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凱旋パレード観れた+『もっと悪い妻』(桐野夏生)感想

昨日は家族で高知の日曜市へ行ったら、帯屋町のアーケードに人だかりが出来ていて、「何事!?!」と思いきや、

パリ五輪のレスリングの金メダリストの凱旋パレードがやっていました✨✨✨


タイミング良く、たまたま観れたのですが、櫻井つぐみ選手、想像よりも小柄で、とても可愛らしい雰囲気の方でした。

清岡選手、人だかりで見えなかった…:( ;´꒳`;)


金メダルが重厚な雰囲気を醸し出しながらピカピカ輝いていて、櫻井選手は一生懸命にこにこ笑顔で手を振り続けていて、とてもキュンとしたし、パワーをもらいました。


我々庶民家族は、パレードを見たあと、バスクチーズケーキが美味しいお店でケーキを買って、とても満足して帰宅しました😂😂😂


息子と私で食べた

さてここからは小説の感想を…。

個人的には、


そんな悪くないやん‼️‼️‼️」


と、心の底から叫んだ…桐野夏生さんの『もっと悪い妻』(文藝春秋)を読みました。

桐野夏生さんの小説、一筋縄ではいかない数々の強烈な悪女が登場するせいか、6つの短編が収録されている『もっと悪い妻』の妻たちは、やけにあっさりとした悪女たちだなあ…と思いながら読みました。


まず最初に登場する「悪い妻」の主役、千夏は、口は悪いけど、2歳の娘を抱えながら、仕事も家事も頑張るお母さんにしか見えません…。

むしろひどいのは、牛丼屋でバイトしながら、家庭を全く顧みずバンド活動に明け暮れる夫…。


メンバーに千夏(嫁)の悪口を言われても反論しないし、子育てもする気ないし、モヤモヤが募りました。


千夏の小さな反撃が描かれますが、この夫は変わらんだろうなあ…と思うし、もっと制裁を受けてほしいです。



逆に、一番最後に登場する「もっと悪い妻」の主役、麻耶は中々の女です…!

フリーのWebデザイナーで働く麻耶は、娘がいるものの、夫公認の「親友」がいます。

その親友は男で、元彼で、肉体関係もある…。

夫も親友も好きなので、満たされた生活を送っている。


夫はなぜその状況で反撃に出ないのか、彼らが新たに家族に迎えようとしている「猫」は、この短編でどんな意味があるのか、色々考え出すと止まらなくなって、引き込まれる物語でした。



他にも、妻と離婚したあと、若い女にひたすら迫る身勝手な男が登場する「武蔵野線」や、会社の同僚と結婚したことをひどく後悔している42歳の妻の大胆な思惑が描かれる「残念」など…。



男も女も「どうなのそれ…!」と突っ込みたくなる…その割にやけに脳裏に染み付いて離れない物語が6つ収録されています。


結婚って、夫婦って、一体何なのでしょうね…。

「良き妻」や「良き夫」なんてものは、結局、外から見たらそうなだけで、実際はわからないものだなあ…としみじみ感じた小説でした。


物語に放り込まれたぬるい毒が、後からジワジワと効いてくるお話です。


さゆ



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