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2023年9月発売の「milsil」の特集は宇宙で見つかった有機物の話

国立科学博物館(かはく)が隔月で発行する科学情報誌「milsil(ミルシル)」を毎号楽しみに読んでいる。

今回の特集は「地球生命の"素"は宇宙からやって来た?」だ。タイトルからしてなんかワクワクする!

小惑星探査機はやぶさ2がリュウグウから持ち帰った試料とか、近年降ってきた隕石とかから有機物が見つかっている…ってのはうっすら聞いたことがあったんだけど、まぁごく単純な炭化水素とかそういうやつでしょ?ぐらいに思っていた。メタンガスなんかは他の星にも普通にあるから、そういうのが反応起こしたらちょっと長く繋がったりはするかもね、と。

いやいや不勉強でした。リュウグウからはRNAを構成する塩基のウラシルが見つかっているし、1969年にオーストラリアに降ってきたマーチソン隕石からはウラシルの他に、DNAを構成する塩基4種(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)や、RNAの元になる糖リボースが出たそうな。まじかよ。他にもビタミンとかアミノ酸とかも出てるらしいね。

(リュウグウはともかくマーチソン隕石とやらのは地球に落ちてからのコンタミじゃないの?と思ったんだけどその辺への反論もさらっとだけど触れられている)

地球の始まりの頃には今よりもたくさんの隕石が降り注いでいて、こういう有機物が宇宙からもたらされた結果、地球に生命が誕生した可能性もあるっぽいよ…という話。

ワタシは、「もし地球外生命体がいたとしても、生命の構成要素は地球の生き物とは全然違うんでしょ?」なんて思ってたけど,こういう話を読むと、地球と同じようにDNAやRNAやタンパク質を持つ生命体がどこかで生まれていても不思議はないのかな…などと。

milsilは分量が程よいので毎号買ってても「積読」にならず、いろんなジャンルの科学雑学をつまみ食いできて良い。Kindleでも読めるけど、おすすめは、科博の賛助会員になって毎号郵送してもらうことだ。クラウドファンディングも話題になったことだし、ワタシの推しである科博を応援してくれる人が増えたら嬉しいな。

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