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シリーズSDGsの今:目標①貧困をなくそう

PRディレクターのさやです。

私は一年で一番好きな月が12月なので,だんだんと近づいてくる感じがたまりません。一年を締めくくる感じがすごい好きなんですよね。いまだに年末はわくわくします。#一番人気の月はいつなんだろう。

さて,今日からはSDGsの17の項目を一日ずつ取り上げて,それぞれの現状と具体的な取り組みについて考えていきたいと思います。名付けてシリーズSDGsの今です。大枠は以下の記事でご紹介した通りですが,各項目について詳しくみていこうと思います。第一回目の今日は目標①「飢餓をなくそう」です。

目標①:貧困をなくそう

ここでいう貧困とは,一日1.9ドル未満で生活している人のことを指します。国際貧困ラインという規定によって,定められている数字です。ちなみにこの国際貧困ラインはSDGs制定時は1.25ドルでしたが,2015年から今の数値に改定されています。

日本円に換算して約210円ほど。これでは十分な食事・水はもちろん,満足な医療や教育を受ける余裕はありません。しかも,この貧困は親から子供の世代に連鎖してしまうことが問題です。貧困家庭に生まれた子供は貧困の輪から脱出することが極めて難しいのが現状です。

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上記のインフォグラフィックスは国連広報センターが発表した,最新のSDGsの状況を数値表した図です。新型コロナウイルス以前のスピードでもなお,2030年の貧困は6%になるという概算でした。取り組みとしては足りない予想です。それでも,2010年から見て年々貧困の数値は減少しており,これからも下がっていく予想でした。しかし,今回の新型コロナウイルスの影響を受けて,世界の貧困はここ数十年で初めて増加。2020年には新たに7100万人が極度の貧困に追いやられると予想されています。

貧困をとめるアイデア

世界で貧困に対する取り組みはたくさんあります。一つ一つの努力が結実し世界の貧困は確実に減ってきていたのです。中でも,有名なのがグラミンバンクです。グラミンバンクとは,最貧困層に対して低額の融資を行う「マイクロクレジット」のことで,1983年にバングラデシュで設立されました。

貧困層が貧困から脱せられない大きな原因の一つは,元手がないことです。仕事を始めようにも道具すら買えないのです。家や土地もないので,お金を借りることも困難です。もし借りれたとしても,金利が高く,逆に貧困を助長してしまうという大きな課題がありました。そこにメスを入れたのがグラミンバンク。

最貧困層に無担保で融資をすることを決めたのです。この銀行のポイントは2つあります。1つは融資をしたこと。貧困層はお金を返せないという先入観を捨てたのです。返済能力がないのではなく,チャンスがないだけだったのです。2つ目は,5人一組のグループを作りお互いの状況を確認しあうシステムを作ったことです。この5人の誰かが返済できないと,誰かがそれを肩代わりするのです。銀行が営業を続けていくために最も重要なのは,きちんとお金を返済されることです。しかし一人ひとりを銀行員が管理するにはコストがかかりすぎるので,住民たちに任せ自主性を伸ばしたのです。

このようなシステムを構築し,最貧困層への融資というチャレンジングな事業をグラミン銀行は30年以上継続させています。グラミン銀行の創始者であるムハマド・ユヌス氏は2006年にノーベル平和賞を受賞しています。

まとめ

今日は目標①貧困をなくそうについて,現状の進捗状況と世界の画期的なアイデアについてご紹介しました。日ごろから思うのですが,ボランティア活動は素晴らしいし,今後も私もやっていきたいと思うのですが,持続可能な支援を考えると,やはりビジネスの形式にするのがよいと思っています。支援をし続けることが一番大事だからです。支援疲れや資金切れで,途中で支援が滞ることが一番のデメリット。その点グラミン銀行は,銀行として存続し続けることと,最貧困層への支援を両立させていて本当に素晴らしいと思います。
今やこのグラミン銀行は今や途上国だけでなく,先進国の生活困窮者をサポートする意味合いも強くなっています。日本にも設立されており,日本の人々を支援する活動を行っています。ぜひのぞいてみてくださいね。今日もご精読いただきありがとうございました。


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