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BtoB企業でソーシャルセリングする際に大切なポイント~Facebookを例に~

こんにちは。BtoBマーケターです。
私はこれまで中小規模のBtoB事業会社に複数在籍し、マーケティング業務に従事してきました。

その実務経験の中で、疑問に思い直面したこと、試行錯誤したことやその解決策、「BtoBマーケティングあるある」を、noteでまとめていきたいと思います。

今回は、【Facebookを例にBtoB企業でソーシャルセリングする際に大切なポイント】をまとめます。

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◆BtoBのビジネスでSNSは有用なのか?

BtoC(企業 対 消費者取引)のビジネスでは欠かせないプロモーション手法であるSNSですが、BtoB(企業 対 企業取引)のビジネスでマーケティングを経験していた中では、正直なところ、運用する必然性をそれほど感じませんでした。

その理由としては、マーケティング部隊の主な活動目的が「リード(見込み客)獲得」だったこと、また既存顧客や見込み客とのコミュニケーションはメールベースだったことが挙げられます。

※既存顧客とのコミュニケーションはカスタマーサクセス部隊が担い、マーケティングが見込み客とのコミュニケーションを担当していましたが、主にメールベースの接触でした。

SNS施策=ソーシャルセリングに注力するか否かは、その企業ごとの「マーケティングの定義と目的」、組織の役割に拠るので、一概に注力すべきと言えることではありません。ですが、BtoB領域でもソーシャルセリングは有用になり始めていると感じています。

今回は、SNSの中のFacebookにフォーカスして、BtoBで実施する際に押さえておくべきポイントをまとめます。

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◆BtoB領域でのFacebookの可能性とは?

Facebookに関する調査結果を見てみると、日本国内のFacebookの月間アクティブユーザーは2,500万人(※1)、Facebookを閲覧するデバイスごとの割合を見てみると、パソコンでの閲覧は全体の中で8.1%、携帯端末での閲覧は全体の中で28.2%を占めている(※2)とのことです。

BtoBのビジネスの場合、業務で使用するデバイスとしてはパソコンがメインになりますが、それはあくまで「業務時間内」での話です。例えば業務の合間の休憩中に「そういえば昨日Facebookで見たんだけど・・・」と職場の同僚に共有する・される際には、私用のスマホやタブレットでというケースが多いのではないでしょうか。

こういった何気ない情報共有をきっかけに、詳細を会社の業務用パソコンで調べ、Webサイトへ来訪し興味を持ち関連した資料をダウンロードする・・・。といったように、Facebookをきっかけにマーケティングで言う興味関心~リード情報の取得~問い合わせ~導入といった『購買プロセス』の機会が生まれることもあるでしょうし、自社の商品やサービスの「知名度・認知度の向上」にも大きく貢献する可能性があると言えます。

※1
出典:「Facebookの国内アクティブユーザーは2500万人、92%がモバイル利用——10代ユーザーの割合は少ない?」

※2
出典:「Facebook・LINE・Twitterの利用状況を詳しくさぐる(2019年公開版)」


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◆どんな「目的」でSNS(Facebook)を施策として運用するのかを明確に!

BtoB領域でもFacebookが効果を発揮する可能性の一例を挙げましたが、BtoBのビジネスでFacebookを運用する際の重要な大前提として、Facebookを運用する「目的」と「想定される効果」を社内であらかじめ共通認識として持っておくことが必要です。

具体的には、Facebookを運用する目的を「知名度・認知度の向上」とするのか「コンバージョン(問い合わせ・リード)の獲得」のどちらにするのか、ということです。

知ってもらう・自社の商品やサービスの独自価値を認知してもらうことと、個人情報であるリード獲得などのコンバージョンを発生させるのとでは行うべき施策範囲が変わるのは当然です。

Facebookなどのメリットは、営業活動のような1対1ではなく「1対N」の形で拡散させることができるので情報が広まりやすく、携帯端末での接触が多いことから、情報の一次的なタッチポイントとして有用と言えます。

情報の一次的なタッチポイントは、BtoCでは看板広告やテレビCM、実店舗などイメージを喚起する接点が多く存在していますが、(最近増えてきたとはいえ)比較するとBtoBではまだ少ない傾向です。

運用する目的を「知名度・認知度の向上」「コンバージョン(リード・問い合わせ)の獲得」のどちらにするのかによって、(当たり前ですが)施策範囲や実施後に表れる効果・成果が異なるということです。

この点を事前にしっかりと社内もしくは部署内で固めておかないと、「知名度・認知度の向上」させるための活動をしているのに「Facebookに投稿してもリードが増えない」というような認識のミスマッチが起こってしまい、社内でのマーケティングアクションの可能性を狭めていってしまうことにもなるので、とても大切なポイントです。

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◆昨今の社会情勢の変化によって『Facebook広告』も出稿数が増加傾向

「知名度・認知度の向上」を目的とする、つまり「知ってもらう、会社や商品・サービスの独自価値を認識してもらう」ことをゴールとするのであれば、ある程度の期間をかけないと定着しないため、長期的な視点を持ってコンテンツを投稿し継続的にコミュニケーションを図る姿勢が大切になります。

一方、「コンバージョン(問い合わせ・リード)の獲得」をゴールとする場合は、基本的には「知名度・認知度の向上」と同様に、じっくり関係性を構築する姿勢とともに、自身の個人情報を提供しても欲しいと思ってもらえるようなフックとなるコンテンツを準備することも必要になります。

ですが、この場合は「プル型」のアクションとなりますので、リード化する、もしくは問い合わせてもらうまでに時間を要するはずです。

もし短期的に成果を上げたいのであれば、「プッシュ型」の『Facebook広告』を出稿することが有用と言えます。

『Facebook広告』が有用になってきている理由としては、社会情勢が刻々と変化していく中で、オフライン施策からオンライン施策へシフトがより進んでいます。

そのため、オンライン広告の代表格と言える『Google広告』の出稿量が増加し、広告成果が悪化しているようです。

つまり、これまでよりもGoogle広告経由のリード獲得が難しくなっており、また広告出稿数が増加しているため、獲得単価が高騰=「奪い合い」が発生しています。

そんな中で、Facebook広告が注目されているようです。

Facebook広告であれば、人ごとの興味関心・役職などをセグメントで切って出稿が可能なので、リーチしたい属性層に狙ってピンポイントにアプローチできるため、その点で有効と言えます。

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◆最後に

ソーシャルセリングを実行する際には、その「目的」を明確にし社内でコンセンサスを得ることが必要です。

そして、どちらを目的に実施するにしても、情報の「受け手」に必要と思われる・思わず同僚に共有したくなるような発信をすることが大切です。


BtoBマーケターより。

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