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文科省の文書をやわらかく読む!中央教育審議会の答申編 Part1

こんにちは、cokowillです。

今年1月に文部科学省の中央教育審議会の答申が発表されました。

これからの新しい教育のあり方について、専門家のみなさんが19回もの議論を重ねた上で意見がまとめられている意見書のようなものがこの答申です。

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この答申、教育に関わっている先生、保護者、地域のみなさん、子どもたち一人ひとりが、これからの教育のあり方について考える際のヒントになりそうな内容のように感じました。

ただ、中身がたくさん詰まっている本文は、なんと100ページにおよぶもの。
読むのはなかなか大変ですね。

忙しい毎日の中でも気軽に読めるように、イラストをはさみながら、なるべくわかりやすくやわらかい形でお届けしようと思います。
また、教育の主役である子どもたちにも読んで欲しいという想いから、中学生くらいから読めるような内容になっています。

ぜひ読んでみてください。

▶過去の文科省の文書をやわらかく読むシリーズはコチラ!

♦どんなことが書かれているの?

まず、今回の中央教育審議会(中教審と略して言われることが多いようです)の答申には、どんなことが書かれているのでしょうか?

答申の表紙には、
『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと、協働的な学びの実現~』
という題がつけられています。

かなりざっくり一言で言うと、
 これまでの日本らしい教育の良さを活かしつつ
 これからの時代に必要な新しいアップデートを加えて、
 新しい令和の日本型学校教育をつくっていこう!
ということが、書かれています。

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♦どんな前提をふまえて書かれているの?

今回の答申ははじめに、これから社会がどんな時代になろうとしているのか?が書かれています。

新しい教育のあり方を考え、意見をまとめるにあたって大事になる「前提」を整理している書かれているパートです。

これからの時代は、
急激に変化する
 どんな社会になるかもわからない
 デジタル化もどんどん進んでいる

そんな時代になっているという背景をもとに答申が書かれています。

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比較すると
・これまでの社会や時代は…
 変化がゆっくり
 先の未来が予測できる

・これからの社会や時代は…
 変化のスピードが早くて激しい
 先の未来が予測困難

このことは突然のコロナ禍によって様々に起こった身の回りの変化でも、みなさんが体感したところではないでしょうか?

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♦変化の激しい社会で、子どもたちが身につけていく力って?

次に、そんな変化の激しい社会をこれから生きていく子どもたちには、一体どんな力を身に着けて、どんな人生を歩んで欲しいのか?について書かれています。

子どもたちには、こんなことを身につけていくことが必要と書かれています。
・自分の良さや可能性を認識する
・他の人のことを価値ある存在だと思って、尊重する


その上で、多様な人たちと協働することを通して、
・豊かな人生を送っていくこと
・持続可能な社会の創り手

になることを願っている、と書かれています。

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♦"令和の日本型学校教育"って?

さて、前置きのようなものは、ここまで。

どんな教育を目指していこうという意見が書かれているのか?という核になるところについて話を進めて行きますね。

答申の中では、『令和の日本型学校教育』という言葉が出てきて、目指していく教育について書かれています。

「はて?令和の日本型学校教育って何だろう???」とまず思うかもしれません。

『令和の』と『日本型学校教育』を別々に説明していきます。
まずは、日本型学校教育ってどのようなものなのでしょうか?

答申の中には、日本型学校教育とは、知・徳・体を一体で育んできたのが日本型学校教育だと書いてあります。

ちなみに、知・徳・体とは、このようなことを指しています。
 知・・・学習機会や学力
 徳・・・人としての発達や成長
 体・・・心身の健康

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さらに、これまでの日本型学校教育の
・どんなところを良かったとしているのか?(=成果)
・どんなところを課題と考えているのか?

について書かれています。

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次は『令和の』の部分です。

令和のこれからの新しい動きとしては、この3つを指しています。
・新学習指導要領を着実に実施していくこと
・学校での先生たちの働き方改革を進めていくこと
・GIGAスクール構想を実現していくこと


つまり、令和の日本型学校教育は、

<日本型学校教育+新しい動き→令和の日本型学校教育>

という形で目指していこうと書かれています。

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さて、ここまで、今年1月に出された中央教育審議会の答申の中に書かれている、
・前提になる部分
・核となる内容の中の入り口の部分

について書いてきました。

100ページの内容を一度ですべてを書き切るのは難しいので、今回のnoteではここまでにしますね。

読みやすく、わかりやすくを大事に書いていますので、より詳しく&より正確に知りたい!という方はぜひ元の資料を読んでみてください。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して
~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申) 中教審第228号https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/079/sonota/1412985_00002.htm

次回は、令和の日本型学校教育とは何か?のもっと具体的な話と、それをどんな方法で実現していくと良いのか?という具体的な内容が書かれている部分に触れていきますね。

ぜひ次回もお楽しみに!

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