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あなたなしで幸せになるよ

「もう会わない」と宣言したのに、別れてから1ヶ月も経たないうちに元恋人と近所のバーでばったり会ってしまった。
うっかり鉢合わせないよう、彼が現れるであろう曜日や時間帯や場所を避けて飲んでいたけれど、こればっかりはどうしようもない。
お互いの家は徒歩10分くらいの距離にあるし、行動範囲も同じなのだから。

彼はわたしのほうをチラチラ見ていたけれど、一切無視して目を合わせず、代わりにできるだけ楽しそうに見えるよう声のトーンを上げて笑顔を振りまきながら、べつの常連客とすこし話をして帰った。

共通の友人たちからは、「あんまりシャットアウトしないほうがいいんじゃない?」とも、「向こうからふっといて友達に戻りたいなんて都合よすぎる。それでいいと思うよ」とも、「そのうち普通に話せる日が来るよ」とも言われる。
きっとどれも正解で、どれも間違いじゃない。

少なくとも今は、終わった恋愛とは距離を取りたい。前回の日記にも書いたけれど、喪に服す期間を設けなければ。
という話をみんなで飲んでいるときにしたら、「じゃあ49日経ったらいいわけ?」と笑われた。
数えてみたら、別れてから今日で27日目だった。あと3週間ぽっちか、意外と短いですね、と口にしたらくだらなくて吹き出してしまった。

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一瞬で通り過ぎていく景色、記憶の断片、ふっと浮かんでは消えていく感情。夢のような日々は、シャンパンの泡のように儚く。お酒を一杯注文するよう…

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