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【1989年100日旅】17日目。モスクワ

17日目。小学校は授業参観日。1時間だけで学校を終え、父の住むモスクワ大学の寮に戻った。ロシア人らしき男の子が二人いたので、言葉は通じなかったけれど一緒に遊んだ。言葉が全く通じなくても意外とコミュニケーションはとれるもので、この旅ではいろんな国の子供と遊んだ。

午後はアルバート通りへ。歩行者天国の通りで、おみやげ屋、骨董品屋、カフェ、レストラン、帽子屋などのお店がたくさんあった。道端で似顔絵を描く人々も。顔の特徴を大仰に描くイラストがおもしろく、見飽きなかった。この頃から少しずつモスクワにも春がやってきた。

アルバート通りの53番地にはプーシキンが住んだアパートがあり、後日プーシキンアパート博物館があるのを知った。プーシキンは『スペードの女王』などをソ連に行く前におもしろく読んでいたのだから、惜しいことをした。

プーシキンの本はたぶん子供向け簡訳版。同じ本を読み返してみたいのだけれど、絶版なのか見つからない。『スペードの女王』はトランプの賭け事の話で、必勝の手として「3(トロイカ)、7(セミヨルカ)、1(トウズ)」の順に賭ければ勝つという話が出てくる。

てっきりロシア語では3をトロイカ、7をセミヨルカ、1をトウズと言うのだと思い込んで、学校のロシア語の授業で自信満々に答えたら、間違っていた。3はトゥリ、7はセーミ、1はアジン。悲しい。「半か長か」と言うからと、偶数を「半!」、奇数を「長!」と自信満々に答える外国人の子供がいても、笑わないでやってほしい。

そんな感じの17日。旅は残り83日。

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