見出し画像

他人事だった介護が身近になった話(続編)

12月に要支援2の認定がおりて、介護保険を使って必要な支援を受けることが決まった。
何とか年末までに家の一部に手すりが付き、年明けからはリハビリのある整形外科に通うことが決まったところなのに、両手、両足の筋力がかなり衰えてきた母。父も一所懸命、手、足を揉みほぐしているらしいが、いつものようには回復しないらしい。

こんな状態でも、男性である父に着替えを手伝ってもらうのは抵抗があるようだ。


気持ちはとても分かる。そこは、分かるのだが、こんな体で、今までと同じように朝起きたら家用の服に着替え、出かける時は出かける用の服に着替え、帰ったらまた家用の服に着替え、寝る時は寝る時用の服に着替え…と今までと同じようにしようとするらしい。

それは、それは、大変な時間がかかって、一休みしながらやっているらしく、パジャマを着ているわけではないので、出かける時だけ着替えたらいいのになぁと思うのだけれど…
長年の習慣は変えられないのでしょうね…


年が明け、週2回のリハビリが始まり、2週間が経った頃、妹が見に行くと、歩きがしっかりしてきたと驚いていた。
トータルで5回通って、そのうち理学療法士のリハビリは週1回のみだ。

自転車こぎを10回できた!と喜んでいたり、体のマッサージをしてもらって気持ちがいいと話していたらしい。
理学療法士の指導の下、楽しく通えて効果もあるならよかったと少し安心した。

2月に様子を見に行くと、わたしには2ヶ月前に見た時と変わっていないように見えた。
そのことを妹に伝えると、頻繁にきていたから、今までがどうだったかが、分からなくなっているらしい。でも、年末は本当に酷かったらしく、それを考えると、かなりよくなってはいるようだ。

わたしは普段離れている分、客観的に見ることができた。

このまま、このペースで続けていけば、今の状態より少しは良くなるかもしれないとわずかに期待した。

でもそうは上手くいかず、父の義理の姉(おば)が亡くなって、1人で葬儀に出席するために、母を一日1人にしておかなければならなくなった。

その日はリハビリだったが、お迎えの車が来る駐車場までは、父が手を繋いで歩くので、キャンセルしなければならなかった。


この日は1人になる不安から情緒不安定になり、親しくしているご近所さんに、家に来てもらったらしい。
こう言う時のご近所さんは、本当に有難い。

しばらく他の用事も重なり、2週間近くリハビリに行けなかった。すると、また後退してしまったという。

この支援は本当に今の母に合っているのだろうか?
わたしは疑問に感じ、要支援2とはどのような状態なのかを調べた。

要支援2とは

うーん…何か違う気がする

要介護なのでは?


そうそう、これでもいいくらいじゃない?そこで、妹にも話し、妹からケアマネジャーに相談。
ケアマネジャーは、自分も違うと思っていた。リハビリ担当の方達も、要支援じゃないよね?っと話していた事実も発覚。やはり、時間をかけても自分でやっている、できますと言ってしまったことが、不利に働いたようだ。

でも、実際は出来ているとは言い難い。いつ、転んで介護度が上がってもおかしくない状態だ。


再び市役所の方に来てもらい、もう一度母の状態を確認してもらうことに、父も納得した。

今度はわたしも立ち会えるように、2月で日程を調整してもらえた。

そして、当日。予定より15分早く来られた市役所の女性と、予定より15分遅れて来られたケアマネジャーとの時間差30分の間に、大まかな話は終わっていた。

認知機能の確認は問題なし。

トイレに自力で行っているか、父が手伝っているかの確認。
これ聞かれると不利だ…
明らかに自力で行くのは厳しい状態だけれど、時間をかけて自力で行っている。嘘がつけない人たちなので、正直に話す。

なので、行くしかないので必死にやってるんです。でも間に合わずに、パットにもれることもあるようですと補足。

その他、買い物、外出の頻度、お風呂など細かく聞かれ、お風呂をプールのお風呂だけ入りに行った時、プール仲間に洗髪してもらっているのは、手すりもないし、危険だなぁと皆思っていたので、リハビリに通っている施設に、入浴介助もあると聞いたので、やってもらえると安心ということを伝えた。

ケアマネジャーも後で、補足した方がいいことを、連絡しておくとのことだったので、後はひと月後の結果を待つのみ。


そして結果は、2段階アップの要介護2 だった。 

要介護2とは

数字が上がる事に、支援度が増える。

市役所の方は、事務的に淡々と進めていたので、どうかな?だめなら、もう一度認定確認お願いしてみようと話していたので驚いた。

ケアマネジャーの口添えも大きかったと思うし支援が増える事で、今より少しでも機能が回復すればいいのだけれど。

今回のことで、母の様にもっと早く使えるのに使っていない人もいるのではないかと思った。またその反対も。

介護保険の認定がおりるまでに時間がかかることも分かった。

まだまだ安心は出来ないけれど、せめて転ぶ前の状態に回復してくれればなあと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?