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〜悪童日記〜
聡明で美しい双子が戦時下を生き抜いていく。
綺麗事だけじゃない知恵と勇気。
悪童日記
著: アゴタ・クリストフ 訳者: 堀茂樹
https://bookwalker.jp/dee9c23b5a-9bd4-410e-97c3-c34280956769/
海外文学は図書館の奥まったところにあり移動式の本棚を動かしながら手に取っていったのを覚えている。
著者順にならんでいたので図書館に行き出して初めの方に読んだと思う。
この本は三部作になっていて、双子が成長しながら生きていく様子を本当にハラハラとしながら読み進んでいった。
世界には本当にたくさんの物語はあるが、
ここまで聡明で美しくそして生きることに貪欲な主人公達を私はしらない。
クリストフ,アゴタ[クリストフ,アゴタ][Kristof,Agota]
1935年オーストリアとの国境に近い、ハンガリーの村に生まれる。1956年ハンガリー動乱の折、乳飲み子を抱いて夫と共に祖国を脱出、難民としてスイスに亡命する。スイスのヌーシャテル州(フランス語圏)に定住し、時計工場で働きながらフランス語を習得する。みずから持ち込んだ原稿がパリの大手出版社スイユで歓迎され、1986年『悪童日記』でデビュー
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784560027424
バックグラウンドをしれば、小説の内容がより真摯に迫ってくる。
どんな状態であってもあきらめなければ、
希望を失わなければなんとかかんとか、
負けへんでと生きていくことができるのだという人間の強さを感じる。
めげないこと、ふてくされないこと、それでも負けへんでと思うこと。
昨今マインドフルネスやサウナなど、メンタルの整え方が注目されているが、
整っているだけでもなくかといって激しいパワーだけでもない。
陰陽の両方が必要なように、
フラットで穏やかな心と力強さのバランスが大事なんだなぁとつくづく思う。
目まぐるしく変化していく世界の中、
どうしていいかわからずに立ち尽くすことになってしまった時がきてしまったら、
この悪童日記を読んでみると
生きていくパワーを感じて、
明日からも自分らしくやっていけばまぁいいか。
そんな気持ちになれるかもしれない。
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