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全国水族館の旅【42】いおワールドかごしま水族館

夏になると、温暖な地方の海へ行きたいと思う方は多いのではないでしょうか。
鹿児島県の海は生物観察もマリンレジャーもたっぷり楽しめて、とてもオススメです。圧倒的な生物多様性を誇る大自然は、いつだってたくさんの自然科学マニアを虜にしています。それほどまでに魅力的な海洋生態系の秘密、海沿いの水族館にてぜひ深く学んでみましょう。


桜島に臨む九州南部屈指の大型水族館

鹿児島には誰もが知る観光スポット・桜島があります。かごしま水族館は雄大な桜島を拝める立地にあり、合わせて観光することも可能です。
水族館で九州南部の海洋環境を学び、海に浮かぶ火山島へ赴くーー鹿児島を感じられる極上の環境学習になると思います。

鹿児島中央駅から車を走らせると、あっという間に水族館に到着します。公共交通機関を使うのもリーズナブルでいいと思います。
海を挟んで見える桜島。鹿児島の有名観光スポットとなっている火山島です。
桜島行きのフェリー。水族館の観覧と合わせて、島に渡ってみるのはいかがでしょうか。

桜島に臨む有料駐車場に車を停めたら、鹿児島湾を海沿いに歩き、水族館へと向かいます。潮の香りを感じながら、はるかな南洋へと想いを馳せましょう。なぜ鹿児島に豊かな海洋生態系が存在しているのか、その謎も水族館での学習で解決します。

かごしま水族館は夕方の18:00まで営業しています。午後のショーやイベントを観覧した後も、ゆったりと水族展示を回れます。
鹿児島湾に面する水族館。独特なデザインの外観、筆者はとても大好きです。

大型水族館では世界中の水棲生物と出会えるのが大きな楽しみですが、ご当地の水域生態系についてとことん深く学べる喜びもあります。鹿児島県にはどのような海洋環境が広がっていて、どのような生き物たちが息づいているのか、生態展示を通してしっかり学べます。

水族館の入口は2ヶ所あります。団体用入口には車寄せがあり、観光バスなどが停まりやすそうです。

海への愛が芽生える、学びと出会いの場所!

黒潮の恵みを受けて輝くサンゴの海洋

いざ観覧スタート。まずはエスカレーターで2階へと上り、本館で最も大きな水槽「黒潮大水槽」の生き物たちを観察しましょう。
鹿児島県の海は黒潮という暖流の影響を受け、豊かな生態系を構築しています。本水槽は生命あふれる南九州の海洋がテーマとなっており、マグロやカツオなどの回遊魚が多数飼育展示されています。海流によってつながる生命の連鎖を感じつつ、大水槽の迫力に見入ってください。

エスカレーターで水族展示エリアへと向かいます。真っ青な道は、水の世界へと続く回廊のようです。
黒潮大水槽。水量1500 ㎥を誇る本館最大の大型水槽です。
通路はトンネルタイプとなっており、黒潮大水槽の中を歩いて通ります。臨場感満点の素晴らしい工夫ですね。

黒潮大水槽には、人々の目を引くスターが舞っています。そう、悠々と泳ぐ現在最大の魚ジンベエザメです。大きな黒潮大水槽には大型魚類が多数展示されているうえに、トンネル型の通路から至近距離で彼らの巨躯を拝めます。
迫力も臨場感も抜群! 観覧の序盤からすでにテンションは爆上がりです。

黒潮大水槽で視線を集めるのは、悠然と泳ぐ大きなジンベエザメ。力強さと美しさを兼ね備えた素敵な軟骨魚です。
並んで泳ぐ2種類の軟骨魚類。巨大なジンベエザメと可愛いトラフザメ、いい対比だと思います。
筆者の頭上を通過するマダラトビエイ。海の底にいるような気分が味わえて、とってもテンションが上がります。

鹿児島の特色の1つとして、多数の島々を擁している点があげられます。それゆえに、海洋の自然環境も複雑かつ多様に広がっています。
代表的な環境の一例が南西諸島のサンゴ礁です。サンゴの群れを隠れ家として小さな生き物たちが棲みつき、彼らを食糧とする大型動物もやってきます。
生態系を支えるサンゴ礁。そこにはどのような生き物たちの楽園が存在しているのか、展示を通して学んでみましょう。

