辛かったあの夏、私はただ走っていた

先週の土曜日、私は突然思い立って、久しぶりのランニングをした。

前日に親友と飲んで、親友がジム通いを始めたことに影響されたからかもしれないし(筋トレとプールを始めたらしい)、村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を再読していたからかもしれない。仕事が忙しくてリフレッシュしたかっただけかもしれない。なぜ突然ランニングをしようと思ったかは、明確にはわからない。

2年前の父の日に娘から貰ったadidasのランニングウェアに着替えて、熱中症アラートが出ている炎天下の午前10時くらいに家の周りを走る。

久しぶりのランニング、炎天下で暑かったので、ペースを落として走る。走るコースはいつもと同じコースの約5キロくらい。

走り出して、10分くらいして思い出した。毎日走っていた5年前のあの夏の日々を。
それは誰がどう見ても私が悪くて、私のせいで多くの人に迷惑をかけた。その代償は大きくて、それ受け入れるのがとても辛い日々だった。

あまり人にも相談できなかった私は、このコースを毎日毎日走っていた。何を考えて走っていたかは、あまり覚えていない。とにかく、ただただ走っていた。約2ヶ月間くらいだっただろうか。

その後、その時期をじっと耐えた後、少しずつ人生が好転し始めて、すっかりとそのことを忘れてしまっていた。いや、思い出さずにいたというのが正しいかもしれない。あまり思い出したくない時期だったのは間違いない。

久しぶりに走って、私が決して忘れてはならないこと、定期的に思い出さなければいけないことを振り返ることができた。

私はあの時の辛かった思い出に呼ばれて、突然走り出したのかもしれない。
ちょっと最近は調子に乗り過ぎてたかな。

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