見出し画像

カスタムオーダー(公式に)はじめました

構造式や数式などのモチーフを用いたアクセサリーのカスタムオーダーを公式に受け付け始めました.

minneのページ
boothのページ

今までもTwitterのDMとかで相談を受け付けてたんだけど,公式にページを作った方がまず「オーダーを受け付けていることがわかりやすい」というのと,「オーダーするハードルが下がる」というのがあるかな,と思ってページを作ることにした.

Pinkoiは英語と中国語を入れた説明画像を作るのがめんどくさかった(正直)のでページを作っていないですが,Pinkoiからでもオーダーは可能です.Pinkoiを通してオーダーしたい方はPinkoiからメッセージを送るか,TwitterのDMをください(インスタのDMはなぜか通知が来なくて気づかないことがあります).専用ページを作ってご対応します.気が向いたらPinkoiでもカスタムオーダーページ作るか〜

オーダーできるアクセサリーはネックレス・ピアス・イヤリングに加えてパーツのみの選択もできます.自分ちに資材があって加工できるひとはちょっとお得になるよ!元は16Gのボディピにしたいという方がオーダーされて,それだったらわざわざフックピアスに加工すると逆に手間になるよね,じゃあパーツだけでいいじゃん,ということになった経緯がある.パーツだけならわたしもピアスなどの資材分の費用が浮くし,組み立ての人件費も浮くのでその分お安くご提供できる.みんなハッピー.

素材はアルマイトとステンレスが選択できて,それぞれ長所と短所がある.オーダーページの2枚目の画像にもそれぞれの特徴を載せているのだが,まずアルマイトというのはそのままだと腐蝕しやすいアルミニウムに陽極酸化皮膜を施して強くした素材で,MacBook Proなどの表面にも用いられている.メッキとはまた違っていて,メッキの皮膜は金属表面に乗っかるだけになるのに対して,アルマイト皮膜は金属の外側にも内側にも成長する.

名称未設定-11

感覚としては「何かを塗ってる」というよりは「金属に細かい筒をいっぱい生やしている」という感じで,そのため耐摩耗性が高い.また,耐腐蝕性も高くなる.つまり錆びにくい.また,カラーアルマイト(シルバー以外のカラー)はその筒に染料を入れて染色したのち穴を塞いでいるので,色落ちもメッキより少ない.ただし用いている染料によっては紫外線などによって色落ちしていく.もちろん短期間では大丈夫だが.
基本カラーはゴールド・シルバー・ブラックの3色で,それ以外の色も作れる.今のところパープル(某おくすりのシートの文字の色)の注文が入っていて,フルニトラゼパムでブルーも作って,さらにわたしが勝手にグリーンとかオレンジとかレッドも試しているのだが,思うような色を作るのが難しく,試行錯誤の連続である.シルバーとブラック以外は色が安定しないので(ゴールドだけで今までに4色くらい出現した),基本カラー以外のカラーを頼まれる方は「思い通りの色にはならない」とはじめから思っておいたほうがいいと思います.「だいたいこういう感じの色にはなり」ますが.あと,基本カラー以外は基礎パーツ(チェーン,カンなど)が色を合わせられないので,合わせたい基礎パーツの色をお聞きしています.まあシルバーが無難だよね.わたしが作っているダークパープル(オーダー品のパープルとはまた違うのでこの差がまた難しい)のパーツには絶対ゴールドを合わせようと思っているんだけど,この情報だけでなんの構造式かわかる猛者がいたら超尊敬する.ヒントはメンヘラがよく乱用してる市販薬の成分です(大ヒント).

画像2

弱点としては「軟らかすぎる」というのがあって,たとえば上のTHCみたいに細くて長い部分があると曲がりやすい.曲がっても何回も曲げたり戻したりを繰り返さなければそうそう折れないのだが,知らないうちにいちいち変形していたら結構ストレスになりそうである.(だからTHCはニットなどに引っかかりにくいピアス・イヤリングでの製作になっていて,「ネックレスにできますか?」の問い合わせには「一応できますが,あまりおすすめしません」とお答えしている.)

画像3

ステンレスは最近手を出し始めた素材で,あまり勝手がよくわかっていないところもあるのだが,とにかくまず硬い.硬いというのはモース硬度的な意味というより曲がりにくいという意味である.たぶんTHCとかでもそうそうくにゃくにゃしないんじゃないかな.そんな細長いの作ったことないけど.
使っているのは最も一般的なSUS304で,サージカルステンレスであるSUS316Lとは異なるため,アレルギーは出にくいかもしれないがサージカルステンレスほど出ないわけではない.サージカルステンレスですらアレルギーを起こす人がまだいるというのに.

