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コミュニティなんて面倒だ!と思っていた私がAtlyaという生命体的なコミュニティ組織で実現しようとしていることvol.1

こんにちは!
Atlyaアトリアコミュニティ/YoubeYou株式会社 代表取締役の井尾佐和子です。
「本来の私を生きる」というAtlyaの理念に共感くださる皆さんと、もう少し深いところで繋がりたいと思い、Atlyaのこれまでを赤裸々に綴ったnoteを始めることにしました。
普段からアトリアの世界では当たり前に考えていることでも一般的ではないことや、まだアイディア段階でこれから実現していきたいこと、なかなかオフィシャルには開示しづらい裏話など、ここでしか言えない内容をお伝えしていけたらと思っています。

第1回のテーマは「Atlyaとは結局なんなのか」問題について。


アトリアの日常


「Atlyaって要は何なんですか?」
「見かけるたびにいろいろなことをやってるけれど、どういう人たちなんですか?」。これ、本当によく聞かれるんです。
中には「さわこさんがやっているなんか面白そうなこと」ぐらいの認識で関わってくれてる人もいます(もちろんウェルカムです!)。そこでまずは、改めてAtlyaのことをひとつずつお話ししていきたいと思います。

Atlyaコミュニティが生まれたきっかけ

2018年に東京の渋谷区代々木の参宮橋にAtlyaというコミュニティスペースを立ち上げました。子連れで気軽に訪れることができて、併設のカフェで美味しい食事を楽しめて、さまざまな属性の人たちが混ざり合ってコ・クリエーションが生まれる。そんな意図を込めた場所を、また、そこを拠点に集まる人たちのコミュニティのことを、「Atlyaアトリア」と呼んでいます。

新卒以来デザイナーとして仕事をしてきたわたしがコミュニティづくりをすることになったのは、自分自身が、「私がワタシではなくなる感覚を覚えた」ことがきっかけでした。

アトリアのWEBマガジンを作る前のワタシ ニューヨーク旅

当時、会社員デザイナーをやめてフリーランスになったばかりでしたが、幸い仕事の依頼自体は順調でした。自分の好きなことをやって食べていけていて、いい感じにやれている……はずなのに!なんだかいつも何かが満たされない。誰かに求められることに応えたり、社会のトレンドに合わせたりするばかりでなく、もう少し、自分の好きなことや興味関心に寄せて表現してみたいな、と思うようになっていったのです。

そこでまず、WEBマガジンを作りました。自分の好きなものをたくさん詰め込んで表現していくのは、スクラップブックを作るみたいで、時間を忘れて取り組める、とても楽しい時間で、何より自分自身が満たされる気がしました。

WEBマガジン コンセプトページ

そんなふうにあくまで自分を満たすために始めたウェブマガジンでしたが、しばらくするといろいろなメッセージが寄せられるようになりました。「わたしも本当の自分を生きること、そして生きると働くを分けないシームレスなあり方に関心があります」「さわこさんの生き方そのものを体現した内容ですね」といったマガジンの内容に関するメッセージだけでなく、「実は将来に不安を感じている」「人から見たら幸せかもしれないけれど、どこか焦燥感がある毎日を送っている」という、自分の人生やキャリアへの悩みを打ち明けてくださる方が何人もいました。

「一見なんの問題もなさそうに日々働き、生活している人が、実は心の中に満たされない思いを抱えている」。顕在化していない社会課題に気づいたことで、自分でも何かできないかを考え、働き方や生き方を考えるイベントを作り始めました。

2015年渋谷ヒカリエでのイベントの様子
先日亡くなったクリエイティブディレクターの渡辺佳恵さんの登壇も

イベントを開催するうちに、何度も足を運んでくれる人、周りの友達を次々に誘ってくれる人、「イベントの手伝いをしたい」と声をかけてくれる人が現れるようになりました。また、そういう人たち同士がイベントを通じてつながって、「こんなことをやろうと思っているんだけど一緒にやりませんか?」と大手企業からのお仕事も舞い込むようになりました。そんなふうに、いまあるAtlyaコミュニティの原型がだんだんと形作られていったのです。

