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その言葉は、誰かが望んだ大切なもの

ブルっと体が震えて冬を実感する。遅刻しそうな会議に自転車を飛ばしてホテル内会議室へ。2時間ほどの会議を終え友人家族とランチ。これから2本現場視察と打ち合わせ。新しい仕込みに走り回るクリスマスイヴ。

気がつけば16時。最近は日が暮れるのが早く少しずつ街が夜へと向かっている。雨の中、自転車で駆け抜け事務所で作業する。もう子供たちは冬休み突入だ。そしてクリスマスにウキウキする子供たちは必ず父の仕事を邪魔してくるだろう。急遽、そんな判断で事務所を目指す。

新しいプロジェクトのアイデアが頭の中にあって、資料に落とし込んで置きたかった。あとは社員の給与とか事務所家賃とか、振り込み作業を淡々とこなす。やはりアイデアを考える時間は好きだ。そして、事務作業は嫌いだ。

1日の終わりには「今日もよくがんばりました」と思えた方がいい。
師走の過密スケジュールの中で改めて感じた。社員はねぎらうけど、社長はたいがい褒められない。出会う社長仲間、全員に褒めてあげようと思うほどそういう機会がない。

「自分のことを本当に大切にできるのは自分だけ」

今年、そんなことに気付いた1年だったように思う。自分を大切にできないと心も体も怪我をする。奮い立たせたり、怠惰でいたり、そういうことは得意なんだけど自分を大切にする・ねぎらうってことはDIYではなかなか経験がなく難しいものだなと思った。

例えば、僕やあなたの今日の忙しさなんて自分やあなたしかわらかない。
外からはそんなことわかるはずがないのだ。なので、社員を心配するときは過剰ぐらいがちょうどいいはずだ。大抵のことは思っている以上に大変だから。本当、これ読んでくれている、そこのあなた。誰かはわからないけど、よくがんばりました。お疲れ様。そのくらいの無計画な優しさくらいが必要なのだと思う。

今年のいろんな難しさは「長期プロジェクトの増加」だなと気付いた。
前までのタームよりずっと長い制作期間。完成・納品・お披露目までに数年かかるプロジェクトが多く「チームを自分を肯定する機会」がめっきり減った。これは危ないことだなと思った。人は定期的な自分の活動や判断、行いのレビューを受けて前に進むものだ。

なので定期的に褒めていこうと思う。自分も仲間も。
言葉にしていくことが大切だ。年末年始は社員個別にメールをかく。
わりと毎年とか半年に一回くらい送ったりしている。

その頑張りを僕は見ている。
その言葉は自分も欲しいものだし、誰だって欲しいものだ。
大切な言葉なんだけど、意外と僕らの仕事や暮らしの中で頻度は少ない。

恋人や夫や妻、社員に友達、クライアントも。
すっと心に浮かんだ感謝の言葉をなげかけよう。
その言葉は、誰かが望んだ大切なものなはずだ。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。