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イタリア新婚旅行編#8ローマ•ウェディングフォト撮影

2023年11月4日、おはようローマ。

今日は朝から慌ただしい。
ウェディングフォトの撮影準備だ。

ヘアメイクさんが部屋に来た。
ローマ在住の日本人女性。
とても明るく話しやすい。
妻の髪をセットしていく。

ぼくはスーツに着替える。
貸切タクシーが迎えに来る時間が迫っていたが、妻は前髪を少し切ることになった。

ヘアメイクさんはハサミを忘れたらしく、「旦那さん、借りてこれる?」とのこと。
人使いが荒い。けれど、今日の主役は妻だ。
ロビーで借りてきた。

ブーケも用意してもらった。
準備が完了してエレベーターに乗る。

まわりの視線が気になってしまう。
ベンツの貸切タクシーに乗り込み、まずはコロッセオを目指す。

カメラマンは、現地の若い女性だった。
名前はマリアというらしい。
撮影スポットや混雑状況を熟知しているようで、とても頼もしい。

次々と指示を出される。
観光客も通る中、キスやハグもある。
妻と目が合うと笑ってしまう。
改めて、素敵なドレス姿だ。

撮影はコロッセオのほか、スペイン広場、ピンチョの丘、サンタンジェロ城で行う。

マリアはとても仕事熱心で、コロッセオ周辺だけでも2か所を案内してくれた。
当然、時間は押している。

次はスペイン広場へ向かう。
ローマは車が多くて道も複雑だ。
マリアと運転手さんはルートや待ち合わせ場所を話し合っている。

ヘアメイクさんも撮影に協力的で、徐々にチーム感が出てきた。

スペイン広場は賑わっている。
恥ずかしさが増す。
一方、マリアの要求は過激になっていく。
ぼくは吹っ切れた。

不恰好でもいい。
愛する気持ちと幸せを素直に表そう。
カメラのシャッター音が響く。


次はピンチョの丘へ向かう。
サングラスのダンディな運転手さんは、陽気に話しながらも、細い道を爆走していく。

真っ赤なフェラーリが目の前を通った。
スーパーカーの代名詞。
運転手さんのテンションが上がる。
「こんな道でフェラーリが見れるなんてラッキーだ」と言って、指を差している。
フェラーリはイタリアの誇りなのだろう。

ピンチョの丘に到着した。
小さな丘だが、ローマ市内を一望できる。
水たまりも魅力的だ。

最後はサンタンジェロ城。
ここは地元の若者も多かった。
男女4人組に写真を撮りたいと言われたり、コングラッチュレーションと声をかけたりした。

撮影やポイント移動にも慣れてきた。
妻の裾を持って歩く。


お昼過ぎに撮影がおわった。
仕上がりが楽しみだ。

ホテルまで送ってもらい、着替える。
おなかがへった。

妻は甘い物が食べたいらしい。
「cafe MORENO」へ向かう。

マリトッツォが有名らしい。

すごい甘いと思いきや、ミルク感たっぷり。
むしろパンの甘さが引き立っている。

あと、クロワッサンにエスプレッソがイタリア人の定番の朝食らしい。
ヘアメイクさんが教えてくれたので食べてみた。明日の朝、またここに来ようと決めた。

その後、コロッセオに戻ってきた。

撮影の時はゆっくりと見れなかった。
威厳と風格を感じる。

時刻は17時の少し前。
薄暗くなり始めたので夕飯にする。

今日は待ちに待ったカチョエペペだ。
いくつか調べた候補の中から選ぶ。
赤いフェラーリを見られたので、どれを選んでも当たりなような気がする。

「Tempio di Mecenate」。ここに決めた。

カチョはペコリーノロマーノチーズ、ぺぺは黒胡椒の意味らしい。
シンプルだからこそ奥深い。
言葉では言い表せない。
「おかしい、美味しすぎる」と、妻が言った。

思い出に残る味となった。
そして再び、コロッセオを通りつつ散歩する。
コロッセオの魅力に取り憑かれている。

お土産を買い足しながら、ジェラートのお店「GIOLITTI(ジョリッティ)」へ向かう。
少し遠いが、タクシーを使う距離でもない。

道中、雨が降ってきた。
撮影の疲労が急に出てくる。
ぼくらを無気力ムードが包む。

それを察してか、「撮影中に降らなくてよかったね」と妻が言った。
ポジティブな言葉が心に響く。

やっとの思いで到着した。

1900年から続く老舗で、ローマでは有名らしい。
入り口近くのレジでサイズを言う。
お金を払って進み、ジェラートの入ったショーケースの前で注文する。

雨もあって店内は混み合っている。
路上で食べだが、とても美味しかった。
帰りも頑張れそうだ。

明日はついに最終日。
「蚤の市」へ行ってみるつもりだ。
おやすみなさい、ローマ。

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