サンゴ礁をイメージした数々の水槽。本展示で魅力された方は、ぜひとも実際に鹿児島の海へと出かけてみてください。
アカシマシラヒゲエビ。別名「クリーナーシュリンプ」と呼ばれており、ウツボの口にある食べ物の残渣や体表の寄生虫を食べて掃除しています。
ヒトヅラハリセンボン。背中の模様が人の顔そっくりに見えるので、このような和名がつけられました。
完璧に擬態したオニダルマオコゼ。毒を有しているので、自然観察の際には要注意です。サンゴ礁の中には危険が潜んでいるので、初心者の方は必ず熟練した経験者と共に海中探検しましょう。
サンゴの形態や骨格についてキャプションで解説。サンゴは刺胞動物というグループに属しており、クラゲやイソギンチャクに近い生き物なのです

暖かい黒潮の恩恵を受ける鹿児島県では、造礁サンゴがたくさん見られます。環境と生物が織り成す複雑な世界は、神秘の極みだと改めて感じます。

ここまできたら、もっとサンゴについて深く知りたいと思うのが生き物好きの性。本館では多種多様なサンゴを飼育展示する「サンゴ繁殖センター」が設けられており、色とりどりの生体を観察しながら、不思議いっぱいのサンゴの生態を学ぶことができます。サンゴの秘密を知って、サンゴをもっともっと好きになってください。

サンゴ繁殖センター。生体展示、模型展示、明瞭なキャプションでサンゴの秘密をとことん学べます。
サンゴの成長ステージごとに模型が展示されています。サンゴの多くは、ポリプという1個体が分裂し、無性生殖によって増えていきます。
多様なサンゴが彩る水槽。来館者の目を奪う美しいサンゴたちは、まさに「アクアリウムの華」と呼ぶべき存在です。
タネガシマハナサンゴ。分類の見直しにより、学名・和名共に改称されました。
謎に満ちたミズタマサンゴ。ある日、いきなり水族館の水槽の中に出現したそうです

サンゴ繁殖センターの隣には、可愛く摩訶不思議なウミウシたちの展示コーナー「うみうし研究所」があります。ここでは多数の小型水槽に何十種類ものウミウシが展示されており、彼らの多様性と美しさに来館者は目を奪われることでしょう。
ウミウシの魅力にハマった生物マニアは、かなり多いと思います。うみうし研究所ではウミウシたちの姿形を楽しむと共に、彼らの生態について詳しく学ぶことができます。百花繚乱ーーそれ以上の美麗さが、本展示にはあふれています。

筆者の推し、キイボキヌハダウミウシ。なお、ウミウシはタコやイカと同じ軟体動物の仲間です
ムカデミノウミウシ。本館にて日本初の飼育繁殖に成功した種類です
フタイロニシキウミウシ。美しさと妖しさを兼ね備えたウミウシたちは、生き物好きのハートを強くとらえています。
ウミウシのライフサイクルを写真とキャプションで解説。彼らが何を食べ、どのように繁殖しているのかをスムーズに理解できます。
様々なタイプのウミウシの拡大模型を展示。形態のバリエーションは豊かであり、想像を超えたウミウシの多様性に驚かされます。

まだまだ序盤ですが、展示内容が濃密すぎてわ生物マニアの方々はかなりヒートアップすると思います。どんどん続いていく生き物たちとの出会いに備え、少し先の休憩コーナーで小休止をとりましょう。
実は休憩コーナーにも学びがあります。なんと、世界的に超珍しいクジラの全身骨格があります。本種タイヘイヨウアカボウモドキは生体の姿が長らく謎のままでしたが、鹿児島に漂着した遺骸によって、研究が一気に進展しました。観覧の足休めをしながら、歴史的な骨格標本をじっくりと眺めさせていただきました。

2002年、薩摩川内市にうち上がったタイヘイヨウアカボウモドキの骨格。「幻のクジラ」と呼ばれるほど珍しい海洋哺乳類であり、本個体の発見は大いなる研究の進展をもたらしました
発見の偉大さを伝える解説パネル。本種はこれまで頭骨しか確認されておらず、鹿児島での漂着個体の発見は海洋生物学界における大事件となりました。

