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✅50代女性【口が悪い80代しゅうとめ】を選択理論でコーチング人生案内#122

 50代のパート女性。20年前に同年代の夫と結婚して以来、80代のしゅうとめと同居していますが、口が悪く好きになれません。以前言われた、「子どものしつけが悪い」「出て行け」などの心ない言葉も忘れられません。

 夫に相談しても、不機嫌になったり、しゅうとめをかばったりします。しゅうとめは、しゅうとが生きていた頃に暴力を振るわれていたそう。夫は、苦労を知っている分、きついことを言いたくないようです。

 5年前のリフォームで、居間と台所はしゅうとめと別々になりました。なるべく顔を合わせないようにしていますが、たまに会うと嫌みっぽいことを言います。

 しゅうとめは優しい態度を取るときもありますが、人を傷つけるような言葉を吐くときがあります。たまに夫が事実確認してくれることがありますが、「やっていない」「知らない」などと、うそをつきます。こんなしゅうとめと今後どのように接してよいか分かりません。(福島・D子)

(2022年6月24日読売新聞朝刊)

次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を自由に考えてみてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】


相談者の「困りごと」

・口が悪く、人を傷つける言葉や、嫌みっぽい言葉を言い、自分がしたことを「していない、やっていない」とウソをつく80代のしゅうとめと同居しているが、好きになれず、今後どのように接してよいかがわからず、困っている。

・しゅうとめのことについて相談しても、不機嫌になったり、しゅうとめをかばったりして、きつく注意してくれない夫に、困っている。(推測)

相談者の「願いごと」

・しゅうとめと今後どういうふうに接していけばよいかが知りたい。

・夫に、しゅうとめに対して、悪いところがあれば、もっときっちりと注意してほしい。(推測)

相談者が満たせていない(満たしたい)基本的欲求

(力・自己価値の欲求、愛所属の欲求)

【選択理論のコーチング三角モデル】
 

【選択理論の考え方】

・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
 
・変わろうとしない相手に自分が振り回されていることに気づきましょう。

・相手の行動を変えられるのは相手本人であって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ、と考えましょう。

・いやがる相手を変えようとしても、相手の抵抗を生み、人間関係が遠ざかるだけ、と考えましょう。

・相手を批判したり、強制したり、脅したり、文句を言ったりすることはやめましょう。

・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。

・相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや価値観が何かを考えましょう。

・相手の行動も、自分のと同じく、ニーズや価値観、欲求を満たすための精一杯の行動なのだと考えましょう。

・「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」があれば、積極的に協力し貢献しましょう。 

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・「口が悪く、人を傷つける言葉や、嫌みっぽい言葉を言い、自分がしたことを、していない、やっていないとウソをつく80代のしゅうとめ」に、自分が振り回されて困っている。(相手に自分が振り回されて困っている)

・夫に、しゅうとめに対して、注意すべきところは、きっちりと注意してほしいが、してくれない夫に、困っている。(相手に変わってほしいが、変わってくれない相手に、自分が振り回されている)

・自分が、今後、何がどうなったらよいと思っているのか、願っていることがはっきりしておらず、そのために、願いごとが叶わなくて、困っている。
 
 
(困りごとのパターン:「相手」に振り回されている。願いごとが明確でないので、叶わない。)

 
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。

【心に響く回答者(久田恵さん)の言葉】

 心ない言葉を口にする人には近づきたくないですが、相手がおしゅうとめさんではそうはいきませんね。でも、あなたが列挙している許せない言葉を見ると、彼女は意地悪というよりは、思ったことをそのまま口にする方。「相手が傷つくことに無頓着」なタイプと思われます。

 優しい態度を取る時もあるようですし、夫の暴力で苦労された方でもあるのです。リフォーム後は、顔を合わせずにいられる環境とのこと。あなたの心の平穏のため、まず過去のことは水に流して一度リセットしちゃいましょうよ。

 その上で、結婚20年にもなるのですから、「率直に言い返せる」嫁しゅうとめ関係へと勇気をもって変えていくべきかと思います。

 身内とは、遠慮を捨てて言い合うことでこそ親しい関係が築けるもの。けんかもできる関係になれば、なにか言われても、「ま、いいか」との心境に至れるものです。

 「嫌み」に「寛容」で向き合う力、「嫌い」と決めつけずに「良いところ」も発見できる力、これらも挑戦しがいのある人生の修業のひとつかと思います。

(2022年6月24日読売新聞朝刊)

私は次のような質問を考えました(ご参考まで)

・「口が悪く、人を傷つける言葉や、嫌みっぽい言葉を言い、自分がしたことを、していない、やっていないとウソをつく80代のしゅうとめ」の問題が、解決してしまったとしたら、そのときは、あなたはどんな生活ができていそうですか。

 ご自分のしたいこと、ご自分が得たいもの、どんなことでも叶うとすれば、どんなことを望まれているのでしょうか?

・ご主人との関係や、しゅうとめさんとの関係は、本当はそれぞれどういう関係でありたいのですか?

・今後のご主人との生活は、どういう生活でありたいのでしょうか?

・「口が悪く、人を傷つける言葉や、嫌みっぽい言葉を言い、自分がしたことを、していない、やっていないとウソをつく80代のしゅうとめ」のことは、それはそれとしたとき、あなたご自身は、「あなたが自由に行動できる領域(自分の自由域)」で、自分のことや、人間関係に関して、自由にどんな行動をしたいですか?

 どんな生活、どんな人生であることを望んでいらっしゃるのですか? また、どんな行動であれば、自分しだいでとれそうですか? できるだけ多く挙げてみてください。

・今のあなたが感じられている気分や感情の背後には、今は十分に満たされていない、どんな大切なニーズや価値観、欲求がありそうですか?

・あなたが満たしたい大切なニーズや価値観、欲求が、自分しだいで、自分一人でもできる行動によって、今以上に、いろいろと満たせるようになったとしたら、「ごしゅうとめさんの問題」に対する、あなたの受け止め方や、心の余裕とかについて、変化がありそうですか?

・ところで、ご主人にとって、ごしゅうとめさんは、どのような存在であると思われますか?

・ご主人は、あなたとしゅうとめさんとの関係が、どんな関係であることを望んでいらっしゃると思いますか?

・ご主人にとって、あなたはどのような存在であると思われますか?

・ご主人は、あなたに、どんな妻であってほしいと願っていらっしゃいそうですか?

・ごしゅうとめさんの言動の背後には、ごしゅうとめさんにとって、今満たせていないどんな大切なニーズ、価値観、欲求などがありそうですか?

・以上のようなことを考えたとき、あなたは、ごしゅうとめさんと、今後、どのような距離感(立ち位置)で、どのような関係でいたいと思われますか?

 そして、その立ち位置をキープしながら、ごしゅうとめさんとの関係を、できるだけよいものにする努力をするとしたら、どんなことならできそうですか。できるだけ多く挙げてみてください。

・ごしゅうとめさんに対して、良好な関係を維持しようと努められているあなたに対して、ご主人はどのような気持ちを持たれるでしょうか?

・もし、今のごしゅうとめさんの問題が、ご主人との絆を深められるようなきっかけにできたとして、ご主人との夫婦の関係が、今以上に良くなっていくとしたら、あなたのこれからの生活は、今とどんなふうに違ってきそうですか?

今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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