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リモートワークでもオフィスにいるように会話をしたいと思って IRU をつくった話

弊社でも3月頃から完全にリモートワークになり、オフィスも解約して少しづつリモートでの仕事に慣れてきました。リモートワークに慣れていく過程で、課題だと思っていたことを起点に新しいサービス IRU をつくってみているので、今日はその背景を書いてみたいと思います。

社内のコミュニケーションはどう変わった?

リモートワークになって社内のコミュニケーションはどう変わったでしょうか?非常にざっくりとコミュニケーションを4つに分けてみます。

コミュニケーション

横軸にカジュアル/オフィシャル、縦軸にテキスト/音声とすると、それぞれ「会議・ミーティング」「資料・ドキュメント」「メール・テキストチャット」「会話」が当てはまりそうです。

リモートワークでまず多くの企業が最初に取り組んだのは、オフィスを離れても「会議・ミーティング」を成功させることだったと思います。そして、それは多くの人が予想していたよりも上手くいったし、むしろ良いことの方が多い、とさえ言われるようになりましたよね。

「メール・テキストチャット」「資料・ドキュメント」といったテキストによるコミュニケーションはリモートワークによってより重視されるようになったと思います。

「Slackの新規利用者が激増」といったニュースもありましたし、リモートワークは「言語化能力が高い人が有利」という話も色々なところで耳にしました。オフィスで顔を合わせなくなり非言語の情報が減っているので、それをしっかり言語情報で補おう、ということだと思います。

Web会議を成功させるために「ちゃんと検討のための資料や議題を準備しよう」、「結果をしっかりとドキュメンテーションしよう」という習慣も以前よりも増えたと思います。

リモートワークで何が失われた?

「会議・ミーティング」「メール・テキストチャット」「資料・ドキュメント」はそれぞれリモートワークにおいて進化したり強化されたと思うのですが、問題は最後の「会話」です。日常的な「会話」は唯一、リモートワークにうまく移行できなかったコミュニケーションでした。

コミュニケーションv2

多くの人がこの問題を肌で感じていたので、カジュアルな会話時間を確保するために「オンライン飲み会をやる」、「雑談だけをするミーティングを設定する」、「朝礼を増やす」といった取り組みが色々試されたのだと思います。でも、結局のところ「日々オフィスでしていた気軽な会話」は失われてしまったのですよね。

この4つのコミュニケーション方法の中で「会話」は人間にとって最も古くから存在する最も基本的なコミュニケーション方法だと思いますが、これが上手くできなくなったことで、会社内では、

・ちょっとした相談で済むようなことを会議まで待ったり、長々とテキストチャットをすることになる
・会話をすればお互い誤解しないで済むようなことをチャットでやりとりして、感情的なもつれに発展する
・会議には話題にしにくいようなインフォーマルな情報が社内に流通しにくい

といったことが起きやすくなったと思います。そして何よりも「自然で当たり前のことが出来ない」というストレスが大きかったと思います。

「気軽な会話」を取り戻したい

自社でもリモートワークに移行して、すぐに「気軽な会話」が失われるということに気がつき、DiscordやWeb会議ツールを使って常時接続をしたりする中で生まれたのが IRU です。

IRUではどうすればオフィスと同じような感じで会話ができるだろうか…ということを考え、3つの考え方でそれを実現しようとしています。

・会話を開始するまでの手順を限りなく少なくする
・会話をするためのキーボード、マウス操作を不要にする
・会話しやすさとリモートワークのプライバシーを両立する

会話を開始するまでの手順を限りなく少なくする

リモートワークで会話をしようと思うと、

・テキストチャットで声をかける
・返事を待つ
・返事が来る
・返事を確認する
・Web会議ツールのURLを作成するか、用意しておいて共有する
・Web会議ツールにログインする
・マイクやカメラをオンにする

といったプロセスが必要ですよね。試しに測ってみたところ、会話を開始するまでに40文字近くのタイピングと、20回以上のマウスクリックをしていました。

でも物理的なオフィスだったら会話というのはもっとシンプルです。まず、最初からオフィスに全員が出社してますし、机に座っていなければその人はいない、ということは明らか。話したいなと思ったら「今ちょっといいですか?」と声をかければいい、ただそれだけです。

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IRUも出来る限り物理的なオフィスと同じ状態を目指しました。勤務開始時にログインさえすれば、同僚がオフィスに集っている状態になります。一日中、一切の事前準備なしに会話を始められるので、本当に簡単に会話が開始できます。

会話をするためのキーボード、マウス操作を不要にする

物理的にオフィスで会話をする際には、当然キーボードやマウス操作は不要で「声を出せばいいだけ」ですよね。IRUも完全にハンズフリーで会話を開始できるようにしました。

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マイクをオン(ミュート解除)にしたい場合には、「マイクをオン」と発話するだけで音声認識によってマイクがオンになります。IURにログインしていればよいので、ブラウザでタブを探したり、マイクをミュート解除するボタンを押したりする必要はなく、極端なことを言えば画面を見る必要もありません。

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同様に会話を終える際も、話を終えたらそのまま放っておけば良くマイクをミュートする必要もありません。一定時間、自分が声を出さないと音声認識によって「もう会話をしていない」と判断して、自動的にマイクがオフになるようになっています。

会話しやすさとリモートワークのプライバシーを両立する

「お互いの存在を感じたいので、全員がZoomでカメラを1日中オンにしています」という会社さんの話を聞いたことがあるのですが、1日中自分をアップで映した映像が同僚に配信され続けているというのは考えだけでも疲れますよね?私はちょっと無理です。

でも一方で、プライバシーを完全に守ろうとしてカメラをオフにしてしまうと「お互いが今そこにいるのか分からない」「いるかどうか分からないから話かけにくい」「誰か話かけられるかもしれないから席を立ちづらい」という状況になってしまうということも常時接続を試してみた人は気がついたと思います。

「リモートワーク時にお互いの存在を把握できる」ことと「プライバシーを守りリラックスして仕事ができること」はなかなか両立しにくいものなんですよね。

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そこでIRUでは、「相手がその場にいるか否か」をWebカメラを用いた画像認識によって判定します。写真や映像を送らないのでプライバシーは守られますし、「いるか、いないか」の判定結果だけが共有されるのでお互いの存在を把握した状態で会話を始められます。

ちょっと席を外す時も自動的に離席状態になるので、「席を外している間に声をかけられないか不安…」ということもないのです。

ベータ版の無料トライアル、やってます

少し長くなりましたが…つまり…ぜひIRUをお試しください 🙏
現在、IRUはベータ版ですべての機能を無制限で無料で利用いただけます。

IRU|イル
オフィスのように話せるリモートワーク スペース
https://iru.app/

まだまだ本当の「オフィスのように話せる」までには至っていないと思いますが、「リモートワークもオフィスも同じじゃない?いやむしろリモートの方が話しやすいよね」と思えるような世界を実現させていきます💪

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