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全国水族館の旅【45】新江ノ島水族館

湘南が誇る海のリゾート地・江ノ島。海水浴などのマリンレジャーに最適のスポットであり、あらゆる年齢層から大人気の観光地となっています。
清々しく美しい江ノ島には、驚異の学術性を備えた水族館が立っています。レジャーで訪れた方々も、えのすいにて至高の生物学習・環境学習を楽しんでください。


アツい江ノ島で生物学習を楽しむもう

一般的に、えのすい(新江ノ島水族館の愛称)と言えば家族や友人で楽しむエンターテインメント施設……と思われがちですが、実は圧倒的な学術性を誇る環境学習施設としての側面も強くあります。館内の展示では海洋生物の生態、自然環境保全の意義と方策、海洋探査の技術について、詳しくわかりやすく学べます。

生物マニアこそ、えのすいへ行くべきです!
筆者もテンションMAXで都内から藤沢駅へ向かい、そこから江ノ電に乗り継いで水族館を目指しました。

藤沢駅から江ノ島電鉄に乗り、江ノ島駅を目指します。やはり、湘南に行ったら一度は江ノ電に乗りたいですね!
趣深さが漂う江ノ島駅。水族館までは少々歩きますので、まったり江ノ島観光しながら向かいましょう。

筆者は夏期に訪れましたので、江ノ島には家族連れやマリンレジャーを楽しむ人々がたくさんいらっしゃいました(2024年9月現在、海開きは終了しています)。海沿いの道を水着姿の若者が歩いている光景は、いかにもリゾート地といった様相。こっちもつられて泳ぎたい気分になりますね。
えのすいは海沿いにありますので、湘南の潮風を全身で感じつつ、のんびりと歩いていきましょう。不思議な魅力にあふれる江ノ島を拝みながら歩くひとときは、きっと特別な時間になるはずです。

美しいビーチと海の家。笑顔でマリンレジャーを楽しむ人々。絵に描いたような夏の江ノ島です。
筆者は夏期に訪れましたので、ビーチサイドでは海の家が大盛況でした。なお、えのすいは海水浴場のすぐ近くにありますが、もちろん水着での入館は禁止です
生物マニアとしては、岩礁地帯の海洋生物が気になってしまいます。えのすいスタッフの方々は江ノ島の海の生物相を詳細に調査されているので、観覧がとっても楽しみです。

海岸線を西に向かって歩いていくと、海水浴場の手前に新江ノ島水族館が見えてきます。先述の通り、水棲生物と自然環境の本格的な学習を楽しめる施設ですので、生物マニアの好奇心は入館前から爆上がりしています。海洋生物学のロマンに満ちた探究のスタートです!

海岸線に立つ新江ノ島水族館。建屋のテラスからは、美しい江ノ島の海を眺望できます。
えのすいは今年で開館20周年。これからも、たくさん訪れたいと思います。

学術性に富むリゾート地のスーパー水族館

世界に誇る海洋生物の宝庫・相模湾

本館で最初に出迎えてくれるのは、豊かな相模湾の海洋生物たち。神奈川県が誇る相模湾は世界的に類を見ない多様性を有しており深海・岩礁海域・干潟など実に様々な環境が広がっています
すさまじく魅力的な海・相模湾。えのすいの水族展示を通じて、これほど素晴らしい世界が湘南にあることを知ってください。

沿岸の岩場をモチーフにした水槽。実際の自然環境と合わせて、ときおり激しい波が発生します。
波の激しい岩場の魚たち。岩の隙間は、天敵から身を守るために重要な隠れ家となります。
滑らかに体をくねらせて泳ぐホタテウミヘビ。なお、彼らは爬虫類ではなく魚です。
奥へ進むにつれて水槽の深度は徐々に深くなり、巨大な相模湾大水槽の上部へとつながります。大水槽の全貌は、これから先の観覧でたっぷりと拝めます。
メジロザメ類のドタブカ。背ビレを出して泳ぐ姿、クールでかっこいい!

