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解決したかもしれない。

ビジネスのゴールを「資本を増やして経済活動すること」とするなら
私が伝えるこれからの作家活動は、終わりを迎えるかもしれない。

そうではなくて、「目の前の人に喜んでもらうこと、嬉しさを届けること」とするなら
私は成功するかもしれない。

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ずっと小さな頃から、何かをかくことで食べていきたいと思いながら、ここまで過ごしてきた。

周りの友だちに望まれたりしたことが、自分が好きだったことと幸運にも合致して、
もっともっと、社会にいる大勢の人に望まれるのであれば、私はきっと成功する。と思っていたからだった。

でも、小さい頃から片親で育てられて、貧乏だったから、お金をたくさん使うことには抵抗があった。
そのなかで、お小遣いをためてイラストに関する本を買ったり、小さな携帯サイトを開いて自分の絵をアップしたりすることが、何より楽しかった。

大人になって、「高額商品」にずっと苦しい思いをしてきた。

実はもっともっと、すごくすごく、お金が欲しいのではないか。その意識が拭いきれなかった。専門学校の学費、高い画材、自費出版費用、個展を開催する費用、アカデミーに通う費用。何を学ぶにしても実行するにしてもお金がかかる。
そう思って手をだす度に、あるいは手を出さないと決める度に、心は泣き叫んだ。
もっと楽しく絵を描いたりしていたかった。

私が作品を販売、掲示するときに、あまり高額商品を出さないようにしていたのは、そういう人生の教訓があった。
本当に欲しいと思ってもらっている時、そのお客さんにとって「高い」と思う金額で提示しないようにしていた。
あるいは、お客様が買いたい、と仰った時、「そちらがこの値段なら買いたいと思う金額を仰ってください、その価格で売ります」と言ったこともある。

ギャラリーオーナーや、作品を創ることを専門にして食べている人に盛大に怒られたのも、一度や二度じゃない。
業界全体の発展を思うと、「お客さんの言い値で売るなんて!」というご批判も確かに仰る通りだと思った、でも、心の中ではリトルさやえんどうが泣き叫ぶ。

「無料より高いものは無い。けど、自分がしたいことをするだけなのに、なんでこんなに高いものばかりなの」

最近では動画を学び出し、考えていたことがある。

私は高額商品を売るのに向いてない。と。

何より、私の今のお客様はあまりそれを望んでいない。
安売りはしないで欲しいけど、高すぎるのもいやだ、と、そう仰られている気がする。

いや、正確にいうと、セールとか割引とかはしなくていいから、
もっとお客様の目線に立って、作品を作って欲しい。そう話しかけられていると。

今読んでいる本も、ちょうどそのことを書かれている本だった。
「あなたが周りの人にこのサービスを薦める可能性の度合いについて、0〜10の中から示してください」という指標、通称NPSの誕生と発展についての本だ。

本当に良いと思う商品でも、高額商品だと、ちょっと薦めにくかったりしませんか。

私がしたいのは、利益を出して大金持ちになることも夢だけど、それよりももっと大事なのは「目の前の人が、私の絵を見て笑顔になること」なんじゃなかろうか。

そして、高額商品も、笑顔になれる、夢を叶えるけど、今の時代的には「何も分かっていない初心者」「ネットに詳しくないご年配の人」に向けて作られていることも多くて、それは自分の人生とは分かり合えない、別の道なのではなかろうか。だって、今は調べたら何でも出てくる時代なんだから。

「じゃあ、さやえんどうは、作家は趣味でやっていくの?」と聞かれると、それも違くて。自分の夢は「書くことで食べていくこと」なので、それは諦めたくない。

そんなことを考えていた時に、遊んでいた友人から、こんなことがあったと聞いた。

「繁華街の中に、大抵ひとりは居るヤブ医者、5秒で診断して、患者のいう通りに薬を出すんだよ。それでめっちゃお客さんいて、回転率早くて、夜間診療も土日営業もしてんの。」

お医者さん、というプロ中のプロが、患者さんのいうことを聞くというのは、なかなか面白い。適正価格をとって、たくさんの人を診療して、自身は年中無休で働くというのは、患者さんにとっては大変助かることなんだろうなと思った。あとは、そのお医者さんの体力と体調が心配だ。。

でも、聞いた時、私が一番望む、「お客様を笑顔にして、私も嬉しい」という作家人生には、しっくりくる「目指すべき姿」だなと思った。お客さんは懐やお気持ちが痛まない、私も心が痛まない。私のほうは、実は体が弱いから、年中無休には耐えられないけど。。。そこは、自分の体力と相談しながら、調整していくんだと思う。

イメージは、街のお医者さんならぬ、街の中華屋さん。って感じだろうか。中華屋さんの、たまに油分多い、でも美味しいプロの味を求めて、たまに食べに行ってしまう、あの感じを求めているんだと思う。

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ここを出発地点にして、あとはどこまでいけるかは、目の前のことを必死に、誠実に取り組んだ先の話なのだと思う。

個人事業主として、パラレルワーカーとして、どこまでやっていけるか。

まだまだ諦めたく無いので、軸がブレブレになりながらも頑張るのである。

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