【英語】vis-à-vis
今日ご紹介するのは、少しフォーマルな場での英語で使われるフレーズ、"vis-à-vis"。
発音は、あえてカタカナで表記すると、「ヴィ・ザ・ヴィ」となり、アクセントは、2番目の「ヴィ」に置く。
このフレーズをご覧になったことのない方は、英語っぽくないなあと思われるかもしれない。ご明察。その通りだ。これは、フランス語のフレーズなのだ。
この"vis-à-vis"を直訳すると、英語は、"face to face"、日本語では「対面で」という意味になる。
そして、この"vis-à-vis" がビジネス英語で用いられるのは、「~に関して」「~と比較して」という前置詞としてだ。今日はその用法をご紹介したい。
この点、英英辞書である「Oxford Learners’ Dictionaries」のサイトで検索した結果が、分かりやすかった。
これらを日本語に訳してみよう。
ひとつめは、"in relation to"「~に対して」とか、「~に関して」という意味での使い方。他の辞書では、"with regard to” と同じ意味でも使われる、という説明もあった。
以下、例文を見てみよう。
これに対して、ふたつめは、"in comparison with"「~と比較して」という意味での使い方。比較対象を"vis-à-vis" の直後に持ってくる用法。
以下、用例を見てみよう。
ビジネスでは、上記の用法の両方を聞いたことがあるが、どちらかというと、後者の比較の用法で用いられる場合が多いという印象だ。
この "vis-à-vis" については、少しフォーマルな議論や書面で出てくるほかは、英語ネイティブの方が、少し気取った感じでお話しされるときに出てくるくらいだ。カジュアルな日常会話で使われることは稀だ。
私の個人的な意見だが、英語ネイティブではない日本人は、このような難しめの用語はあえて使わないほうが良いと思う。それぞれ、"in relation to" や "with regard to" あるいは、"in comparison with" という、もっと簡単で、オーソドックスなフレーズを使えば十分意図が伝わるからだ。格好つけて "vis-à-vis" を使って、もし使い方やTPOやニュアンスを間違ったりすると、ちょっと恥ずかしいと思う。
ご参考になれば幸いです!
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