天使のほほえみ

かつての私には  自分自身しか

信じられるものがなかった


最も裏切ることのない  ただ1人の存在だと

それだけは信じられた


けれどこうして  季節をくりかえし


なんの地図もない  世の中を歩いて


前も後ろもない道を  進んでは、振り返って


頂上の見えない山を  登っては、下って


渦巻く潮の波に  飲まれては、流れされて


思いもしない雨風に  震えては、冷えて


傷を増やしながら  癒す間もないままで


いつの間にか  信じられる自分は

どこかに置き忘れてしまって


草花が芽吹いても

太陽が煌めいても

満月が照らしても

雪が街を染めても


私のこころは  よろこぶ力を失い

ありのままの自分を  愛せなくなっていた


だから、今は

誰よりも自分を  甘やかすこと

何よりも想いを  大切にすること

いつまでも心を  育てていくこと

芽生えた気持ちに 水を注ぐこと

たったそれだけ  毎日続けて生きている


自分という樹木に  たっぷりの水をあげて

カラカラに渇いた心が  瑞々しさを取り戻せば

何もかもが  思い通りではなくても


ほんのひとしずくの幸せで 

大きな喜びを感じられる


目に見えないエネルギーに

身を任せることができる


自分を信じる心に

咲く花を待つことができる



私の周りのすべて 宇宙の端までも

際限なく信じることができる


そこにあるのは  天使のほほえみ

あたたかな光が  降り注ぐ世界

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは活動費にさせていただきます!