見出し画像

【英語】fall through the cracks

今日ご紹介する英語フレーズは、"fall through the cracks."  読みは、「フォール・スルー・ザ・クラックス」

このフレーズのうち、"fall" は、「落ちる」という動詞。そして、"through" は、「~を通り抜けて」という意味の前置詞。そして、"cracks" の "crack" は「割れ目」「亀裂」「ひび割れ」という意味の名詞。

そこで、この "fall through the cracks" を直訳すると、「割れ目から(何かが)抜け落ちる」という意味になる。

そこから転じて、このフレーズは、「見過ごされる」「見落とされる」「放置される」という意味を持つ。日常会話でも使われる。

企業においては、案件や業務について、プロジェクト的に複数の人や部署が関わることがある。そんななか、何らかの仕事について、すべてのメンバーが自分の責任範囲ではないと思い、結果的に手をつけないままで放置された状態になる。テニスのダブルスや、バレーボールなどで、いわゆる「お見合い」をしてしまい、ボールを拾えないような状況とも似ている。

そういうときに、その状況を、この "fall through the cracks" という表現で示すことがあるのだ。ちょっと皮肉を込めて、そういう状況を是正せよとか、そういう状況が発生しないように注意せよという文脈で使われる

例文を見てみよう。

A: "When can I see the monthly financial update?"
B: "I think Mr. C will update you, as he is the project leader."
C: "Oh, I thought it was Mr. B's responsibility of as a member from Finance."
A: "Okay, apparently it fell through the cracks.  Let's decide it now.  Finance provides monthly figures to the project leader 10 days prior to our monthly meeting, and the project leader will provide pre-read 3 days in advance.  How's that?"
B and C: "Yes, understood."

A:「月次の財務報告はいつできる?」
B:「Cさんがされると思います。彼がプロジェクトリーダーなので。」
C:「えっ、私はそれはFinanceのメンバーのBさんの責務だと思っていました」
A:「分かった。どうやら見落とされてしまったようだな。今決めよう。Financeがプロジェクトリーダーに月次ミーティングの10日前に月次の数字を提供し、プロジェクトリーダーが3日前に事前配布資料を出す。これでどうだ?」
B と C:「はい、承知しました。」

ビジネスでこういうフレーズを使う場面が多くないと良いのだが、あいにく、弊社ではよくビジネス会話に登場している。

ご参考になれば幸いです!

私の英語系の記事へは、以下のリンク集からどうぞ。

Kindleで出版中の私の電子書籍2冊(国際会議の英語と採用面接の英語についてのノウハウ本)も、よろしければ是非ご覧になってください。Kindle Unlimited対象です。

この記事が参加している募集

英語がすき

サポートをいただきましたら、他のnoterさんへのサポートの原資にしたいと思います。