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【英語】less is more

今日ご紹介する英語フレーズは、"less is more."

これは、最近、私の外国人上司が使ったフレーズだ。その意味と内容に強く共感したので、備忘を兼ねてご紹介したい。

"Less is more." とは、ドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉として有名だということだ。こちらのページに詳しい。

「少ない方が豊かである」という意味。20世紀に活躍したドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉として知られる。シンプルなデザインを追求することで美しく豊かな空間が生まれるという、建築家としての信念を表した言葉だ。

https://ideasforgood.jp/glossary/less-is-more/

"less" と "more" は、多くの人がご存じのとおり、それぞれ「より少ない」と「より多い」という単語だ。この2つの単語は、真逆の意味だ。

だから、"less is more" を直訳すると、「より少ない方が、より多い」という意味になる。しかし、これでは意味が通らない。まるで、謎かけのようだ。

ところが、上記のウェブサイトの解説にあるように、「少ない方が豊かである」と、少し意訳してみると、意味が分かってくる。

私の上司がこのフレーズを使った文脈は、プレゼンの仕方について、私に助言をくれたときだった。

先日、この上司に対して、プレゼンテーションを行う機会があった。正確を期すため、本番で投影するパワーポイント資料の作成に相当な時間を割いて、様々な参考情報や注釈をたくさん盛り込んで、何を聞かれても答えられるように、万全を期した。

しかし、それがあだとなってしまった。本番で、私は、詳しいプレゼン資料のすべてを説明しなければいけない、という思いに捉われてしまい、与えられた時間内で、ポイントを要領良く説明することができなかった。

会議の直後、上司から、フィードバックとアドバイスをもらった。彼はこう言った。

「サザヱ、詳細な資料の作成をありがとう。準備に時間がかかっただろうね。だけど、今日の君の発表は、少し、ポイントが分かりにくかったよ。今後は、思い切って、もっとポイントを絞り込むよう心掛けてみてはどうかな。」

自分でも、そのように感じていただけに、上司からのこのフィードバックは効いた。

このとき、上司が、ポロリと、この、"Less is more." つまり「より少ない方が、より豊かである」 というフレーズを口にしたのだ。

彼は、「プレゼン内容を削ぎ落として少なくすれば、内容がよりしっかりと相手に伝わる」ということを、この、きわめてシンプルなフレーズを使って教えてくれたのだ。

このフレーズは、強く私の心に残った。

私は、仕事においても、私生活においても、ついつい、あれも欲しい、これも欲しいと、欲張ってしまう傾向がある。

たとえば、私の旅行のスタイルは、その最たるものだ。短い日程なのに、つい、あれも見たい、これも見たい、と、見学の予定をギュウギュウに詰め込んでしまいがちだ。これだと、旅行の計画を立てているときはとても楽しいのだが、いざ出かけると、旅程の消化に追い立てられてしまい、せわしない思いをする。

それよりも、旅の目的地の数を絞り、一か所ずつにゆっくりと時間を取ったほうが、より豊かな時間を過ごすことができるだろう。そして、そこでの思い出は、より強く心に残るだろう。まさに、"less is more" だ。

このフレーズに接して、そんなことを考えさせられた。

あれこれ欲張り過ぎてしまいそうなときに、思い出したいフレーズ、"less is more"。皆様のご参考になれば幸いです!

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