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プロダクトマネージャー:PdMのコアコンピテンシーとは?どうやって評価すべきか?シリコンバレーのやり方とは

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革新的な製品が競争力を高め、将来の成長の原動力となることから、近年ではプロダクトマネージャー(PdM)の存在が注目されています。優秀なPdMの人材が求めらる中、PdMの役割といってもさまざまで、プロダクトの提案、お客様のヒアリング、そしてローンチまで責任をもつなど、色々な役割を果たす必要があります。今後さらに期待されるPdMですが、マッキンゼーの調査では、PdMに関連する教育が驚くほど未発達であることが見えてきました。

「期待される役割を果たしたり、将来のプロダクト・リーダーに成長するための準備ができていると感じているPdMは半数にも満たない。」(Mckinsey & Company, 2018)

様々な知識、経験、スキルを持ったバックグラウンドからこの役割に就くPdMですが、実際によくある事例として、プロジェクトをしながら物事を学んだり、素早く成し遂げるために必要なものは何でも身につけることを期待されます。マッキンゼーの調査によれば、57.2%のPdMは正式なトレーニングを受けていないとのことです。

このようなことが起こる理由のひとつとして、PdMが比較的新しい分野であり、その役割にはさまざまな解釈があることが考えられます。一般的に、PdMとは「深い技術的知識と幅広いビジネススキルを備えた人」、あるいは「技術者+ビジネスアナリスト+UXデザイナーのハイブリッドの人」、と表現されることが多くあります。このような期待をもたれるPdMですが、日々の仕事でPdMとして成功するために何を実際にすべきかについての指標は曖昧であることが多い気がします。

優れたPdMを目指すファーストステップとして、どのような具体的なスキルが必要なのかを知ることがパフォーマンスを向上させることにつながると思います。ですので、PdMの役割を果たすために必要なコアコンピテンシーを明確に理解するため、この記事では、それらを評価するツールを二つ紹介します。

SVPGのツール

Sillicon Valley Product Group(SVPG)が作った評価ツールは、シリコンバレー企業のプロダクトチームが使用している知識、テクニック、スキルを基に、PdMのスキルをアセスメントし、コーチングするためのものです。このツールでは、PdMのコンピテンシーを「プロダクト」「手法」「人間関係」という3つの柱に集約しています。

ツールとして特に特化しているのは、継続的なPdMのスキル評価と向上のためのアプローチを提供し、重要度が高いものから現時点での能力レベルを評価し、それをプロダクトチームや会社に必要なものと比較して評価していくような、実践的なアプローチをとっています。

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SLNのツール

Sequent Learning Network(SLN)の評価ツールは、プロダクト管理評価のための包括的なフレームワークです。プロダクトの様々な側面を把握するためのPdMの能力が定義され、プロダクトに対する洞察力をいくつかのカテゴリーわけて評価するものです。カテゴリーとしては、「市場と製品」、「考え方」、「プロダクト管理活動」、「パフォーマンスと結果」、「個性と効率」、「コミュニケーションと対人能力」の6つがあります。

評価の方法としては、以上の6つのカテゴリーを4段階で評価し、PdMに求められるスキルや行動について自分がどのレベルにあるのかを知ることができます。4段階評価では、各項目のスキルをどのくらいの頻度で使用しているかを確認します。例えば、1は仕事でこのスキルを適用する機会があまりないことを意味し、4はこのスキルを効果的かつ頻繁に使用し他人を指導することもできることを意味します。またこのフレームワークの利点として、オンラインでアセスメントを受けることもでき、アセスメントを終えたあと、全体のスコアがレポートとともにもらうことができます。

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まとめ

幅広いスキルを必要とするPdMですが、優れたPdMを目指していく中、コアコンピテンシーを磨くことは今後更に期待されていくことだと考えられます。このようなコア的なスキルアップを目指すとともに、ニッチな分野の探索、そして自分をチャレンジをしていく中で、実りのあるPdMの仕事ができるのではないでしょうか。


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