地域、ビジネス、理念追求。テーマが複合的に重なるコミュニティ。

ここまで「コミュニティ」という言葉を連発していますが、読んでいただいて分かるように、別に最初から「コミュニティを作りたい!」と思っていた訳ではありません。むしろ「コミュニティなんて面倒なものだ」とすら思っていたのに・・・
あくまで大切にしていたのは「自分を真ん中にして生きること」。自分を真ん中にした表現がしたくてウェブマガジンを作り、ウェブマガジンをきっかけに人のつながりが生まれ、その繋がりを大切にしてきたというのがリアルなところです。

でもいまは、コミュニティって自分を真ん中にして生きる上で最強のプラットフォームかもしれないな、と思っています。

いまのAtlyaは、地域コミュニティ、ビジネスコミュニティと、サスティナビリティやウェルビーイングといった理念に共感するコミュニティという3つの側面をもっています。キッズスペースで子どもを遊ばせながらランチを楽しむご近所さんの隣りで、この場で知り合ったクリエイター同士が仕事の打ち合わせをしていて、週末にはサステナビリティをテーマとしたイベントが開催されて、と、コミュニティが複合的に重なり、シナジーを生んでいるのが、Atlyaコミュニティの大きな特徴です。

大人の世界と子供の世界を分けすぎない

子ども・親子向けワークショップは恩送りとして私たちもボランタリーで運営


春・夏・冬の親子リトリート


このごちゃまぜ感は、わたしがとても大切にしていることでもあります。それはわたし自身が、「生きると働くを分けない」ビジネスパーソンという前に、働きながら子どもを育て、暮らしている一人の人間である、という感覚を大切にしているから。

原体験と風景がそこにある


実家が商売を営んでいたため、仕事と生活が地続きの中で育ってきたわたしにとって、「働く」も「子育て」も自然にそこにあるものでした。
ずっとあった、社会への違和感を感じやすかったのも、こうした生い立ちから来るものだったのかもしれません。
大人の話を耳にしながら、本音と建前があること、良い人に見えても自分自身に嘘をついている寂しい人を見抜く感受性もこうした環境から育まれた部分も大きいなと思います。
私の母はよく、「お金より心が貧しくなる方が悲しいこと」と呟いていました。また「お金がなくても人は幸せになれるもんや」ということも口癖だった母。そんな母は、お客さんも、得意先の方も業者さんも家族のように食卓に招き入れるような人で、物心ついた時から、知らないおじさんが、土間に座ってご飯を食べたりお茶を飲んでいるのが当たり前の世界で生きていました。子供の頃は、他人になぜご飯をご馳走するの?と、思春期の頃の私は、この環境が嫌でたまらず、一般組織に就職することを選択しました。


経営を特別に勉強していないけれど、お金の感覚が鋭くなったのも銀行の人とのお話も、レジの計算も全て私たち子供に隠すことなく聞こえていた環境が育ててくれたものかもしれません。

でも、この現代の働く環境とのギャップに実際には多くの人が、令和の今、その統合というよりは、天秤にかけながら両立するというあり方に苦しみ、どちらかを諦めなくてはならないのかと悩んでいます。

アトリアが生きたい世界・見たい景色とは?

Atlyaコミュニティのごちゃまぜ感は、仕事も生活も社会との関わりも両立という発想ではなくシームレス・陸繋がりであることが可能だということを体現しています。コミュニティを通じ、互いに助け合ったりリソースを分かち合ったりすることで、大人が本来の自分であることを諦めないでいられる。
私たちは「繋がりと分かち合いの世界」をビジネスの世界でも実現したいのです。もっと言うと、それによって大人の理不尽な固定観念を押し付けることなく、子どもたちも、それぞれがもっている資質や魅力を損なわれずに育っていく。そのことが、未来の社会をサスティナブルな形へと、また、ウェルビーイングな生き方がすべての人に実現できるような形へと変えていくのではないかと希望を持っています。

さまざまな活動の源は「わたしを生きる」という理念
オープン前のスケルトン状態のアトリアで1歳の娘も今は7歳に

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