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【英語】risk-based approach / rule-based approach

今日ご紹介するビジネス英語は、"risk-based approach" (読みは「リスク・ベースド・アプローチ」)という表現と、それと対比して使用される "rule-based approach" (読みは「ルール・ベースド・アプローチ」)という表現。

これらの表現は、「リスクベース・アプローチ」「ルールベース・アプローチ」というカタカナ用語として、日本語の文脈でも時折使用されている。

これらが何を示すかについては、Amazon Web Serviceさんの記事が参考になる。

以下、こちらの記事の説明を少し引用させていただこう。

リスクベースアプローチとは、組織をとりまくリスクを評価し、そのリスクに応じて、組織が考える水準を踏まえてリスクを最小化する取り組みです。

リスクベースアプローチは組織にリスクを評価する枠組みや受容の水準を設けることで、合理的に”選択”と”集中”をおこなう仕組みとなります。つまりリスクのより高い領域には手厚く経営資源を集中することで対策にメリハリをもうけつつ、アセスメントを通じた合理的な意思決定をすることは組織の説明責任の基礎となります。

なお、リスクベースアプローチに対比するものとしてはルールベースアプローチ、もしくはベースラインアプローチとよばれる方法があります。定められたルールを満たすことによりリスクを管理することを前提にするものです。

要は、リスク管理の考え方である。

まず、"rule-based approach"(「ルールベース・アプローチ」)というのは、広くルールを定めて、それを遵守することによりリスクを管理する考え方だ。

全てのリスクに備えて、全てのルールを作り、そのルールの遵守を徹底すれば、確かに、一定のリスク管理はできるだろう。

しかし、リスク管理に充てることのできる人員や資金などには限りがある。リスクの影響の大小や顕在化の可能性にかかわらず、あらゆるリスクに等しく網羅的に対応するには時間がかかりすぎて、このスピードの速い現代においては、現実的ではない。さらに、全てのリスクに対して同じだけの資源を割いていては、より重要なリスク対応への比重が相対的に低くなり、重大なリスクに対して不十分な対応しかできないことにもつながる。

そこで、それぞれのビジネスが抱えるリスクに優先順位をつけ、選択と集中によって、高いリスクに資源や時間を集中させて、メリハリをつけたリスク管理を行うのが合理的だ。これが "risk-based approach"(「リスクベース・アプローチ」)である。

最近は、多くの企業において、ルールベース・アプローチから、リスクベース・アプローチへと、リスク管理の手法を変えているという話をよく聞く。

そのため、ビジネス会話でも、この "risk based approach" というフレーズが使われるのは、えてして、「メリハリをつけて、リスク管理をしよう」という文脈においてであることが多い

例えば、以下のような場面がその典型だ。

There are too many internal rules in our company.  It is too complicated.  Let's take a risk based approach and eliminate unnecessary rules.

(うちの会社には社内規定が多すぎる。これは全く複雑すぎる。リスクベース・アプローチの考え方に立って、不必要な規定は廃止してしまおう。)

実はこの「リスクベース・アプローチ」という考え方は、ビジネスにおいてのみならず、個人の人生設計においても役に立つと思う。特に、年齢を重ねるにつれて、公私両方の場面で、物事に優先順位を付けて、大事なことに資源や時間を充てる必要性をより強く感じている。

ご参考になれば幸いです!

私の英語系の記事へは、以下のリンク集からどうぞ。

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