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【英語】NPV

今日ご紹介するビジネス英語は、"NPV" という英略語(読みは、「エヌ・ピー・ヴイ」)。

これをビジネスの文脈で使用する場合は、"Net Present Value"「ネット・プレゼント・バリュー」)の略であることが多い。日本語に訳すと「正味現在価値」となる。

この "NPV" という用語は、投資案件やプロジェクトの価値を評価するための財務分析で用いられる指標のひとつだ。投資先の事業やプロジェクトから生み出される正味のキャッシュフローの現在価値の総和である。これを算出するには、将来のキャッシュフローの現在価値(Present Value)の合計から、初期投資コストを差し引く。

このうち、将来のキャッシュフローの現在価値(Present Value)は、将来得られるであろうキャッシュフローを、その期間に適用される割引率(Discount Rate)を用いて、現在価値に割り引くことにより求める。割引率は通常、企業の加重平均資本コスト("WACC" = "Weighted Average Cost of Capital")(「ワック」)が用いられることが多い。なお、WACCとは、借入にかかるコストと株式調達にかかるコストを加重平均したものである。

この"NPV"、"WACC"については、グロービス経営大学院さんのサイトが詳しい。

NPVの数値が大きいほど、投資案件やプロジェクトが生み出す価値が大きくなり、その投資やプロジェクトの魅力が増す。

NPVが正の値であれば、その投資プロジェクトは会社の資本コストを超えるリターンを生み出すと見なされ、投資に値すると判断される。他方で、NPVが負の値であれば、プロジェクトは会社の資本コストを回収できないと判断され、通常は投資を避けるべきだと考えられる。

そこで、複数の投資案件やプロジェクトを比較してどれにするか決める際には、NPVが最も高いプロジェクトが、経済的には最も魅力的な投資であるといえる。

ファイナンスに詳しい方にとっては、このあたりのことは常識であろう。しかし、そうでない方にとっても、投資判断やプロジェクトの実行の意思決定の場面などで、NPVとかWACCといった英略語に遭遇することもあるだろう。そんなときに戸惑わないよう、この機会に覚えておかれるとよいだろう。

ご参考になれば幸いです!

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