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マーケターがおさえておきたい心理テクニック~ジンクピリチオン効果~

こんにちは。BtoBマーケターです。
私はこれまで中小規模のBtoB事業会社に複数在籍し、マーケティング業務に従事してきました。

その実務経験の中で、疑問に思い直面したこと、試行錯誤したことやその解決策、「BtoBマーケティングあるある」を、noteでまとめていきたいと思います。

今回は、【マーケターがおさえておきたい心理テクニック~ジンクピリチオン効果~】のテーマでまとめます。


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◆ジンクピリチオン効果とは?

ジンクピリチオン効果とは、意味がわからない言葉や用語によって「何となく良さそう・凄そう」という印象を与えて、興味を持たせたり、説得力を持たせる心理的効果のことです。

この「ジンクピリチオン」とは、大手消費財化学メーカーである花王が日本で初めて、ジンクピリチオン配合のシャンプーの『メリット』の発売時にキャッチコピーで「ジンクピリチオン配合」と用いたことで、ジンクピリチオンについて何も知らない消費者が購入しヒット商品になったそうです。

この事例から、作家の清水 義範 氏が論文『インパクトの瞬間』(筑摩文庫)で、ジンクピリチオン効果と命名し、「どのようなものかは分からないのに、その言葉の響きだけで凄そうだ」と思ってしまう心理的な反応があると説明しました。

ジンクピリチオンが一体何なのか、一般消費者が知っているわけはないにもかかわらず、「この商品は何だか凄い」と思い込ませてしまうのが「ジンクピリチオン効果」と言えます。

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◆ジンクピリチオン効果の活用例

■飲料品

身近な例として、缶コーヒーが挙げられます。
「独自の焙煎技術を用いて・・・」といったような日常で聞きなれない言葉をあえて用いることで、消費者に「何だか凄い感」を抱かせて購買意欲を持たせるというものです。

■サプリメント

「業界屈指の配合量を誇る●●●!」など、消費者からするとその成分は良くわからないけれど何だか凄そうで効果がありそうと思わせ、効能の高さを期待させ購買意欲をかき立てる手法をサプリメントなどの宣伝で良く見かけると思います。

それ自体がよくわからなくても「何だか凄そうだ」という印象を抱かせることで、注目を集めやすくなる傾向があります。

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◆最後に

ジンクピリチオン効果は、普段のビジネスの場面でも「意図せずに」発揮させてしまいがちな効果と言えます。

イメージしやすいのは、社内や社外のミーティングで専門用語を多用してしまう場合です。
やりすぎると「それってどういう意味?」と話の流れを乱すことになりますし、そもそもわかって使わないと痛い目を見ることにもなります。

マーケティング的には、ジンクピリチオン効果が発揮されるということは、(何だかわからないとはいえ)購買意欲を刺激される→「バズる」というケースが期待できそうです。

ジンクピリチオン効果の使い方としては、強調したい内容やポイントがある場合に、あえてジンクピリチオン効果を狙って、専門用語を使いアクセントをつけるぐらいが望ましいと思います。

奇をてらわずにわかりやすい言葉を使って、意味を正確に伝えることが大切ですので。


BtoBマーケターより。

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