鹿児島の海に隠された壮大なミステリー

鹿児島県の海洋環境はとても複雑であり、研究者含めて生き物好きの人々を魅了し続けています。黒潮の流れる暖かなサンゴ礁の海域もあれば、季節ごとの水温変化の激しい温帯性の海域もあります。そして、それぞれの海で生き物たちが営々と繁栄しています。

ここからは、謎に満ちた鹿児島の海のさらなる深淵へ旅立つことになります。同じ県なのになぜ地域ごとに海に特色があり、独自の生態系が築かれているのか、その答えは展示の観覧を通して発見できます。

展示は中盤戦へ。ここからは鹿児島の海洋生態系がさらに深く掘り下げられていきます。
北薩の海に棲むキジハタ。鹿児島北西部の海域には、暖海性の生物と温帯性の生物が混在しています。
センネンダイ。水族館が面する錦江湾の湾口部にて、黒潮の恩恵を受けながら生きています。
おいしそうなマダイ。錦江湾はマダイの好漁場であり、春には伝統的な「入りダイ漁」が行われます。
吻部を掲げたノコギリザメ。とても可愛い子ですが、伝家の宝刀の切れ味は抜群であり、他の生き物にとっては恐怖の的です。

鹿児島の主要な観光スポットの桜島は、現役の活火山。実は錦江湾の奥にも海底火山「若尊海山」が活動しており、なんと深海には海底火山と共に暮らす生き物が存在しています!
その名はサツマハオリムシ。ゴカイの仲間であり、驚くべきことに、海底火山より噴き出す硫化水素から栄養分を作って生きています

鹿児島の深淵に棲む未知なる深海生物。本館ではサツマハオリムシの研究と保全活動が実施されており、超濃密な展示から彼らの秘密をたくさん学ぶことができます。

謎の深海生物サツマハオリムシの生体展示。本館は海底のハオリムシの採集に成功されており、大切に飼育して研究を進めておられます。
サツマハオリムシの解説パネル。彼らの体内には特殊なバクテリアが生きていて、その効力によって硫化水素から栄養分を作ることができるのです。
海底火山の硫化水素が噴き出す環境のイメージジオラマ。実は熱水噴出孔の付近には多くの生き物が暮らしており、特殊な生態系が構築されています。
サツマハオリムシに関するキャプションは超充実。クジラの骨には脂がたくさん含まれており、その遺骸からは硫化水素が発生して、サツマハオリムシの栄養源となります。自然界には、無駄な死はないのです

サツマハオリムシのような不思議な生き物が棲む深海域は、鹿児島県にとっては身近な存在です。錦江湾内には水深200 mを超えるエリアがあり、南西諸島の西側は水深2000 mを凌ぐ沖縄トラフへと続きます
鹿児島の海は、まだまだ奥が見えません。不思議な生体展示を観覧しつつ、薩摩の海洋の神秘を感じてください。

テラマチオキナエビス。深海に生息する巻貝です。
水深360 mにて底曳網で捕獲されたイッカクヒメセミエビ。日本での発見は、とても珍しいできごとです
海綿動物カイロウドウケツの一種。手前の個体をよく見てください。内部でドウケツエビが暮らしています
オウサマウニの一種。我々が食べるウニとはトゲの太さや密生率が異なっていますね。
深海魚リュウグウノヒメの液浸標本。他にも多くの深海魚・甲殻類・軟体動物の標本が展示されています。

深海の次は浅海域に目を向けてみましょう。
海の豊かな生命を育む場所として重要なのが、海草アマモの群落(アマモ場)です。アマモ場は魚たちが卵を産みつけるのに絶好のスポットであり、なおかつ小魚たちが身を隠しながら育つ「海のゆりかご」です。
海洋生態系の保全には、アマモ場の環境を守ることが重要。海のゆりかごにはどのような生命が息づいているのか、水族展示にて詳しく学べます。

アマモ場を再現した水槽。高い生物多様性を維持するために、アマモ場はなくてはならない環境なのです。
アマモを食べるボラ。身を隠しつつ、おいしいご飯も食べられるので、海草の群落は魚たちにとって快適な家となります。
海草の間を泳ぐキュウセン。アマモ場は魚たちにとって隠れ家であると共に、絶好の産卵場でもあります。

