すきなものだけで周りを囲む日々

恋人にふられてからというもの、この2週間ほぼ毎晩、日付が変わるまで誰かとお酒を飲んでいた。
先週の火曜日、久しぶりに自分の家で夕飯をとろうとしてコンビニに寄ったとき、なにを手にとったらいいのかわからず、パスタやサラダやサンドイッチの並ぶ什器の前でぼーっと突っ立ってしまった。

お腹は減っているけれど、食べたいものがない。
目の前に陳列されているチキン南蛮弁当も海老グラタンも明太クリームスパゲティも、元気なときはどれもご馳走に見えてひとつに絞れないくらいなのに、なぜか今日はまったく魅力を感じない。
そんな感覚に襲われて途方に暮れてしまうことがよくある。
心が弱っていると、日常にあふれるさまざまな取捨選択を億劫に感じてしまう。

「痩せた?」と言われるときは大抵自覚がない。
ストレスを抱えると無意識に食事の量が減り、代わりにお酒ばかり飲む傾向があるらしい。

こんなことを書くとめちゃくちゃ病んでる人みたいに見えるけれど、仕事にも行けているし、誰かと会っているときは元気だ。
たった2週間でここまで回復している自分に驚いている。

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