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『飲食版 悪魔の辞典』 エピソード3~シェフの復讐

この記事はなに?

・こんな感じの「辞書の項目風 業界ブラックジョーク」集。
・投稿のほとんどは当事者の飲食従事者さん達によるものです。
・掲載にあたり「毒を強める」編集あり。原文のツイートも埋め込んであるので、あわせてお楽しみください。

#飲食版悪魔の辞典 2019.11.15 夜〜

【アルバイト】
1.人件費の圧縮のためには便利なもの。
2.パフォーマンス的・コミット的には便利じゃないもの。

【ランチ】
1.カフェにおいては、従業員の30分休憩のこと。
2.通常営業中の店に対し「ランチできますか?」と客が問う場合、食事と飲物あわよくば甘い物までを格安で摂取しつつ、長居したいという意。

【タッパー】
樹脂製の容器。蓋部分は、自動的に消失する機能をもつ。

【声掛け】
1.コース料理等で、食事の進み具合を見計らってホールがキッチンに出す、次の料理をつくる合図。
2.ときにホールがおこなう、客をキッチンのタイミングに合わせる技術。

【デキ婚】
アルバイトがメインの店舗で、既婚者のスタッフを怒らせたいときに尋ねる話題。

【原価率】
サービス尺度の一。下げすぎるとお客様から、上げすぎると本社からクレームが来る。いつでも誰も満足しない板挟み仕様。

【棚卸し】
料理はそんなでもないが数字に強い人間が華々しく働ける数少ない機会。

【高校新卒採用】
ベテランを最速育成する裏技だが、潰しが効かなくなる。諸刃の剣。

【中食】
品質はレストラン並み、お値段はスーパー惣菜並み、サービス速度はコンビニ並みを要求される、全然「中」庸ではない業態。

【クリスマスディナー】
平時より原価率を下げたコースのこと。回転数も意識的に上げる。

【シェフの◯◯ランチ】
昨夜の残り物の意。◯◯には「オススメ」「おまかせ」「気まぐれ」など。クリスマス明けに頻発。

【おつかれさん】
業務終了後の店舗内で行われる業務上横領。おもに棚卸しを調整した闇の棚から振る舞われるアルコールを指す。

【ラストオーダー】
早く帰りたいシェフを怒らせたい場合に、受ける注文。

【楽コーポレーション】
居酒屋界の頂点。ほぼ現在の人気店の系譜を辿れば必ず辿り着く企業。

【居酒屋甲子園】
居酒屋関係者を沈黙させたいときに唱える呪文。

【ワーホリ】
雇うととにかく時給が高い人々。祝日にはさらなる割増時給を要求されるので、シフトに入れることは事実上不可能。自分がワーホリ参加者側の場合は稼げる。

【10分行動】
開店10分前には開店し、閉店10分後まで開けておく謎のシステム。

【トイレ】
大抵のカフェにおいて、物置のこと。中に入った瞬間、入る部屋を間違えたかなとなる。

※ワーホリスタッフの時給については、追加でこんな情報もいただきました。


【シンク】
従業員用の洗髪スペースのこと。

【まかない】
1.客からは夢をもたれがちだが、従業員からすれば切実なエネルギー補給手段。
2.老舗では、あえてこの語を冠したメニューが提供されることも。が、メニュー化されると、まかないから除外される事実がある。

【シフト】
電車のダイヤに例えると中央線。遅延、運休は日常茶飯事。

【コックシューズ】
料理人の防具。外からの水は防ぐが、中の水虫は防げない。

【売上】
多すぎても少なすぎても涙するもの。前者は喜びと過労を伴い、後者は絶望と危機感を伴う。

エピソード4」につづく!


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