鹿児島の特殊な海洋生態系の謎にたくさん触れて大興奮されたと思いますので、水族館のヒーリング担当に癒してもらいましょう(笑)。みんな大好き、クラゲたちの登場です。
鹿児島近海には多種多様なクラゲたちが生息しており、専門展示エリア「クラゲ回廊」では時期に応じてタイムリーな種類と出会えます。クラゲを含めて、たくさんの生命が海の複雑な生態系を構築しているのです。

クラゲ回廊。円柱形の水槽の中を、クラゲたちが妖しく舞っています。
ギヤマンクラゲ。細長い触手が特徴の美丈夫です。
九州の天草地方でよく見られるアマクサクラゲ。可愛くて美しいですが、もちろん刺されると痛いです
カブトクラゲ。我が国でよく見られるクシクラゲの仲間です。

出会って、遊んで学ぶ! 生き物たちとの特別な時間

展示後半戦。ここからは、鹿児島を飛び出して熱帯ジャングルの水棲生物たちに会いに行きましょう。
雨季のジャングルをイメージした飼育水槽で雄々しく泳ぐのは、淡水魚の王と名高いピラルクー。スケールの大きな熱帯の水域には、巨大な淡水魚がひしめいているのです。凛々しいピラルクーの体躯を拝みながら、自然界の大型淡水魚の楽園を想像してみてください。

アマゾンのジャングルをイメージした水槽。雨季になると、本当にこのようなふうにジャングルの木々が水没します
頑丈な鱗を備える最大級の淡水魚ピラルクー。淡水生物展示の華形とも言えるスターです。
発電器官を有し、大型動物すら感電させてしまうデンキウナギ。愛称は「デンジロウ」です。
ピラルクーと背の高さを比べてみましょう。最大級の淡水魚のスケールに改めて驚くはずです。

水族館での楽しみの1つが、生き物との至近距離での出会い。間近で水棲生物を観察できたら、子供も大人も我を忘れて見入ってしまいます。
本館1階の「わくわくはっけんひろば」では、ジオラマ式のオープン水槽で生き物を間近で観察できます。実際の自然観察に繰り出す前の予行演習として、どういった場所にどのような生き物が棲んでいるのかを本展示で楽しみながら学びましょう。

磯のタイドプールを再現したオープン水槽。こういった潮溜まりには本当にたくさんの生き物がいるので、自然観察にオススメです。
実際のタイドプールをイメージして、魚や無脊椎動物が飼育展示されています。なお、実際の潮溜まりには、鋭いトゲを有するウニもいたりしますので、十分注意しましょう。
里山の水辺をイメージしたオープン水槽。こちらでは、どのような生き物たちと会えるでしょうか。
里山の淡水魚には、通常の水槽展示もあります。こちらのドジョウは、いい感じにポーズを決めてくれました。

「わくわくはっけんひろば」には、ユニークで可愛い生き物たちもたくさん展示されています。ここでは、愛らしい生き物たちを観察できるだけでなく、水族館の生物保全事業についても学べます。
本館で飼育されているウミガメの赤ちゃんたちは、1歳を迎えると海洋環境へ放たれます。その際、追跡用のマイクロチップを装着し、得られたデータを研究と保全に役立てているのです。本区画での学びによって、研究施設としての水族館の尊さを改めて感じました。

屋久島からやってきたウミガメの赤ちゃん。アカウミガメとアオウミガメの2種類が飼育されており、健やかに成長した後は、自然界へと解き放たれます。
ウミガメについての解説資料。美しい鹿児島の浜辺はウミガメにとって重要な産卵地であり、絶対に保全しなくてはならない環境なのです。
イシダタミヤドカリ。ヤドカリは自身の成長に合わせて新しい殻に引っ越すので、水族館でも多くの貝殻を使って育てています。
飼育員さんの愛が詰まった手作りのヤドカリ解説資料。とってもわかりやすく、スムーズにヤドカリの特性が理解できます。
白いニホンウナギ。アルビノではなく「リューシスティック」という黒の色素が少ない個体です

