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【英語】zero tolerance

今日ご紹介する英語フレーズは、"zero tolerance" (発音は「ゼロ・トレランス」)。

おなじみオンライン英和・和英辞書「英辞郎」で、このフレーズを引いてみたところ、以下の和訳がヒットした。

zero tolerance
ゼロ容認◆小さな悪事であろうと、法律違反者を容赦なく厳しく罰すること。

また、ウィキペディアには、「ゼロ・トレランス方式」という用語の解説として、以下の記載があった。

ゼロ・トレランス方式(ゼロ・トレランスほうしき、英語: zero-tolerance policing)とは、割れ窓理論に依拠して1990年代にアメリカで始まった教育方針の一つ。「zero」「tolerance(寛容)」の文字通り、不寛容を是とし細部まで罰則を定めそれに違反した場合は厳密に処分を行う方式。日本語では「不寛容」「無寛容」「非寛容」等と表現され、転じて「毅然たる対応方式」などと意訳される。

以上の解説から、"zero tolerance" とは、「違反者を厳しく処分する」という意味であることがおわかりになるだろう。

そして、組織が取っているそのような方針のことを、"zero tolerance policy"  (「ゼロ・トレランス・ポリシー」)と呼んだりする。

従業員が、成果を上げないのみならず、何らかの違反行為を行ってしまったら、それは、"zero tolerance" という方針の下、絶対に許されない(tolerance(許し) をゼロにする)。つまり、厳しく処罰したり、責任を取らせたりする、ということなのだ。

私の勤めた複数の外資系企業では、この表現が頻繁に用いられていた。

たとえば、品質管理の文脈においてがその典型例だ。製品やサービスを提供する企業においては、品質管理は最も重要なことのひとつだ。そこで、「一切の品質不良は許されない」という場面で使うことがある。

さらに、社内のコンプライアンス違反の取り締まりにおける文脈でも頻出する。たとえば、経費のごまかしなどがあれば、金額が少額であったとしても、容認せずに、厳しい処罰を与える、といったことである。

皆さんの所属する組織で、この "zero tolerance" という表現が使われたら、要注意だ。なぜなら、それは、ルールからの逸脱は、たとえ軽いものであっても、きっちりと処罰されたり、責任を取らされたりするということを意味しているからだ。

欧米が本社の外資系企業では、典型的な日本企業と異なり、ルールを守らなかった従業員に厳しい処罰を与えることを、何ら躊躇しない場合が多いと感じる。初犯であっても、軽微な違反であっても、割とすぐに、従業員を解雇しようとする。

日本の法律上、正社員を解雇するハードルは高いのだが、外資系企業には、労働紛争になるリスクを厭わずに、少しのミスでも大胆に解雇しようとする経営者も多い。

ルールの逸脱に至らないということは、社会人として当たり前ではある。しかし、皆さんの組織で "zero tolerance" という表現が用いられる場合には、特に、組織内のルールを徹底的に確認して、遵守し、ミスなどによって逸脱が起きないよう、慎重に取り組むことを強くお勧めする。

ご参考になれば幸いです!

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