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【英語】embargo

今日ご紹介するのは、英単語 "embargo" (「エンバーゴ」)

まずは、オンライン辞書「英辞郎」による、この単語の説明を見てみよう。

embargo
【名】
1. 出入港の禁止命令、禁輸措置、禁輸、輸出入の禁止、通商禁止
・The U.S. imposed a trade embargo on Iraq. : アメリカはイラクに貿易禁止を課しました。
・The United States put an embargo on all trade to that country. : 米国はその国との全ての通商を停止しました。
2. 制限、妨害、禁止、記事差し止め
【他動】
〔船に〕出入港禁止を命じる、〔~の〕通商を停止[禁止]する

eow.alc.co.jp

上記のとおり、名詞のほか、他動詞としての用法がある。「出入港、輸出入、通商などを禁止する(こと)」というのが主たる意味である。

そこから、上記名詞の2番目の意味のように、「制限、妨害、禁止、記事差し止め」という意味も派生する。今日ご紹介したいのは、こちらの意味のほうだ。

ビジネス上、この単語 "embargo" は、「何らかのビジネス上の秘密情報を、ある時点までの間、開示や共有することを禁止する」という場面でよく使われるのだ。

企業において、取引上の秘密情報や、重要な人事異動の情報などを取り扱う際に、まずは限られた一定の人々のみに共有しておき、その他の人々には、混乱を避けるためなどの理由で、もっと後の時点まで情報開示を制限したい、という場面は少なくないだろう。

そのような際に、"embargo" という表現を用いると、絶対に情報を開示してはならない、固く口留めしておかなければならない、という強いニュアンスが伝わるのだ。

例文を見てみよう。

This announcement is under embargo until Monday morning, 9:00am.
(このアナウンスについては、月曜日の午前9時までは公表禁止です。)

UNDER EMBARGO UNTIL 31 DECEMBER 2022, 15:00 HOURS JAPAN TIME
(日本時間2022年12月31日15:00まで公開禁止)(※秘密情報文書などに注意書きとして記載されるフレーズ)

これらのように、emargoを用いる際には、"under" を伴って、"under embargo" として、「情報開示禁止の状態になっている」ことを示す場合が多い。

そして、"embargo" をこのような文脈で使う際には、情報開示禁止を厳しく指示するとともに、いつの段階でその開示禁止が解けるのか、情報解禁のタイミングを、併せて知らせるのが通常だ。

その際、"until" (「~までの間」という意味の前置詞)を使って、情報解禁のタイミングを表すとよい。

情報解禁のタイミングが未定の場合は、以下の例のように "until further notice" (「追って指示があるまで」)というフレーズを使えば良い。

All articles shall remain under embargo until further notice.
追って指示があるまではすべての記事は公開禁止だ。)

以上のとおり、"embargo" は、情報開示の強い禁止の強いニュアンスを英単語1語で簡単に示すことができて便利だ。是非使ってみていただきたい。

逆に、もしあなたが、"under embargo" という指示の下、何らかの情報を上司などから共有されたら、絶対にその情報を、他人に開示してその指示に違反しないようにご注意いただきたい。もし不注意に情報を開示してしまうと、会社から何らかの処分を受けてしまうかもしれない、それくら強いニュアンスだと思って間違いない。 

ご参考になれば幸いです!

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