夜行観覧車🎡- 湊かなえ
癇癪持ちの娘に、家族に関心の薄い旦那…そんな一家が高級住宅地に家を建てるが、頻繁に娘は暴れるわでその様子は近所にも筒抜けの様子。
ある日、向かいの一見平凡そうで裕福な家庭で夫が妻に殺されるというショッキングな事件が起こる。
犯人は最初に明かされるけれど、本当にそうなのか?
ずっと分からないまま進んでいきます。
ふとした一言や、なんらかのきっかけが最後のスイッチを押して、人を凶行にはしらせてしまう…
私も子育てをして、初めて頭から血が吹き出すような、怒りや全てを通り越した感覚に陥りました。
実の子供になんで、と思われるかもしれないけど、いざ経験すると、誰にでも起こり得るものだと実感します。
そんなギリギリのラインで生きている家族の姿が切なく、どこでこうなってしまったのか、やり直せないのかずっと心の中で願っていました。
やはり、絶望の中に光はありました。
家族の形は千差万別。はたから見れば地獄のような状態でも修復する事もある。その逆も然り。
それをリアルに描ききって下さったのが、この作品だと思います。
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