前述しましたように、相模湾の海洋環境は多様です。世界的に豊かな海の探究の始まりとして、本館でも様々な環境の生体展示を拝めます。岩礁、サンゴの海、アマモ場、干潟など、多岐にわたる相模湾の世界を学びましょう。

水槽の種類や見せ方も多彩。あらゆる工夫で、相模湾の魅力を伝えてくれます。
岩礁水槽で飼育されているコブダイ。江ノ島南岸の岩礁で茂るアラメやカジメなどの海藻も育てられており、実際の自然界の様子が強くイメージできます。
サンゴの森の中で舞うサクラダイ。色鮮やかなサンゴであふれる逗子沖の海をイメージした水槽です。
海草アマモの林で休むニジギンポ。アマモ場は魚たちにとって需要な隠れ家となり、多くの卵や稚魚を育んでいます。
江奈湾の干潟を模した生体展示。写真の中にヤマトオサガニがいるので、よーく見て探してみてください

相模湾に清廉な水を運ぶ相模川。長大な流域には、麗しい淡水生物たちが暮らしています。
相模川の環境をテーマにした横長の大型水槽では、勢いある河川の流れが再現されています。運が良ければ、淡水魚のジャンプが見られるかもしれませんので、水槽の前でじっくりと待機してみてはいかがでしょうか。

相模川をイメージした水槽。運が良ければ、淡水魚のジャンプが見られるかもしれません。
急な流れの中を泳ぐ淡水魚たち。粘り強く待っていれば、ハゼ類が水面ジャンプしてくれるかも?
ヒガシシマドジョウ。主に河川の中流域から下流域に生息しています。

本館屈指の大型展示として有名なのは、約100種20000匹もの海洋生物を飼育する「相模湾大水槽」です。相模湾に棲む生き物だけによって構成された水中空間は、まさに相模湾の小宇宙といった様相です。
時間によっては、マイワシの美麗なる群舞ショーが見られます。大迫力の相模湾大水槽の前で、神秘的なひとときを過ごしてください。

迫力と神秘性に満ちた「相模湾大水槽」。多種多様な海洋生物の舞を見ているうちに、自分も相模湾の中に入ったような心地になれます。
たくさんのマイワシが見せる圧巻の舞。時間によっては、照明と音楽を交えたマイワシショーが催されます。
隣の通路側からも、相模湾大水槽の中を観察できます。頭上を大きなサメやエイが通ったら、思わずドキッとしますね。

相模湾には様々な深度の環境が存在します。本館ではそれぞれの深度領域で水槽を設けられており、個々の環境の海洋生物たちを体系的に学ぶことができます。
相模湾は、とことん奥が深い! 知れば知るほどハマっていきます。

水深10~30 mの環境を再現した水槽。アカヒトデなど浅海域の生き物が飼育されています。
水深50~100 mの世界。ハナダイ類やトゴットメバルが泳いでいて、おいしそうと思いました(笑)。
水深100~150 m付近に生息する海洋生物たちの水槽。この深度の世界はわずかな太陽光が差し込む環境であり、かすかな光明を頼りに多くの生き物たちが暮らしています。
深海の生き物たちの水槽。タカアシガニの後ろにいるのは、オオエンコウガニという甲殻類です。

相模湾のみならず、世界のあらゆる海域において、深海は謎だらけの超巨大フロンティア。特設コーナーでは、未知なる暗黒の世界への導入として、あらゆるタイプの展示で我々を海の深淵へと誘ってくれます。
深海にはどのような生態系が構築されていて、どんな不思議な生き物たちが息づいているのかーー学術性満点の展示解説によって濃密に学べます。

学術性満点の深海生態系の展示。不思議な超深海に棲む生体、様々な深海魚の液浸標本、特殊な生態系システムの解説資料を見ることができます。
深海の特異な環境をジオラマで解説。熱水噴出域からは、マグマの影響を受けた熱い海水が噴き出しており、周辺では様々な生物が暮らしています。
深海生物の生体展示もいっぱい! こちらは新江ノ島水族館の名を冠するエノスイグソクムシ。えのすいで飼育されていたグソクムシが新種であると判明し、2022年に記載されました
江ノ島で捕獲されたリュウグウノツカイの液浸標本。本個体はまだ子供ですが、成体は5 m以上の大きさになると考えられます。
深海の軟体動物メンダコの液浸標本。非常に飼育の難しい深海生物ですが、えのすいでは22日間の継続飼育に成功しています。

さて、誰もが好きな湘南の名物と言えばシラスです。特筆すべきことに、えのすいはカタクチイワシの繁殖展示に世界で初めて成功しています
様々な成長ステージのカタクチイワシの生体展示・成長記録の詳細なキャプションの観覧を通じて、本館独自の研究成果に触れることができます。世界で初めて達成された偉業を、とことん学びたいですね。

カタクチイワシの展示コーナー。世界初となる繁殖飼育の実績をはじめ、高度な学術情報がいっぱいです。
えのすい生まれのカタクチイワシたち。凛々しく泳ぐ姿はかっこいい!
「食育」をテーマにしたキャプション。シラスなどの海洋生物を持続的な水産資源として利用し、自然環境の大切さを知るために、食べて学ぶ活動はとても重要です。

相模湾を飛び出し、壮麗な科学の大洋へ!

