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難民事例 その1(コンゴ民主共和国 男性:30代前半)

その一人目、例として、コンゴ民主共和国出身のAさんのケースを紹介したいと思います。Aさんとは最初は昨年末のWELgeeの活動のなかのイベントで知り合いました。センスの良いネクタイとハンカチーフと一緒にパリッとスーツを着こなし、またそのスーツが似合う、背の高い体格の良い男性でした。最近、新しくWELgeeのJobCopassを通して、エンジニアとしてベンチャーに就職したと嬉しそうでした。その前は茨木で5年間建設業をしてフォークリフトを扱う仕事をしていたと、話してくれました。その時、私は行政書士試験を終えたばかりで、近い将来、彼の在留資格変更(ビザの切り替え)を扱えるとは、思ってもいませんでした。

私が入所するタイミングと彼の試用期間が終わる期間がちょうど重なり、彼の難民特定活動の在留資格(ビザ)を会社側が、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務、以下:技人国)に切り替える案件をトレーニングとして扱えることが分かった時は、とても嬉しかったです。ただ、難民特定活動から技人国への切り替えは、集める資料の量も多く入管に対する説明も通常より難しい切り替えとなっています。雇用される難民側からの聞き取りだけでなく雇用者の会社側からも聞き取りをきちんとして、行政書士が理由書を書いて必要書類を集め(これも通常より多く、念入り)入管に提出します。こちらの入管に書類を提出できる資格は行政書士の中でも取次申請者という資格が必要で、講習を別途うけることになります。

聞き取りはAさんは日本語がそこまで上達しているわけではなく母国語は現地語とフランス語で英語を独学で身につけていたので、英語での聞き取りになりました。このように日本にいるアフリカ出身の難民の方々は通常フランス語、英語のどちらかを話せて3か国語または4か国語しゃべれる人々です。私自身は英語のバイリンガルなのでフランス語が主流の彼らですが英語で聞き取りができると、助かっています。この英語やフランス語で聞き取りができて彼らへの理解を示しつつ、理由書が書ける行政書士の先生が、これから増えるといいなと個人的に感じています。次の記事で彼の難民となった経緯について、触れたいと思います。

(続く)




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