見出し画像

【合格しました🌸】人間中心設計スペシャリスト認定試験を受けてみた話。

こんにちは!都内通信会社でインハウスデザイナーをしています、sayaです。

デザイナーとして活動し始めて早4年。
今年の目標の1つとして、「人間中心設計スペシャリスト(HCDスペシャリスト)」に認定されること、というのを掲げていました。

📝 資格をとる
自分のスキルの整理のためにも資格をとりたいと考えています。
まずは人間中心設計スペシャリストに挑戦します

宣言どおり受験しまして、先日合格発表があり、無事合格しました🌸
せっかくなので忘れないうちに合格体験記を書いておこうと思います。


人間中心設計専門家/スペシャリスト認定制度とは?

HCD-Net(特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構)が主催する認定制度です。
人間中心設計やユーザビリティに関連する実務経験を持つ人を、その経験年数やスキルに応じて「専門家」または「スペシャリスト」として認定する制度です。
人間中心設計の専門家として必要な「コンピタンス」について申請書に記載し、それを審査していただくかたちで受験します。(※1)

・コンピタンスとは?
専門業務の遂行に必要となる、能力・技能・知識のことです。

人間中心設計って何?どんな仕組みなの?など、詳細についてはHCD-Net公式サイトをご覧ください!


受験の動機

①これまでの取り組みが認められるかどうか力試しをしたかった
今回これが一番大きな動機でした。
私の所属するチームはデザイン組織がないところから立ち上げたチームであり、身近にロールモデルもいませんでした。(※2)
そのため、過去参画したプロジェクトの進め方が正しかったか(≒コンピタンスを発揮できていたか)どうかの確証が持てていませんでした
業務外の活動も含めて、それらの取り組みが「それってちゃんと人間中心設計だよね」と客観的に認められることで、今後も自信を持って進めていけるのではないか、と考えました。

②過去の取り組みの振り返りをしたかった
前述のとおり、もともとはデザイン組織がないところからスタートしているため、弊社のデザイナーに対する評価制度は整っていないのが現状です。
それも影響して、会社の評価のための振り返りは行っていたものの、それは「デザイナーとしての自分」と向き合う時間としては十分ではありませんでした。
4年間デザイナーとして走ってきた中で、自分はどんなスキルを得ることができたのか?逆にまだ足りない部分はどこなのか?を明らかにしたいという思いがありました。

③第三者機関の証明が欲しかった
「スキルがあることの証明を第三者にしてほしかった」という動機もありました。
どの資格も、持っているだけでは必ずしもスキルがあることの証明になるとは限りません。ただ、仕事を進める上では信頼要素にもなり、少なからずよい影響があるものだととらえています。
なくてもいいけど、あるとよりよい。UIデザインとは逆ですね。


受験までの流れ

私がHCDスペシャリスト認定試験を受験するまでのスケジュールはこのような流れでした。

【スケジュール】
2020/05頃 :受験を視野に入れ情報収集を開始
2020/08/25 :ポップインサイトさんのセミナー「UXデザインの資格って?人間中心設計スペシャリスト受験者とHCD-Netがぶっちゃけトーク」に参加
〜〜〜いつの間にかタイムリープしてた〜〜〜
2020/11/24:受験者説明会
2020/12/01:受験申請(申し込み)
2021/01/11:審査書類完成👏
2021/01/16:審査書類提出
2021/03/27:合格発表🌸

受験することを決めてから審査書類提出までには約8ヶ月の期間がありました。

👩‍💻「今からやれば余裕じゃん!1日1行でも間に合うわ」

と余裕ぶっこいていたら、気づけば数ヶ月が経ち、結局書類を本格的に書き始めたのは12月。。。
結局土日と年末年始で追い込むパターンとなりました。

書類記入にかかった日数はトータルで2週間ほどです(ギュッと圧縮してですよ)。
記憶をひねり出したり、過去の資料を引っ張り出すのに時間がかかるため、1日2〜3コンピタンス分進めるのがやっとという感じでした。

ちなみに、会社のチームに過去受験した先輩もいたのですが、今回は審査書類を見せてもらったりはせず自力で進めました(軽く体験談を聞いたくらい)。


受験時にやっておいてよかったこと

【受験申請前】
★前年度の審査書類のフォーマットを見ておく

これはめちゃくちゃ早い段階からやりました。全体の見通しがつくのでオススメです。少なくともコンピタンスマップは頭に入れておいたほうがよいと思います。
ただし、毎年審査書類のフォーマットやコンピタンスは見直されているようなのでご注意を!

★申請書に記載するプロジェクトのドキュメントを振り返っておく
参画したプロジェクトがかなり前のものだったり、数が多かったりすると、そもそもどのフォルダにあるんだっけ…何したんだっけ…と足止めされてしまうこともありました。

★受験者説明会に参加する
受験者説明会では、コンピタンスの解釈や審査書類の書き方など注意すべき点の説明があり、非常に参考になりました。
不明点は説明会の中でも直接質問できたので、不安も解消されました。

★プロジェクト記述書を早めに記入する
タイムリープしてしまった私ですが、これだけは先(8月ごろ)に書き始めていました。
このおかげでタイムリープしたあとも、プロジェクトの全体像や流れをすぐに思い出すことができましたし、それを見ながらコンピタンス記述書をすぐに書き始められたため、かなり楽になったと感じています。


【審査書類記入時】
★なるべく多くのコンピタンスを埋めておく

審査書類には、3件以上5件以下のプロジェクト経験の記載が必要です。
コンピタンスについては、専門家とスペシャリストで必須項目数が異なります。
私は、プロジェクト数は最低ラインの3件コンピタンスはスペシャリストの最低ラインの倍の数を記入しました。
効率よく進めるならここまで書く必要はないと思いますが、やったことはすべて書きたかったという思いがありました。
加えて、あるコンピタンスの書きっぷりに自信がなくても、別のコンピタンスがしっかり記入できていれば合格に近づく可能性が上がるので、合格発表までの安心感が違います。


受験時にやっておけばよかったこと

★もっと早いうちから審査書類を書き進めればよかった
これにつきます。時間は一瞬で溶けるのだ。


受験してみた感想

まずは受験してよかったなと感じています。
コンピタンスを埋めていく中で、やはり埋めやすい項目とそうでない項目があり、自分の得意不得意、あるいは取り組みの偏りがよく見えるようになりました。
また受験後はコンピタンスマップが頭に入っているため、その後参画したプロジェクトでは、求められるスキルをコンピタンス単位で把握できるようになりました。以前よりも仕事を体系化して進められるようになったと感じています。

審査書類はとにかく記載項目が多く、1つ1つのプロジェクトについてかなり詳細に記述した印象でした。
加えて、審査する方からすれば「初見のプロジェクトの話」ですから、なおさら誰にでもわかりやすく記述する必要がありました。
1項目あたりの文字数制限も相まって、言語化能力が鍛えられたと思います。

さらに、無事合格し、自分のスキルに一定のお墨付きをいただけたということで自信にもつながりました。
もちろんそれで慢心するわけではありませんが、私のような組織基盤が整っていない環境で働くデザイナーにとって、「自分の活動が誰かに認められる」ことは重要だと思っています。


あとがき

今年度はプロマネ等の経験をもう少し積み、専門家を受験してみようかなと考えています。
これから受験されようとしている方、ぜひ一緒にがんばりましょう!
(タイムリープにはお気をつけて・・・)


※1:この記事は2020年度の人間中心設計専門家認定制度について書いています。最新の制度とは内容が変わっている場合があります。
※2:現在はデザインに対する投資も徐々になされ、各部署に点々とデザインチームが存在している状態です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?