キャバレー・クラブ・ギミー・ギミーズ

キャバクラのボーイで働く友達と飲む約束をしていたが、急遽そいつが知り合いであるという社長らしき人物にキャバクラに誘われたらしく、一緒に行こう、となった。
正直不信感は拭えなかったが、どうせご馳走してくれるだろうという乞食根性とキャバクラという経験したことのない世界を一度体験できるチャンスだと思い、行くことにした。

約束の時間から大幅に遅くなると連絡が入り街でゲンナリしていると、串焼き屋で飲んでいるから来いとのこと 入ったこともない高級そうな店、恐る恐る入るとそこにいたのは酔っている友達と、なんというか、これぞ若くして社長っぽいやつ…眼鏡でパーマでツーブロックで小太りで偉そうで金持ってそうな感じな男、そうですかそうですか

会話、それもかなり適当なやつ。「なんでも頼みなよ」に甘えて注文、見たこともねえ高そうな何かの肉が串に刺さってるやつがうやうやしく運ばれてくる。社長「今持ってきてくれた子めっちゃ可愛くない?」旺盛でなにより。確かに肉はうまかった。本当はあんまり覚えてない。二、三杯飲んで、そろそろ本題のキャバクラへ向かう。

平日夜遅くの中央銀座通りはガラガラで、それもそれでなんだかムカついた。
5月ごろに50回転ズが来たライブハウスの上…本人はおろか、アンディウォーホルにも申し訳なくなるほど恥ずかしげもなくマリリンモンローの絵をデカデカと飾っている店に到着。

どうやら友達には目当ての子がいるらしい。しかも彼女は誕生日なのだという
着席。ハイボールでお願いします。しばらくして運ばれてくるケーキ。シャンパン。(これ会計やばくないか?)隣に女子が座る。20歳。どうやら体入らしい。体入ってなに?と聞くと体験入店とのこと。了解。
懐かしい話題なら話が盛り上がるだろうと思い組んでおいたあの頃のEテレ会話デッキ(やさいのようせい、えいごリアン、ジャムザハウスネイル)では太刀打ちできない相手だった。世代が違う。
というか、普段はよっぽど年上の殿方を相手にしているのであろう。彼女に生成された会話パターンでは、あまり年齢差もキャバクラ経験もないおれとは話が盛り上がらない。そして、これはおれが悪い。
会話のネタがないのを誤魔化すために酒を進めめばすぐに注がれ、そのためにそれはどんどん濃くなり、おれのグラスはほぼウィスキーで満たされた状況になった。

友達は目当ての子と話せて嬉しそうだったが、いかんせん酒に弱いためもうヘベレケであった。カラオケをおまえも歌えとうるさいので、ここは悪友に習い、流行のバンドの歌を歌えば「わーすごい、プロみたい」って世辞 本当に言うなよ!!

ほぼ原液みたいなハイボールにあまり手をつけないようにしつつ、会話の隙間を埋めるためにたばこに火をつけるも酩酊の後押しをするばかりで、逃げ場が無い。

ここでコカボムの誘い。ohmygod バカ野郎め
なるべく一気に飲まず、リスよろしく口に含んで、お冷やと共に流し込む…ばれないように…

あの〜点滴をしながら歩く時に持つやつ…ころがついた帽子掛けみたいなやつに脳みそだけが吊り上げられた状態のような、気持ち悪いと気持ち良いの間の浮遊感、もう少し酔ったら倒れそうになる酩酊の感じにさしかかったところでお開き。

後で聞いたところ会計は28万円だったらしい。飲みすぎて気持ち悪いのとは関係なく冷や汗が出た。単純計算で一人7万円である。奢ってくれてよかった〜〜〜
しかし、得したぜ!という気持ちにはなぜかあまりならない…あまり合わなかったから…だと思います…

来月行く予定の旅行費は移動+宿泊費で約2万5千円、まあ5万円くらいトータルで使うだろうか そう考えると満足しないキャバクラで7万円なんて、自分の物差しでは全く理解できない領域の遊びなんだと改めて思った

すんません、オレもし将来社長になっても偉くなっても金持ちになっても、キャバクラは行かねえかも


追記
キャバクラや風俗が苦手だとして、行かないという選択をすることが、必ずしも純潔とか誠実とか、世間的にプラスになるとは全く思ってはいません。ご承知おきを。

おわりで〜す

^^


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?