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子どもが発見することの大切さ

ある日、小学生だった私は重大なことに気付いてしまった。

家族の中で、母と私は血が繋がっている。
父と私も血が繋がっている。
妹と私も血が繋がっている。

でも!!!
肝心な父と母が血で繋がっていないではないか…!!!

なんということだろう。

「家族の繋がり」を「血の繋がり」と同値だと思っていた小学生の私にとって、このことに気付いた時の衝撃は凄まじかった。

血で繋がっていない父と母を繋げている存在は、私たち娘なのだ…!
私たちは「家族」を繋ぐ重要な役割を担っているのだ…!!!


これはまさに「大発見」だった。

この時の衝撃を、私は今もしっかり覚えている。急に視界が開けたような、そんな感じだった。


発見というのは、非常に印象に残りやすい。
人から教えられたことではなく、自分で見つけたことなので、そのぶん衝撃も大きいからだ。

子どもは発見の連続で成長していく。毎日が発見だ。
しかし、最近はどうも大人が色々と入れ知恵していることも少なくないようだ。これだと発見は出来ない。知識の吸収に過ぎない。

もちろん、知識を誰かから教えてもらい、それを吸収することも大切なことではある。それをきっかけに、色々と分かることが増えていくし、発見にも繋がる。

しかし、知識を教えることは、少なくともその知識に関しては、その子が自ら発見する機会を奪っているということになる。教える側の人間はそのことを理解しておく必要があると思っている。

私は現在、治療的家庭教師として、様々な問題を抱えた子どもたちに学習支援と必要な時には心理ケアをしている。学習支援の時も、そして心理ケアとしての面接の際にも私が気を付けているのは、なるべく本人が自ら発見出来るようにサポートすること。

大人の側がいくら教えても、納得しなければ子どもは取り入れない。
一番の納得は、自分で発見することだと思っている。

もちろん、時間的な理由や、様々な制約があり、知識として教えることも多い。
でも、時間が許す限り、なるべくその子自身が自分で色んなことを発見してほしいと思っている。
それがその子の力に必ずなる。

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