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【紙の本で読むべき名作選#27】傑作ファンタジー「イラハイ」で電子書籍を越えてゆけ!って紙の版はもはや古本扱いか?!

第五回日本ファンタジーノベル大賞受賞作にして、私の感想では90年代最高のファンタジー小説!

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十代の頃にこれを読んだ私は狂喜し、「この作品は日本文学史の教科書に載ることになるだろう、百年に一度の傑作だ!」と確信したものでした。今から思えばさすがにそれは勇み足だった。

しかし今、懐かしくなって調べてみると、検索しても検索しても電子書籍版しか見つからない。もしかするとこの傑作の紙書籍版はすでに古本市場なのか!出版社にはもっと頑張ってほしいと思いつつ、現状では電子書籍版でよいので是非、もっとたくさんの人に読んでほしい、再版をみんなで促していきたい!

作風は、例えばこんな感じ。

抵抗のないことに気をよくしたイラハイ軍は気勢を上げて掘りまくり、遂にはサバキヤを空中に浮かべて地上から抹殺することも不可能ではないと思えるところにまで掘り進んだが、進攻の途上で太古の怪物フグリココノツを掘り当てたことから、イラハイ軍は一気に壊滅した。この恐るべき怪物はありとあらゆる抑圧と戦うことを第一の信条としていたので、復活するや否や坑道を逃げ惑う兵士を次から次へとその手に捕らえ、片端から衣服を剥ぎ取っていったのである

「古典を擬装したやけに拡張高そうな節回しで、いったい何をふざけた物語を楽しげに語っているのかw」とピンときた方、是非是非、オススメです!この作品自体が日本ファンタジー界が生んでしまった一種の怪物でしょう。


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子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!