ここからは、海洋学習のスケールがさらにアップします。相模湾の海洋生態系をたっぷりと学んだら、今度は江ノ島の彼方に広がる大洋へと目を向けてみましょう。
世界各地の魅力的な海洋生物たちの生体展示。彼らの美しさを目に焼きつけ、海の広さと生命の多様性を実感してください。

多種多様な南洋の魚たちであふれる水槽。ヒメテングハギの独特な頭部は、来館者の目を強く惹きつけます。
オオカミウオ。鋭い牙と強靭な顎を備えています。
可愛いナメダンゴ。丸い体が特徴的な底生魚です。
優雅に舞うサメたちの水槽。筆者は大好きなトラフザメをずっと眺めておりました(笑)。

そして、えのすいの特筆すべきゴージャス展示の1つと言えば、種数・個体数共に膨大なクラゲたちです。クラゲ飼育展示の充実度は国内屈指の超ハイレベルであり、「クラゲファンタジーホール」では百花繚乱のクラゲたちが幻想的な美の空間を演出してくれています。
百聞は一見に如かず。この素晴らしい芸術的展示、ぜひ現地にてご覧ください。

えのすいの展示区画の1つ「クラゲファンタジーホール」。水槽の形や照明に工夫を施し、クラゲたちの神秘的な魅力を引き出しています。
アトランティックベイネットル。漂う触手の動きに癒されます。
ブラックシーネットル。展示個体はみんな可愛いサイズですが、大きな個体では最長6 mにも達します。
シンカイウリクラゲ。触手のあるクラゲたちとは分類が異なっており、人間を刺すことはありません。

もちろん、学術的なクラゲ展示も豪華です。次なる展示区画「クラゲサイエンス」は、まさにクラゲ専門のラボ。めったにお目にかかれないユニークな種類の生体展示に加えて、詳細な生態解説資料もいっぱいで、観覧を通してクラゲの知識が一気に増えます。知れば知るほど、クラゲの魅力にハマること間違いなしです!

円形水槽に展示された多数のクラゲたち。風変わりな形態の子もたくさんいるので、彼らの姿をじっくりと観察してみましょう。
クラゲの生態に関する解説展示も超充実。ポリプは岩などに固着し、無性生殖で赤ちゃんクラゲを産み出します。
ハナガサクラゲ。昼間は海藻などにくっついていますが、夜間になると泳ぎ出します。
カギノテクラゲ。強力な毒を有しており、漁業者から恐れられています。
超強力な毒を有するカツオノエボシ。えのすいでは、本種の生態研究のために長期飼育に挑戦されています。

なんと本館では、皇室ご一家が研究された生物に関する展示も見ることができます。皇室のファンの方々はご存じかもしれませんが、皇室ご一家は生物学において多大な業績をあげられています。上皇陛下はハゼ類に関する数々の研究を成し遂げられていますし、秋篠宮皇嗣殿下は海外産ナマズ類の解剖学・系統学についての論文を執筆されています。
皇室ご一家の研究成果を学べるだけでなく、同区画ではハゼ類やナマズ類の詳しい生態と、絶滅危惧種の現状についても知ることができます。観覧学習を進めつつ、絶滅の危機に瀕する魚たちを救うにはどうすればよいのか、この機会にじっくり考えていただけると幸いです。

潮間帯の岩礁域や潮溜まりなどに生息するクモハゼ。上皇陛下が研究されたハゼ類の1種です
テッポウエビ類と並ぶヤマブキハゼ。ハゼ類とテッポウエビ類は同じ巣穴で共生しており、優れた視力を有するハゼ類が見張り番として活躍します。
絶滅危惧種のツバサハゼ。環境開発などで多くのハゼ類の個体数が減少しており、彼らが直面している事態は深刻です。
東南アジアに棲む大型ナマズ類パービャウ。秋篠宮皇嗣殿下は、オックスフォード大学在学中に、このナマズについて研究されていました

濃密な学術体験を満喫したら、エスカレーターで上階へとあがりましょう。すぐさま、水域環境のアイドルたちの飼育展示が目に飛び込んでくるはずです。
やはりペンギンやアザラシやカワウソは、老若男女問わず大人気。彼らの行動を観察しつつ、愛らしい姿に癒されてください。