本館は鹿児島が誇る大型水族館。海洋哺乳類たちによるショーパフォーマンスも迫力満点であり、来館の際にはぜひとも観覧しておきたいです。
ハンドウイルカたちの華麗なる演技には、瞬く間に大人も子供も夢中になります。本館のショーでは小道具を使用したり、観客がトレーナーさんと一緒にイルカに指示出し体験をしたりと、楽しい工夫が満載です。ショー観覧後には、誰もがイルカたちの虜になっているはずです。

水面から大ジャンプを決めるハンドウイルカ。自然界においても、この卓越した運動能力は大きな武器となります。
目隠し(?)をした状態でも、イルカたちは遊泳ができます。視界が限定された状況においても、音波の反響を利用して周囲の状況がわかります
プールサイドに乗り上げてアピールするイルカたち。個々の能力のみならず、チームワークも抜群です。
ステージ上方のスクリーンでは、イルカの能力について解説してくれます。音波による反響を活かし、周囲の状況を探る彼らの能力は「エコーロケーション」と呼ばれます。

ショーを観覧したら、イルカたちに挨拶しに行きましょう。通常の水族展示でも活発なハンドウイルカの姿を存分に観察できるうえに、スタジアムの隣の水槽ではゴマフアザラシとも出会えます。
海洋哺乳類たちは、やはり子供たちに大人気! 輝く夏休みの思い出をくれる、素敵なアイドルたちですね。

プールの中でもハンドウイルカたちは超アグレッシブ! この子は元気に水中背泳ぎをしています。
ショースタジアムの隣には、ゴマフアザラシの水槽があります。本館では1日2回、アザラシの給餌タイムを観察できます。

本館の展示で来館者の胸を強く抉るのは、生き物のいない海水だけの水槽「沈黙の海」です。生き物の消えた海をイメージして創られた本展示は、私たち人類への強いメッセージを放っています。

何もいない海。何も聞こえない沈黙の海。
人類が我欲のままに地球を壊し続ければ、この「沈黙の海」が未来に広がってしまうかもしれません。美しい海を永遠に維持するためには何が必要であり、我々人類は何をすればよいのか、水族館が私たちへ問いかけているように感じられました。

生き物の存在しない水槽「沈黙の海」。生命あふれる海を維持するために我々人類はどうすればよいのか、この展示は強く問いかけているのです。

いおワールドかごしま水族館 総合レビュー

所在地:鹿児島県鹿児島市本港新町3-1

強み:多様な海洋環境を有する鹿児島の水棲生物のバラエティ豊かな生体展示、サツマハオリムシの飼育研究をはじめとする鹿児島の海洋生物学に膨大な知見、教育性・娯楽性が満ちあふれる体感型の学習展示や海洋哺乳類のショーパフォーマンス

アクセス面:鹿児島市の市街地から近い立地ですので、自家用車でもレンタカーでも路線バスでもタクシーでもスムーズにアクセスできます。旅行者の方の多くは鹿児島中央駅からのスタートになると思います。自身にとって最適の交通手段で、快適な移動時間を過ごしてください。個人的なオススメは、やはり車。鹿児島市の中心部は駐車場が多く、水族館の他にも様々なスポットをスムーズに巡れます。

全ての要素が濃密かつ超ハイレベルであり、すさまじい総合力を秘めた大型水族館です。多様な鹿児島の海洋環境を軸に、百花繚乱の生体展示が展開されており、その内容はとても濃くて、子供からマニアまで探究心を刺激されます。さらに、華形スターによるショーパフォーマンスも、最上級の迫力と美しさに満ちています。正直なところ、筆者個人としてはハートにストライクであり、生き物好きの人が徹底的に楽しめる水族館だと思います
特に鹿児島県の海洋生態系に関する学術的知見の濃密さは、本館だけの強みです。黒潮の影響によって構築された独特な生態系の学習や、サツマハオリムシの生体展示など、新鮮な発見と学びに満ちあふれています。
改めて言いますが、総合力が超絶高く、どこまでも学び味わえる水族館です。とってもとっても素晴らしい飼育展示施設なので、生き物好きの方にはぜひとも訪れていただきたいと思います。この夏は、かごしま水族館で決まりですね!

休憩コーナーの自販機では、水族館のオリジナルアイスが販売されています。ベンチに座って桜島を眺めながら、おいしく味わいましょう。

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