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リモートワークのこんなコミュニケーションはつらい

前回のノートでも少し触れたのですが、リモートワークになった多くの企業さんで様々なコミュニケーションの課題が生じていると思います。

私自身が経験したことも色々ありますし、リモートワークの課題を解決するサービスを立ち上げるために50人ほどインタビューをさせて頂いた結果、「なるほど…リモートワークだとそういう課題があるのか…」と思い知らせたことも多々ありました。

そこで、今日は「リモートワークの困ったコミュニケーションあるある」を若干煽り気味で綴ってみたいと思います(コロナ渦で「Web会議の成功、失敗事例」はもうかなり語り尽くされた感があるので、Web会議にはあまり触れません)。

このノートをネタにしていただき、「いや、そんなことにはならないよ、もっとこうすべき!」とか「うちの会社ではこんな方法で解消しました!」といった反響が生まれるといいな…と思いつつお届けします。

1.チャットの「返事待ち」になる

テキストチャットの良いところは、「好きな時に読めて、好きな時に書ける」非同期性ですよね。個々人のペースでコミュニケーションできるので、「通知をリアルタイムで確認して、すぐに返信するような働き方」の人もいれば、「集中するために1時間に1回だけ返信する人」といった方もいると思います。

ただ実際には「すぐに返信してくれたら嬉しいな…」ということって結構あります。返事次第では、自分の次の仕事が変わってくる、といった状況だったりすると「返ってこない返事を何度も確認してしまったり」、「結局、優先順位の高い仕事が後回しになってしまったり」してしまいます。

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物理的なオフィスであれば、ちょっと立ち上がって声をかけたり、相手の席まで行って聞いたりすると思うのですが、リモートワークだとそうもいきません。「仕方がないから返事を待つか…」そんなことになりがちです。

自宅でひとり孤独に返事待つリモートワーク、ちょっとつらいですよね。

2.長文メッセージ合戦が終わらない

テキストで伝えたいことを簡潔な表現で伝えることができる理由は、「日頃からテキスト以外の情報も含めて、たくさんの背景や文脈を共有しているから」ですよね。一緒に働くメンバーが共通して認識していることや、経験、知識などがあって初めて「短い文章でも色々なことが適切に伝わる」のだと思います。

リモートワークを開始した長後は、それまでのコミュニケーションの貯金があるので、問題ないのです。でも、リモートワークを始めて、テキストチャットに過度に依存したコミュニケーションを数ヶ月続けると…次第に貯金が無くなり「背景や文脈を含めてすべてをテキストで説明し尽くさないと伝わらない」といった状況になっていきます。

あるある2

もちろん、「あ、うんの呼吸に依存せずに、ちゃんと言語化する」ということ自体は大切です。でも、何かちょっと相談する度に「ちょっと前提が分からないので、○○の定義と、その✕✕が成り立つ条件を教えてくれますか?」とか言い合うような状況になってないでしょうか?

そして、その結果、長文メッセージに対して長文でメッセージで応える合戦が始まり…5分ごとに長文が打ち返され、気がつくと30分経過…なんてことになります。

「会話すれば5分で終わったよね…」みたいなリモートワーク、結構つらいです。

3.結果的に温度感が伝わらずにこじれる

人間が対面で会話をする際に「意図を汲み取りにくいようなメッセージ」を受け取った場合には、

・言語情報 7%
・聴覚情報 38%
・視覚情報 55%
※メラビアンの法則(矛盾するメッセージを人が受け取る際に、人がどのような情報を元にメッセージの意味を理解するか)

という割合でメッセージの解釈に寄与するそうです。「言語以外の情報量」は非常に有益なわけですよね。逆に言えば、テキストチャットというのは文字という非常に情報量が限られたメディアで伝えようとしているわけです。

もちろん伝えたいメッセージが「今日は晴れです。気温は32度です。」みたいな情報であれば、テキスト情報で何の問題も起きません。

しかし職場では「厳しいことを伝えないといけないけど、相手の状況も案じてあげたい」とか「丁寧に事情を共有しないと、納得してもらえないだろう」といった難しいコミュニケーションがあるわけです。

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物理的なオフィスで働いていれば、「これは直接話したほうがいいな」と判断して相手の席の近くにいったり、緊急で深刻な内容であれば「今から、ちょっと会議室行ける?」と声をかけたりできました。