元気よく泳ぐフンボルトペンギン。えのすいは、アイドル的スターたちの飼育展示も充実しています。
軽やかに水中を舞うゴマフアザラシ。アザラシ科の鰭脚類の遊泳方法を、じっくり観察してみましょう。
コツメカワウソお昼寝中。アグレッシブに走っている姿も、穏やかに眠っている姿も、全て可愛いですね!
コツメカワウソに続き、カピバラもお昼寝タイム(笑)。ちなみに、カピバラはネズミと同じ囓歯類の仲間です。

本館には、生物観察の大型屋外展示「ウミガメの浜辺」が設けられています。ここでは、広大なプールで悠々と泳ぐウミガメたちの姿を堪能できるうえに、えのすいのウミガメ研究・保護活動について学べます。生き物の生体展示に魅せられ、学術的な知識を身につけるーーこれぞまさに水族館の理想的な形ですね。

屋外プールでは、アカウミガメとアオウミガメが飼育されています。野生のウミガメで唯一、アカウミガメだけが相模湾に産卵目的で上陸してきます。
眼前までやってきたウミガメたち。もちろん家族連れの来館者から大人気です。
相模湾に漂着したアオウミガメの甲羅と肋骨。えのすいでは、ウミガメの生態調査や保護活動が実施されています。
ウミガメの体内から出てきたゴミ。環境中にゴミを投棄すれば、ウミガメたちが誤食してしまって、彼らの命を奪う事態になりかねないのです。

学んで遊ぶ! 生き物たちとの最高の時間

えのすいは、楽しく水域環境や生命の神秘が学べる水族館。環境学習によっておいて特にオススメのエリアは、館内施設の「なぎさ体験学習館」です。
子供のみならず大人にとっても密度の濃い環境教育を提供してくれる素晴らしい施設であり、生態系のつながりの真理、環境保全の意義についてたくさんの資料で説いてくれています。キャプションをくまなく読んだり、スタッフさんに質問したりしながら、地球環境の尊さを改めて感じてください。

なぎさ体験学習館。楽しく環境学習ができる素晴らしい館内施設です。
各水域環境ごとに、水槽を設置して環境と生き物のつながりを教えてくれます。こちらの淡水域の水槽では、境川水系個体群のメダカたちが展示されています。
甲殻類の脱皮殻や貝類の殻など生物標本も展示されています。生き物について質問があれば、近くのスタッフさんに訊いてみましょう。
江ノ島の水棲生物たちの生体展示もいっぱい! コシマガリモエビは、名前の通り曲がった背部が特徴です。
自然環境のつながりについても、明快なキャプションでわかりやすく解説してくれています。ぜひとも、子供たちに訪れてほしい施設です。

えのすいの学術展示は、まだまだ奥が深いです。本館はJAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)と協力し、深海生物の長期飼育法に関する共同研究を実施中されています。水族館と巨大研究組織が力を合わせて進める一大プロジェクト、その意義深い学術調査と深海生物の秘密を館内展示で超々濃密に学ぶことができます。
夢とロマンにあふれる深海研究の最前線! 未知なる地球の深淵に想いを馳せ、思いきり学習しましょう。

深海探査用の潜水艇「しんかい2000」。実物の機体が展示されています
後継機「しんかい6500」の解説キャプション。本機は素晴らしい性能を活かして調査業務で大活躍し、海洋科学における多大な貢献を果たしました。
江ノ島沖で捕獲された深海魚ミツクリザメの液浸標本。頭部の形状にちなんで、英語圏では「ゴブリンシャーク」と呼ばれます。
本区画では、深海生物の生体展示もあります。オキトラギスのユーモラスな顔は可愛いですね。
深海に棲むボウズウニ。我々がよく知る一般的なウニと比べて、トゲの形も本数もかなり異なっています。

江ノ島のみならず、海岸地帯を訪れたら、潮溜まりなどで生物観察をしてみたくなりますね。本館では、浅海域の海洋生物と触れ合えるタッチプールが設けられています。
生き物たちと直接触れ合うことは、子供を含め全ての人々にとって重要な体験。水の中で小さな生命にそっと触ると、生き物たちへの愛情が芽生えてきます。それはきっと、環境保全への原動力となるはずです。