ちなみにステンレスといえば,最近アルマイトトップのネックレスチェーンをカンやアジャスター含めオールステンレスに切り替えていっていて(実を言うとブラックだけ元からステンレスだった,メッキのブラックのチェーンでちょうどいいのが見つからなかったので),アルマイトの錆びにくさに見合うチェーンになってきているのではないかと思う.もとはメッキだったため「トップだけピカピカ,チェーンはサビサビ」みたいになってしまうことがあり,ハンドメイド作家さんなら自力でチェーンを交換してしまうと思うのだが普通の人ならできないのでもったいないことになってしまっていたと思う.そもそもアルマイト素材に手を出したきっかけが,大昔のデザフェスで「大ファンです!これ毎日着けてます!」って言いながらカフェイン(当時はメッキ素材)のネックレスを着けてきてくれた方がいらして,でもそのカフェインはもうバリバリに錆びて黒くなってしまっていて,こんなにわたしの作品を大事にしてくれる人がいるのにわたしの作品が着いていけてない...あまりにも申し訳なさすぎる...と思ったのがきっかけである.

カスタムオーダーのステンレスパーツは傷が目立たないヘアライン加工(上のオイラーの等式のネックレスの画像を参照)をデフォルトにしているが,鏡面加工にもできる.基本カラーはシルバーで,今までに円周率でレインボーカラー(オーロラカラー?マルチカラー?)も作ったことがあるのだが,一気に原価が数倍に跳ね上がるのでできるということは黙っている(言っちゃった).あと構造式(細い)にレインボー使っても1色にしか見えないからね,あんまり意味ないからね...数式プレートとかだときれいに見えるけど.どうしてもレインボーで作りたい人はさらに追加料金かかりますが一応できます.あと納期めっちゃくちゃ伸びます.ステンレス,その他のカラーはどう作るんだろう?まだよくわかってないや.ということでステンレスはシルバーカラーのみの対応です.

注意事項としては,数式や数字は字が細かすぎるとレーザーで抜けない場合がある(のでパーツと文字両方デカめで作らせていただく場合が多い)というのと,立体物は作れませんというのと,構造式はアルキル鎖や共役鎖が長すぎると曲がりやすい(アルマイト)・折れやすい(ステンレス)ですというのと,三重結合が入っているやつはちょっと困りますというのがある.三重結合の横の2本,どう扱えばいいんだろう?90°方向に線でも入れて無理矢理つなげるか?どうしても三重結合入ってるやつ作りたい!という方が現れたら相談しつつ考えます.あと無機物ね...構造式が(一応)ないので化学式・組成式を書いたプレートにでもするか?幸いにもまだ依頼が来てないので悩まずに済んでいる.

価格はこんな感じ!

名称未設定-2

この画像にあるように,レギュラー作品の別カラー作成というオーダーもできる.これは非公式にオーダーを受け付けていた時は追加料金無料でやっていたのだが,極小ロットでやると逆にいろいろコストが上がるので,+¥500に変更させていただいた.すまぬ...でもそんなに高くないでしょ...?(チラッ

実際にかかるのはパーツの基本料金+オーダー料金となる.ご購入前にまずメッセでご相談!ご購入前にまずご相談!(大事なことなので2回言いました)
廃盤品だったり没案だったりで既に図面が存在している可能性があるため,ギャラリーにないからといって必ず「新規図面」とは限らない.新規図面と既存図面では1500円の差ですよ!!!大事!!!

オーダー料金があまりにも安すぎると服飾系出身の知人に怒られたため,そのうち値上げするかもしれません(静かに脅迫).カスタムオーダーは法外に安い今のうちにぜひ!とはいえ,この価格設定はわたしの作品を買ってくれる方に学生さんなど若い方が多いことを加味したものなので(普通の作品の価格設定もそう),そうそう躊躇させるような値段に値上げすることはあまりないと思います.

今のところ来てるオーダーは「ちょっと作ろうと思ってたけど諸般の事情で断念したやつ」がほとんどで「やっぱり需要はあるんだな...」となっています.や,諸般の事情というのは需要が少なそうというだけではないんですが.

推し数式や思い入れのある構造式,みんなあると思うから(?),ぜひアクセサリーにして身につけていこうな!わたしは自分用に数種類,推し構造式・推し元素を極小ロットで作製途中です.あっ,元素って言っちゃった.そうなんですよ〜,今後元素記号シリーズ出ますよ〜!お楽しみに〜!でも文字細かいからうまく抜けるか心配だな...出せなかったら「文字細かすぎたんだな...」と思ってください...

corvusのいろいろ↓
lit.link/scientia

この記事が参加している募集

#私の作品紹介

97,646件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?