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旅をする木

1人の時間が増え、本を読みたい時に本を読める環境になった今、本を読み終えた時の気持ち良さを久しぶりに感じたので感想文でも書いてみようかな。


今回読んだ本は

『旅をする木』 著者:星野道夫


読書好きの有名人が紹介していたので購入した。

著者の星野道夫さんのアラスカでの生活を描いた作品で完全にノンフィクションの作品。

私はこの本を読むまでノンフィクションの物語にはあまり興味を持っていなかった。(他人の人生をそのままに描いた物語なんてつまらないと思っていた)

しかし、この本は読むたびに、小さいようで広い、広いようで小さいこの世界のあらゆる動物達(人間も含む)の営みや自然の儚さ、人間と自然との関わりなど、生きていく上でとても大切なことを吸収していく気がした。

世界には、自分とは全く異なる価値観を持ち、全く異なる環境で『今』を生きる人たちがいることは既に知っている。だけど、その世界の広がりや自然の壮大さに憧れ、それを一番に愛した人がこの本の著者、星野道夫さんだと思った。


『旅をする木』というタイトル。

ひたすらその一点にとどまって刻々と時間が過ぎるのを待っているだけの木がなぜ旅をする?

その場所で、ゆっくりと成長し、私たちを監視しているだけの植物。


読む前にはそう思っていたけど、今ではなんとなく分かる気がする。


今までいろんな本を読んできた中で、1番考えることが多く、読んで良かったと思える作品であることは間違えないのだけれど、その良さを私に伝えられる術はない気がした。

この本を手に取って、是非星野道夫さんの考え方や生き方について触れてみてほしい。


綺麗な風景や情景って、普通は言葉にするだけでは、どこか物足りないし想像もできない。

だけど、星野道夫さんの華麗な表現と描写から、その時の感情と情景が思わず目に浮かび、当事者のような気持ちで物語に入り込むことができる。

そういう作品。


アラスカに自分もいつか行ってみたい!

読み終えて、ただそう思うだけは終わらないのがこの本の一番の良さだと思う。



今回はこの辺にしておきます。

この記事を読んで頂き、ありがとうございました。


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