『白いページに、僕を残して』

『白いページに、僕を残して』

僕達はどこから来て、どこへ行くのか
僕達はどこから来て、どこへ行きたいのか
向かうなら行きたい場所へいっしょに行こう。
何処までも何処までも…

扉をあけるようにページをめくる、めくる、
めくる。

その手が記した
はじまりとおわりを繰り返して

そして…

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ザアアァァァァ…

ザアアァァァァ…

砂嵐の様な 波の様な

静かで穏やかな音で僕は目を覚ました

暗闇の中にキラキラとした星屑が煌めいている

ぼくはここで生まれたのだ


下をみると 透明なガラス玉がひとつ


星と星を繋ぐイマジネーションのラインをくぐり僕は、その球体に向かって行く
小さな世界を覗くと
ガラス玉の様な透明の中にいくつもの色が重なって とても綺麗だった

そこには
よろこびもかなしみもさみしさも
いかりもふあんもたのしいも詰まっていた

君はどこから来たの? 君はどこへ行きたいの?

問い掛ける


ペラ、ペラっ…
と何かをめくる音


行きたい場所へ 行きたい場所へ


何かが動き始める
星の海に流れが出来て
ガラス玉に吸い込まれて行く

僕は何処に行くのだろう
でも、きっと何かがある…

僕は君を信じるよ
いっしょに行こう。

何処までも何処までも…

扉をあけるように
君はページをめくる、

…めくる、

……めくる。


白いページに、僕を残して。

誰かが、表紙を開いたら
その手が記した
はじまりとおわりを繰り返し

そして…

新しい風景に色を重ねていく

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2019.05.18
カフェあめだま@ルナラパン演劇部
企画展示「actぷらす。#1」
朗読イベント 上演。


大切なお時間をありがとうございます! 少しでも、心に何かを残せたなら幸いです。 少しでも良いと思って頂けたら他作品や、イベント、カフェあめだまをチェックやスキやサポート頂けたら嬉しいです(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) 全て活動に還元し、また何か作品をお届け致します。