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ポイントに釣られて観た映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

ポイントを貯めている映画館からメールが届いた。
「今月中にうちの映画館で映画を見ないと、今まで貯めたポイントが無くなりますよ!」
といういつものメールだ。
最近はトーホーシネマ系の映画館ばかり利用して、こちらの映画館に行ってなかった。
ポイントもそこそこ貯まっていて、あと2回見れば1回無料になる。
何を見ようかと検索してみると、
去年の12月からロードショーが始まった映画がまだ上映されていた。

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

気になっていた映画だったので、
これを機会に見てみることにした。
そうそう、分厚めのハンカチを忘れずに。アイメイクも辞めておこう。



STORY(公式H.P.より引用)
親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥)。
ある日、進路をめぐって母親の幸恵(中嶋朋子)とぶつかり家出をし、近所の防空壕跡に逃げ込むが、朝目が覚めるとそこは1945年の6月・戦時中の日本だった。
偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。
そこで女将のツル(松坂慶子)や勤労学生の千代(出口夏希)、石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋﨑斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)たちと出会い、日々を過ごす中で、彰に何度も助けられ、その誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。
だが彰は特攻隊員で、
程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だったー。



百合がタイムスリップしたのは1945年6月。
あと2ヶ月で戦争は終わる。
未来から来た百合はそれを知っていた。そして日本が戦争に負けることも。。。
未来を知っているからこそのジレンマ。
しかし百合がどんなに説得して引き留めても、
彰は特攻隊員として飛び立つことを踏みとどまらなかった。
教師を目指していた彼にはある夢があったからだ。

この映画は、
「あの時代の若者に比べればあなた達はとても恵まれているのですよ。」
という通り一遍のお説教を今の若い人たちに述べる映画ではなかった。

自分と同じ年恰好の青年たちが自ら特攻を志願する。
それは戦争に勝つためだけではなく、未来により良い日本を残したいという強い思いからだった。
まだ見ぬ未来の日本人へ、
まだ見ぬすばらしい日本を残したいと、自らを犠牲にして覚悟を決めて散っていった。

百合が過去にタイムスリップしてしまった時、
変えられない未来に向かって生きていくしかなかった。
しかし現在に戻って来れた彼女は、
生きていく結果が未来につながる。未来を変えることができるのだ。

未来に向かって歩いていくのではない。
懸命に生きている今が未来になるという当たり前のことを
過去にタイムスリップしたことで気づいたのだった。


現代のわたしたちは、
暗いニュースや将来の日本を憂う話題に煽られて、
すっかり意気消沈してしまっているが、
先人達が守り抜いてくれた今の日本、
それほど捨てたものではないと思う。
もちろん今後は問題が山積みだ。
だからこそ次の世代に少しでもより良い未来を残すため、
今の自分にできることは何なのだろうか。
そんなことを改めて考えさせられた。


ポイントと同じくらい大切なことを教えてくれた映画だった。
(えっ、ポイントと同じくらい?)

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