海洋生物と触れ合えるタッチプール。通常の成体だけでなく、小型サメ類の卵にもタッチ可能です。
ネコザメはおとなしいので、優しくタッチしてあげましょう。タッチプールの小型サメ類は、江ノ島の漁師さんから提供された個体です。
ドリルのようなネコザメの卵。果たして、どんな触り心地なのでしょうか。
ムラサキウニ。えのすいでは、江ノ島の潮間帯生物相の調査を実施されています。
透明の容器に体を収めるコブヨコバサミ。ヤドカリの全身が拝める素敵な工夫です。

海洋哺乳類の華麗なるショーは、子供からも大人からも大人気! 本館では、バンドウイルカとハナゴンドウの混合チームが高度な美技の数々を披露してくれます。トリータースタッフさんによる創意工夫も各所に見られ、スタートからクライマックスまで最高にテンションMAXな時間を過ごせます。

スタッフさんによるバンドウイルカの体調管理。検査の間、イルカたちはじっとしていて、とてもお利口さんでした。
ショーが始まると、イルカたちは一流のパフォーマーへと早変わり。かっこいい技の数々に、来館者は圧倒され続けています。
プールサイドでも、滑らかな体の動きを見せてくれます。スタッフさんの素敵なアイディアを、イルカたちは見事に体現しています。
イルカと同じハクジラ類のハナゴンドウ。パフォーマンスでは、イルカたちとも息ぴったりです。
力強いハナゴンドウの舞。イルカの2倍以上の体重があるので、その迫力はお墨付きです。

とにかく素晴らしい! 最高以上の素敵な学習体験でした。
生体展示が超魅力的で、圧倒的な学術性・教育性を誇り、エンターテインメント性も抜群。子供たちの環境教育においても、本館の解説資料やスタッフさんのお話が素晴らしい教材として活躍します。すさまじい総合力、まさにスーパー水族館です。
どっぷり水棲生物と環境について学習し、麗しい生き物たちの姿を見惚れましょう。生物マニアたちよ、江ノ島に集合です!

海に捨てられていたゴミの展示。海洋に流出しているゴミは年間500000 tにも及んでおり、日本の深海には極めて多くのゴミが沈んでいます。わずかなゴミでも、うっかり自然環境中に落としてしまわないように気をつけましょう。

新江ノ島水族館 総合レビュー

所在地:神奈川県藤沢市片瀬海岸2-19-1

強み:海洋環境や水棲生物の研究によって蓄積された圧倒的な学術性の高さ、独特な海洋哺乳類ショーや相模湾大水槽の絢爛なマイワシショーなど来館者を虜にする創意工夫、多岐にわたる相模湾の環境と紐づけされた濃密かつ魅力的な生体展示

アクセス面:湘南の有名なリゾート地に位置しているので、アクセス環境は極めて良好。関東在住の方には車での来館をオススメしたいのですが、大型連休の期間中は現地にて渋滞が見込まれるので、ゴールデンウィークやお盆の間は公共交通期間の利用を推奨します。小田急江ノ島線ならば東京の新宿駅から片瀬江ノ島駅まで電車1本で来られますし、江ノ島電鉄で藤沢駅から江ノ島駅へ向かうのも楽しいです。なお、江ノ電の江ノ島駅から水族館までは少々徒歩移動することになりますので、まったり江ノ島観光しながら悠々自適に目指しましょう。

メディアでは主に娯楽性が強調されていますが、新江ノ島水族館は本格的な生物学習ができる超奥深い学術施設です! 魅力的な水棲生物たちの生体展示、マニアも食い入るように読み込んでしまう詳細な解説キャプション、自然環境保全の意義を伝える教育性の高さ。生き物が大好きな人にこそ、強くオススメしたいスーパー水族館です。
生き物の個々の生態の知識が一気に増えるうえに、豊かな相模湾や未知なる深海環境への関心が強烈に刺激されます。全体を通して高度な学術性・環境教育性にあふれているうえに、迫力と創意工夫に満ちたショーパフォーマンスも最高。水族館としての総合力において、驚異的な強さを誇っていると言えます!
再三言いますが、生き物好きなら絶対えのすいに行くべきです。感動的な学習体験に浸って、きっとまた訪れたいと思うはずです!!

なお、これは他のリゾート地でも問題になっているできごとですが、江ノ島のビーチや波打ち際には、ときおりゴミが見受けられます。おそらく大半は、心ない人々が投棄したものだと思われます。
海洋環境は人間だけのものではなく、地球上の全ての生命にとっての財産です。美しい江ノ島を守るために、1人1人の意識が必要なのだと改めて感じました

江ノ島と言えばシラス料理! えのすいで販売されている「しらすドッグ」は、塩味がきいていて最高においしいです

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