しかし、リモートワークではそれがやりにくい。私のようなおじさんは心理的に絵文字とかも上手く使えないので「!」を連発するのが精一杯です。結局、温度感の伝わらないドライなやりとりに終始してしまい、納得感を損ねてしまったり、優先順位が食い違ってしまったりするわけです。

結構頑張ってテキストで伝えてみたんだけど、全然上手く伝わっていない…そんなリモートワーク、つらくなってきます。

4.会話を増やすために、短い会議で予定が埋まる

「簡単な会話がリモートワークではやりにくくなったので、短い会議を増やした」という対応をした方も多いと思います。「朝礼、夕礼を増やした」とか、「ちょっとした相談でもどんどんカレンダーで相談の時間をとる」という対応した方もいたのではないでしょうか。

私がインタビューをした方の中には、「相談があれば、どんどんカレンダーを押さえて欲しいと部下に伝えたら、一日のカレンダーが15分とか30分の予定で埋め尽くされて絶望した」という話をしてくださった方もいました。

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カレンダーを予約するとなると、結局5分で終わるような話でも15分とか30分の枠を押さえてしまうことが多く、自分の時間がどんどん断片化してしまいます。

さらに、上司の予定を押さえる部下の側からすると「ちょっと10分話したいだけなのに、(見かけ上)夕方まで予定がいっぱいじゃん」となってしまいますよね。

ちょっとした相談でカレンダーが埋め尽くされるリモートワーク、つらすぎます。

5.「もう電話しちゃおう!」とは決して思わない

様々な世代の方にインタビューをしていて気がついたのですが、40,50代の方は「リモートワーク中に、すぐに返事が欲しい相談をしたいと思ったら、電話をしてしまいます」という方が結構いらっしゃって驚きました。

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一方で、20,30代の方に電話を使うかと聞いたところ「えっ電話って、あの「090〜」みたいな電話のことですか(ありえない…)?」と聞き返されてしまい、如何に世代間のギャップが大きいのかと思いました。

確かに「音声だけで、ちょっとした会話をすぐにできる」という意味で電話の優れた面はある(あった)と思います。しかし、今や、若い世代は電話をかけるのも、鳴るのもかなりの抵抗感があり、ストレスの高いコミュニケーションツールになっています。

私も社内のコミュニケーションのために11桁の番号をプッシュして、結局出てもらえるか分からないような電話をかけたいとも、ましてや自分の電話が鳴って欲しいとも思えません

同僚からの電話が度々鳴るリモートワークだったら絶対つらいですよね。

6.結局、チャットで声をかけ、Zoomを立ち上げる

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では「ちょっと相談したいな」という時はどのような行動が正解なのでしょう。実務的に多いパターンは、おそらく以下のような流れになるのではないでしょうか?

・テキストチャットで「今からちょっと話せます?」と聞く
・相手の返事を待つ
・「はい!良いですよ!」と返事が来る
・ZoomのURLをコピーする
・「こちらのZoom でお願いします!」と伝え、URLをペーストする
・Zoomを立ち上げる
・相手が入室るのを待つ
・相手の入室を許可する
・会話する

という段取りを繰り返すことになる場合が多いのではないでしょうか?

今現在、多くの企業の社内で誰でも使える状態にある「Slack、Chatworkなどのテキストチャット」と「Zoom、MeetsなどのWeb会議ツール」を組み合わせ、最善の行動を取ろうとすれば、こうした流れにならざるを得ないと思います(Slackコールを使う、Google Chat内からMeetsを立ち上げる、といった場合はもう少し楽ですね)。

ただ…これはまあまあ面倒ですよね。いや、あえて言えばめちゃくちゃダルいです。というか面倒だから「テキストチャットでなんとか済ませよう」となります。

そもそも、ZoomやMeetsといったWeb会議ツールは、参加者も開催日時も予め特定された「会議・ミーティング」に最適化されたツールであって、毎日、朝から晩まで不定期に生じるような会話をするためのツールではないのです。

ちょっとした相談をするためだけに、いちいち段取りが必要なリモートワーク、つらいなぁ。

みんなの「つらい」を解決するために…

若干盛り気味でしたが…最後まで読んでくださった方が、1つくらいは「あー、そうそう、これあるよね」と思っていただけていたらうれしいです。

そして…ここからは広告・宣伝になりますが、「リモートワークのこんなコミュニケーションはつらい」を解消するために、リモートワークのためのコミュニケーションツールをつくっています。

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