皐月裕

21歳でうつ病を罹患。小説家を志している。日々の事や作品、読書レビューなどをする予定で…

皐月裕

21歳でうつ病を罹患。小説家を志している。日々の事や作品、読書レビューなどをする予定です。

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はじめの身の上話

 21歳の冬、私はうつ病に罹りました。3つほどのそこそこ重たい問題を抱えていたことが原因でした。  はじめは不眠症状だけで、気持ちの落ち込みは感じませんでした。それよりも早く眠って学校に行かなくちゃと思っていたくらいです。  ですが、不眠症状が3日連続で続き、徐々に頭の中が問題事に対してでいっぱいになり、焦りを強く感じるようになり、5日目にこの気持ちの落ち込みがうつ症状だと理解しました。  幸いと言うべきか、私の身近にうつ病罹患者が居たため、自分の状態を少し客観的にみることが

    • 猫小説読書レビュー

       今回は猫小説アンソロジーの2冊の読書レビューをします。 本の概要  まずこのアンソロジーでは5~6人の作家が書いた猫を題材にした短編小説をまとめたものです。はじめに出た「猫だまりの日々」から1年でシリーズ続編の「猫まみれの日々」が発行されています。  特徴であり、長所として、普段は別のジャンルでの活動が多い作家が今作に参加していることを上げます。というのも、今作は集英社オレンジ文庫から発行されていて、ジャンルとしては少女小説のレーベルです。  オレンジ文庫とその前進かつ

      • 20代よ さらば!

         数日前、誕生日を迎えて30歳になりました。  ここ数か月は職場の環境の変化や、温度や気圧の変化が目まぐるしく、気が付いたら誕生日が来ていた、という感じでした。  誕生日当日は、休みたい気持ちを引きずりながら出社して、帰りにおいしいものを買うことばかり考えて働いていました。(ちゃんと仕事はしてきましたよ)  お寿司にフルーツたっぷりのタルト、無料引換券でアイス、と買い込んで帰宅して、ゆっくり過ごしました。お酒こそ飲みませんでしたが、贅沢をした日でしたね。  20代はほとんど

        • 乙女の手

          小さな芽 つみとれ乙女 柔肌に傷をつける諸悪の芽 手のひら見せずに 差し出す手は 叩き落として 歩めよ乙女 作:2015年頃

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          カジュアルヘルメットの贈り物

           先日、母に誕生日プレゼントを贈りました。  母の誕生日が母の日に近いので、毎年ゴールデンウイークが近づいてくると、あぁそろそろ母の誕生日だ、と気づきます。  毎年プレゼントを贈るような習慣はない家庭なので、今年もどうするか悩んだのですが、ゴールデンウイーク中に一年近くぶりに実家に帰った際に、こんな会話がありました。 「この間自転車で転んで」  母は数年前から電動自転車に乗っています。長年の不摂生と病気による肥満で、普通の自転車が辛くなってきたことと、母の持っていた自転車が1

          カジュアルヘルメットの贈り物

          葉桜トンネルあざやかに

          生き道の桜並木は 朽ち落ちて 葉桜は色づいたのか サクラよりも 深く刺さるミドリ 作:2015年5月6日

          葉桜トンネルあざやかに

          うつ症状が強く、出勤できない日が続いています。休日は元気で、出勤日前日から体調が急変し、出勤日の朝は最悪の状態です。お休みをいただいても何もできない状態が続いて、負の連鎖になっています。

          うつ症状が強く、出勤できない日が続いています。休日は元気で、出勤日前日から体調が急変し、出勤日の朝は最悪の状態です。お休みをいただいても何もできない状態が続いて、負の連鎖になっています。

          ストレートネックは唐突に

           今回は最近の仕事と生活について話します。  胃痛による休職から徐々に復帰する予定で、週2日の出勤から始めたのですが、予想だにしていなかった問題が発生しました。  私の仕事は手仕事で、机に向かって黙々とやる形なのですが、以前はならなかったはずの痛みが首に。  胃の次は首なのか?と思ったのですが、これはストレス性ではなく、単純に下を向いて作業をすることで頭が前に落ち、ストレートネック状態になってしまっていることで発生する痛みでした。  ストレートネックとは、スマホ首と呼ばれる現

          ストレートネックは唐突に

          罪悪感ちくちく

          ちくちく 罪悪感 ヘルプマークの優先席 おばあちゃんに譲られて ちくちく じわじわ 急がない仕事に早い退勤 忙しい人横目に 罪悪感 ちくちく どろどろ 時間があるのにしてない家事 同居人がしてくれてる そわそわ どきどき 罪悪感 何にもない日 なにかしなくちゃ 罪悪感 ぞわぞわ じくじく 作:2024年3月26日

          罪悪感ちくちく

          ロスタイム

          *本作は無料で読めます。価格は募金用です。 お気軽にお読みください。反応いただけると嬉しいです。  赤・黄・青・緑・紫・桃・黄。  目の前にやたらと派手な色使いの街並みが広がっている。私は首を傾げた。  近くにある四角い建物は一面が真っ赤、一面は青、一面はと、見たことが無いほどにカラフルだった。通りには同じような色彩の建物が多く並び、四角、丸、三角など形も様々だった。道路にも色が付いていて、白いところがない。 ――どこ!?  私は目を限界まで見開いて、辺りを凝視する。十七年

          ¥100

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          金銭事情と復職の意気込み

           今の私のことをなるべく簡単に話します。主に金銭事情についてになりますが、これを最初に話すのは作品の一部を有料にし、募金を促したいからです。  まず、前の記事で「私の懐事情にゆとりがあったことが一度もない」と表現したことです。前提として、私は精神障がい者手帳を交付され、障がい者雇用枠で雇用契約をして働いています。  ただ、障がい者年金や、生活保護といった支援は受けていません。障がい者年金に関しては、申請したことがありますが、病状が軽いと判断されたようで年金受給申請が通りません

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          階段怪談

           ロフトベッドで寝ていると、屋根裏を走るネズミの足音なんかがよく聞こえてくる。ただその夜に聞こえてきたのは、そんな軽い足音じゃなかった。  わが家は築四十年ほどの一軒家で、造りも古めかしい。家族で眠る二階には廊下がなく、襖で四部屋が繋がっている。階段を上がってすぐの部屋で兄が寝ている。すでにその寝息が聞こえてきていた。私はベッドに入ってから二時間ほど寝つけないまま、午前一時になっていた。  私の部屋は兄の部屋の隣で、反対側には両親の寝室がある。両親は一時間ほど前に二階に上がっ