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noteとわたし

2024年2月でnote株式会社を退職しました。3月は有休消化期間で、4月からはフリーランスをしつつ所属する組織を探す旅に出ます。
6年間続けたnoteのデザイナーとしての備忘録の記事も今回が最終回です。(過去の記事はマガジンから

在籍期間を振り返ってみようと思うのですが、正社員としての在籍は6年ですが、前職ではクライアントとデザイン会社の関係でもあったため実は7年以上の関わり期間だったりしました。

最終出社からそろそろ1ヶ月経ち、頭のメモリー領域を解放したうえで振り返りをしていきます。

noteの醍醐味

もともとクライアントとデザイン会社の関係だったこともあり、社員は知っている人ばかり。入社直後の「はじめまして」をほぼショートカットできたことで、当時のスピード感にうまく乗れたと感じています。特に初期の頃は、スピード感も早くジェットコースターのような毎日でしたが最高に楽しかったです。

と言いつつ、入社してすぐにUI Crunch(UIデザイン関連で盛り上がっていたイベント)に呼ばれ、入社後即登壇。正直青ざめたのを覚えています。

仕事と生活の境界

とにかく境界は曖昧でした。

オフの時でも、プロダクトをデバッグみたいな操作を試したり、お風呂に入ってる時に自動化のアイデアが降りてきて考えたり、SNSで見かけた良さげな記事を会社Slackにシェアしとこ〜など考えたり。

常にプロダクト・組織のことを考えることが出来、その小さなアイデアや気づきをすぐに活かせる。そのスピード感が心地よく、生活の一部として捉えていました。

緑色のTシャツをきた人が4名並んでいる noteのロゴがついた看板
おにぎりを囲む人々 カードゲームをする4名


熱量の実感

定期的にユーザー主催のイベントが開催されており、何度か伺ったことがあります。様々なバックグラウンドを持ったクリエイターのみなさんが、noteというプロダクトを軸に、楽しそうに自分の創作を語り、意見交換している姿を僕は忘れられません。
この体験があったから、「誰もが創作をはじめつづけられるようにする」をより強く共感し、その世界を見たいと感じました。

note酒場という看板があり、多くの人々が参加
ドリンクを作ったり、noteをモチーフにしたドリンクを掲げている


無限反復横跳び

6年も在籍していると組織の中で様々なことが起きますし、それによって注力ポイントがあっちこっちに移動します。そこに合わせて自分の動き方を変化させることは、1つのことに執着しない自分の性質と合っており、むしろ楽しめました。

僕はジェネラリスト寄りのデザイナーで、そのことに悩むこともありました。今ではジェネラリストだからこそ、組織やプロダクトの足りないピースにはまりやすく居られることができ、気に入っています。

6名で集合写真を撮っている図 ブースを設営しポーズを取っている2人
スライドを表示しながら発表している図 noteの升


読む習慣

公式デザインマガジンにステキな記事を追加する作業を行っていました。完全に習慣化しており、退職した今でもまだ抜けていません。2018年から2024年までのこのマガジンへ6,564記事追加されたらしく、結構貢献できたと思っています。

追加するためにデザイン記事を探したり、X(Twitter)で話題になっている記事を見つけたり、様々なタイミングでデザイン記事を読んできたため、noteでデザイン記事を書いたことがある人であれば、noteアカウントが分かればどんな記事を書いていたかの話ができる特殊スキルが身につきました。(誇張あり)

グラスが特殊なメガネ ボードゲーム5つが並んでいる
イベント会場で3名分の椅子とスクリーンにnoteのロゴが表示されている
棚に複数の本が並んでいる


人に恵まれた

事業会社に入った理由の1つとして、様々な職種の人間と長く働くということをしたいと考えていました。クライアントワークではプロジェクトで編成されることが多いため、長く広くは難しい面がありました。事業会社に居ることで目的は達成され、多くのスペシャリストのメンバーと仕事ができたことはとても良い経験でした。

単なる「一緒に仕事をする人」ではなく、好きなコンテンツ・好きなサービス・趣味・大事にしていること、などのバックグラウンドを知れる機会が多かったため、本音で仕事ができた実感がありました。

水に浸かったビール 山脈
デッサンの絵が3枚立てかけられている スクリーンでゲームをしている4名


得られた気づき

人生観が変わるほど多くの気づきがありました。この記事ではまとめきれないので、メモにまとめつつどこかでまた記事にしたいです。

  • 組織規模が小さい時と大きい時とで、創りにくいもの・創りやすいものが変わる

  • それは投資なのか消費なのかを見極める

  • 短時間で検証出来ることの価値はとても高い

  • 機運を意識する

  • 良いコミュニケーションはリアクションから生まれる

  • 持っている情報量の多さで択が増える

  • ユーザー・社員のB=MATを意識する

  • 職種に拘ると出来ることが狭まる

  • etc


辞めることで起きる変化

辞める理由について、やり切ったという気持ちは強くなく、まだまだやれることはあるだろうなという想いはありました。何の裏付けもなく自信があるわけでもないですが「ここだな」と強く感じただけでした。そんな直感に加えて、退職したあとの組織がどう変化するかを脳内検証したうえで結論を出した感じです。

半年ほど前にそれを上長に伝え、それを踏まえたアクションを半年間取ってきました。その過程で、新しい発見があったり、メンバーの新しい1面を見れたり。僕が辞めることで生まれた変化を見つけられたのはとても嬉しかったです。

私ごとで恐縮せず辞めることができたのは、こういった面を見られたからだと思います。


どこに進むのか

冒頭でも触れたように、一時的にフリーランスとして活動し身を置きたい組織を探そうと考えています。フリーランスはあまり長く続けるイメージはなく、一時的ではあるのですが、世のフリーランスを取り巻く様々なことを体験しておきたいというのも目的の1つとしてあります。
既に3社ほどお手伝いする話が進んでおり、4月から社会人に復帰します。

これまで採用する側としても動いていましたが、自社に合うのかどうかを判断するために業務委託を挟むのはとても有効だと考えています。能力は足りて居たとしても、既存メンバーのスキルセットと相性が良いのか・カルチャーと合うかなど、変数が多いためそれを入社後の測る難しさを感じます。

そういった面でもデザイナー流動性に寄与していきたい気持ちもあるため、得られた気づきを需要があれば発信していきたいです。

せっかくなので、幅広い事したいな〜!
コアタイムは結構埋まり気味ですが、それ以外の時間はまだ余裕あるのでぜひご相談下さい!(ランチのお誘いも是非是非)




6年かなりあっという間という印象しかないのですが、振り返ると多くのヒト・コト・モノに触れてきたと感じました。入社する前に持っていた「やりたいことをやる」という意思を通させてもらったnote社には感謝しています。

僕はいちデザイナーとして、創作を続けられる世界を夢見ています。今後はnoteのデザイナーではなく、noteのクリエイターとして引き続き推していきますので、note社のみなさんよろしくお願いします。

最後に、
でかい花束を貰う体験めちゃいいぞ〜

26人の集合写真で、中央の人が大きい花束を持っている


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