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参加者のみなさんが生み出した活動〜チームを考える学校1期を振り返る〜

こんばんは。cokowillの寒川です。
前回、チームを考える学校2期が始まるにあたって、チームを考える学校がどのような場なのかをnoteに書きました。

今回のnoteでは、1月にラーニングジャーニーを終えたばかり1期のみなさんの旅路をふりかえりたいと思います。

私立、公立に働く学校の先生や社会人、先生を目指す学生のみなさんが様々な地域から参加してくださり、2020年3月からスタートし2021年1月に完了しました。
当初、3月から合宿形式で始まる予定でしたが、コロナの影響を受け急遽全てをオンラインに作り変えることとなり、半年間の学びの予定が10ヶ月に変わっての開催となりました。

今では当たり前に使われるようになったzoomやオンラインホワイトボードなども、1年前は参加される多くの方がどうやって使うの?という状況からのスタートとなり、戸惑いや不安を抱えながらのスタートでした。

1期は顔合わせも含めた6回のモジュールを共に過ごしました。
チームを考える学校は知識インプット型ではなく対話を通じて問い合い、考える中で学びを深めていきます。
毎回の対話の時間を通じてお互いを知り、関わり合う中で参加されるみなさん同士の関係性が深く、太くなっていく様子が伝わってきていました。

チームを考える学校の内容については冒頭のリンクを確認していただくことにして、1期の中で私が印象的だったことを書きたいと思います。

学びを実践する活動

チームを考える学校では参加者のみなさんをいくつかのグループに分けて、モジュールとモジュールの間に対話する仕組みを設けていました。

グループ分けをみなさんにお任せして組んでもらったのですが、グループに分かれただけでは終わらず、グループを横断した有志の会も生まれました。(なぜ生まれたのかはcokowillで一緒に活動をしてくれているづかちゃんも参加していたので詳しくはづかちゃんにnoteを書いてもらおうと思います。)

有志の会の中で印象的だったのは、
・この場にそれぞれに関心を持って集まった私たちだから何かを生み出せるのではないかという可能性に立ちグループが作られたこと
・一方で何かを一緒にやること自体を目的としないというスタンスでお互いの想いをたくさん話し、聴き合っていたこと
・話をする中で紡ぎ出されたビジョンから実際にイベントを開催しアクションにつながったこと
でした。

同じような課題感や関心を持って集まっていれば話しやすいのでは?と思われるかもしれませんが、別々の学校にいてそれぞれの仕事がある中で毎週のように話をしながら「何をするか」を決めるためではなく、自分たちの思いをひたすら聴きあい、紡ぎ合う中で結果としてイベントという形で場が生まれたということは実は難しいことだと思っています。

AかBではなくCが生まれるコミュニケーション

少し解説をすると、私たちは忙しい日々の中で、なぜやるかよりも、何をやるのか?どうやるのか?に着目しがちです。(図:ゴールデンサークル)

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でも、有志の会のみなさんは、「なぜ」のさらに奥にあるそれぞれの価値観や想いや願いを共有し、なぜその想いを持っているのか聴きあい、どんな風に、何をやりたいか?と問い続けるプロセスを大事にしていました。

「なぜ」の奥にある価値観や想いから出発して、なぜを問い続けながら事柄を決めていくことができることの良いところは、「どうやるか」「何をやるか」という手段でつながったり、合意をしているわけではなく、お互いのつながりが「意味」「目的」「意図」でつながっているため、互いの理解と信頼でつながれているということです。

普段なら、何かをやるときに選択したい「手段」に異なる意見があると、権限を持つ誰かが決めたり、声の大きい人の意見が通ったり、投票で決めたり、譲ったりなどの方法になりますが、有志の会が行った方法であれば、意見の違いがあったとしても対話を通して創造的に創りあえます。

このプロセスは、私たちがプログラムを創るうえでもとても大事にしているプロセスであり、参加者のみなさんにもプログラムの中で体験をしてもらっていることでもあります。

このプロセスはU理論が元になっていて(下の図はU理論を簡略化したものです)、理論を頭で理解するというよりは体験を通して、この感覚をみなさんが持ち帰ってくださることを大事にしています。
(補足としての説明やU理論を学ぶためのおすすめの本は紹介していますよ)

「いかなる問題もそれをつくりだしたときと同じ意識によって解決することはできない」(アインシュタイン)

いつもとは違うやり方に出会い、仲間で試しながら、そこから得た気づき、学び、手法を自分がいる職場で活かす。このサイクルがチームを考える学校での学びの核となっています。

有志のみなさんの自主的な活動の中でまさにこのプロセスそのものが実践されるその過程を感じられたことはプログラムを創っている私としてもとても嬉しい出来事でした。


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実際に企画して開催したイベントはうまくいったことも、いかなかったこともあったようですが、それぞれにとって学びや気づきがある良い体験になっていたことが共有してくださるお話からひしひしと伝わってきて、私も一緒に学ばせてもらった印象に残る出来事でした。

他にもチームを考える学校1期を共に過ごさせてもらった中で印象的だったことはたくさんあるのですが、今回のnoteでは書き切ることが難しいのでまた改めて書きたいと思います。

チームを考える学校2期の受付は終了しました。
2021年8月から始まる3期の受付は近日中にスタートしますので、気になった方は下記からお問い合わせください。


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