見出し画像

SaveExpatsが目指す世界

2024年、今年は更なる飛躍の年にしてゆきます。
SaveExpats CEOの岩田竜馬です。

今回は改めて、何のためにこの事業に取り組んでいるのかをお話しさせてください。

私たちは「世界を支える「あなた」を支える」をミッションに、あらゆる国と地域のビジネス最前線で活躍する海外駐在員とその帯同家族、および派遣元企業向けに、自己採血キット宅配によるリモート健診と迅速な結果通知、及び日本の医師とのオンライン医療相談を提供しています。
今回はSaveExpatsの設立からサービス構築、これから展望についてお伝えしたいと思います。


海外駐在員としての経験

私は日揮株式会社(現日揮グローバル株式会社)に入社し、資源開発プロジェクトでカタールやインドネシアやロシア、アルジェリアといった日本とは環境が異なる国々で海外駐在員として長く勤務していました。 

 世界中から集まる様々な国籍の仲間たちと力を合わせてプロジェクトを遂行する、そんな忙しくも充実した日々を過ごす一方、現地で心身ともに健康で仕事のパフォーマンスを維持する難しさを感じていました。

アルジェリア勤務時代の現地スタッフとの写真。中央が岩田。

海外駐在員と健康の問題

 日本人海外駐在員は現在82万人ほどで、日本国内の全労働人口6500万人と比べると約1%しかいません。しかしこの1%には、英語で仕事ができ、世界中の人々とプロジェクトをまとめる事ができる非常に優秀な人材が集中しています。
彼ら海外勤務者とその家族の心身の健康を支えることが、日本のグローバル競争力向上の肝だと信じています。

 海外駐在員は一般的に年1度、日本に帰国して健康診断を受診しますが、その結果を受け取るのは赴任先に戻った後になることが多いです。

 帰国時の健診で「所見あり」と診断されると、フォローアップのため赴任先国の病院で再検査を行うケースがあります。しかし、海外の検査値基準は日本と異なり、日本では「所見あり」でも現地国の基準では「正常値範囲内」で問題なしと判断されることもあります。
 加えて、国が違えば分析方法・単位や検査機器・試薬が異なり、日本の健康診断数値結果からの推移を正しく把握しづらいのです。

 また年々、日本人駐在員の赴任先における先進国の割合は下がり続け、新興国の割合が半分を超えました。先進国や新興国でも主要都市から離れたエリアでは国際水準の医療機関へのアクセスが難しいことも珍しくありません。こうした事情から多少体調に不安を感じていても、業務の責任や忙しさ、病院へのアクセスの面倒さや長い待ち時間などの億劫さで後回しにしてしまう事も多いのです。

検査結果のフォローアップ

 駐在員自身はある程度語学スキルがあり言語の壁は低い一方で、病気や症状・体調の機微など専門用語まで楽にコミュニケーションが取れるとは限りません。帯同する家族はなおさらです。デリケートな内容だからこそ、母国語かつ同じ文化背景の日本人医師・保健師と相談できた方が安心です。

 年齢を重ねると小さな異変が命取りになることもあります。私自身、過去10年間に、駐在先で上司や同僚を脳梗塞・心不全で複数名亡くすという経験もしました。健康リスクが高い方々へは、頻度高く検査を行い適切なフォローアップをしていれば、悲劇を回避できる可能性はあったはずです。

 2020年の厚生労働省発表によると、日本企業の一般健診では何らかの健康リスクを持つ「有所見者」の割合は63%に上ります。日本国内勤務者と比べて不健康な生活となるリスクが高まる海外駐在員達の平均年齢は現在46歳です。そして、その多くが「所見あり」の状態で赴任している一方で、日本国内のようなきめ細かい健康支援を受けられていないという現実があります。毎年200人以上の方々が、心不全や脳卒中といった生活習慣病により海外現地で亡くなり、その数は増加しています。

 今後さらに、海外売上比率を高めてグローバルに展開してゆく企業が増える一方で、その成長を支える肝となる海外勤務者の心身の健康支援に対して、積極的な投資が行われ辛いという問題もあります。

 海外人事担当者が世界に散らばった駐在員と家族一人一人の状態を把握するのも非常に手間がかかり困難です。健康問題とその対応の必要性を認識していたとしても、形式知化が難しく属人的な対応とならざるを得ません。そして、部署ローテーションなどでまた新たな担当者が一から経験して、対応を考えてゆくという繰り返しが現実となっています。

SaveExpatsとしてサービスの提供へ

 海外で暮らす人が元気に働き続けられるためにはどうしたらよいか。

 病気になる前に、本人が気づくような症状が出る前になんとかできないかを考え、「海外でも行える日本基準の健診検査」「駐在員と日本人の医師・保健師をつなぐ健康相談」を組み合わせたサービスを構築しました。

 1つ目は指先2滴の自己採血検査サービスです。これは様々な事情で病院に行きにくい海外勤務者が自分の都合良いタイミングで自己採血をして、その検査キットを日本に返送するだけで1週間以内にアプリで数値結果が得られるというものです。

 2つ目はその検査結果をもとにした日本人の医師・保健師をオンラインでつなぐ健康相談サービスです。日本人医師・保健師と海外勤務者を直接繋ぐことにより、母国語で話ができる安心した医療相談が可能で待ち時間もありません。

SaveExpatsヘルスケアの検査キットとアプリ画面

SaveExpatsの目指す世界観とは

ー海外駐在員とその家族、更にその先は世界中の人々の健康を

 私たちのビジョンは「国を問わず、どこに暮らしても、安心して働ける世界」を実現すること。ミッションは「世界を支える「あなた」を支える」です。

 その第一歩として海外で働く日本人とその家族、そして派遣元となる企業へサービスを提供していますが、健康不安という課題は世界共通です。
いずれは母国を離れて世界で働く全ての方にサービスを展開してゆきます。

 私たちSaveExpatsは、世界で働く全てのExpats(駐在員とその家族)、派遣元の企業、そんな世界を支える「あなた」を支え、世界のどこで産まれても健康な人生を送れる。そんな世界を作ります。

共同創業者との対談記事はこちらをご覧ください!

SaveExpats 公式サイトはこちら :https://saveexpats.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?