マガジンのカバー画像

雑記

9
気になったものを読んでください。 パートを追うのもいいかもしれません。
運営しているクリエイター

#詩

雑記#4 存在しない臓器

こころのクリニック。
街を歩いていると、そんな看板をよく見る。
鬱をはじめとした、多くの精神疾患は”こころの病気”として処理される。

「疲れているから、休みなさい。」
「繊細なこころの持ち主なんだね。」
多くの一般人は、よく口にする。
それは、医療関係者ですら例外ではない。
あたかも、人間にこころという臓器があるかのように、わかりやすい的を作る。

それがずっと、私のこころに、引っかかっている。

雑記#5 ほたる

数年ぶりの実家付近は、私が知っていた頃とは大きく変わっていた。
ここを実家と呼ぶのは本意ではないのだが、まあそうなのだろう。
大きなタワーマンションが建てられて麓には多くの商業施設、駅前には大きなロータリーができてバスやタクシーがしきりに出入りしていた。

通院まで、時間があった。
私は馴染みの喫茶店に入り、仕切られたスペースへと腰を下ろした。
ふと、目を挙げると「全席禁煙」の文字。
明らかにここ

もっとみる

雑記#6 繰り返し

ぐるぐるぐるぐる
Repeat itselfというか
おんなじことの繰り返し
理想の結果を求めて
何度も試行する

諦めのいい人?引き際を弁えてる人は
さっさと辞めて、次に行く

ぼくみたいなのは
良かったことを反芻して
いつまでも繰り返す
気持ち良くなりたいから
それを、思い出のフレームで
パッケージングしたくないから

どっちがいいかは、わからない
でも
わからない方が、いいこともあると思う

もっとみる

雑記#7 何のために

思い腰を上げて、何か目的を作って外出したはずなのに、当の目的を忘れてしまった私は疲れ果てて、公園のベンチで横になっていた。
「充実してんなあ。」
おもむろに開いたインスタグラムを見て、そう口にする。
かつて机を並べたはずの同期は、随分と遠くに行ってしまったように思えた。

大学を休学して北海道を離れ、東京へ帰ってきた私は日々漫然と過ごすだけで何もすることはできなかった。罪悪感から逃れるために応募し

もっとみる