芸術家と芸者 東大寺乱

私が、他人が気に入るような絵ばかり描いているような芸術家は、むしろ芸者ではないかというと、(岡本)太郎は、その芸者という表現にしきりに共感を示した。彼は、嫌われ、否定され、拒否される芸術家をむしろ誇りとし、喜ばれ、気に入られようとする芸者のような作家を、鼻持ちならないとして否定する画家である。

川桐信彦(筆名:東大寺乱)[2000]『岡本太郎 芸術は爆発か』(沖積舎)

引用元の本は、京都精華大学の入試問題(現代文)にも取り上げられました。

作者である東大寺乱については、『詩人・東大寺乱の物語』をご覧ください!