東京は別の国 東京でも別の国
「東京は別の国」とは、ここ1、2年、マーケティングの分野でよく使われる言葉だそうで、私もこの言葉はさとなおさんのラボで知りました。
ざっくりいうと
ここ数年は、東京「だけ」で流行っていることが相当多いから、その感覚で全国的なマーケティングをすると、かなりズレが出るよ。
というニュアンスで使うのが「東京は別の国」です。
ある著者さんの出版記念パーティを著者さんの地元(某地方都市)でやった時、facebookグループでパーティの写真を共有しようとしたら、140人の参加者(ほとんどが30代、40代)のうち、facebookのアカウントを持っていた人が13人しかいなかった、とか。
メーカーに勤める友人が、広告代理店の人に「このあたりのインフルエンサーをキャスティングするのはどうでしょう。でもちょっと最近いろんな媒体に露出し過ぎで、手垢がついてますかね?」と提案されたのだけど、そのインフルエンサーのことを、大阪本社のマーケティングメンバーは誰一人知らなかった、とか。
そういう「東京は別の国」話、よく聞きます。
Yahoo! の調査では、東京の人がインターネットに触れる時間を100とすると、他の46道府県のほとんどは50以下などというレポートもありました。
だけど最近、同じ東京の中でも、自分にとって「当たり前」と思っている世界はすごく狭くて、だいたい半径50メートルくらいの知人にしか通じない「マニアック」な話なんだなあと感じさせられる出来事が続いたんですよね。
中でも、最近はっとさせられたこと3選は
①あるメディア関係者の方々向けの講演会で、講師の方が「『News Picks』を知っている人?」と尋ねたら、手を挙げた人が1割以下だったこと。
加えて今日、半蔵門線で「News Picks」の中吊りを見たのですが、それを見上げていた30代くらいの男性2人が「これ、何の広告?」「新しいテレビ番組じゃね?」と言っていたのにも遭遇しました。
②テレビのディレクターさん、プロデューサーさん、タレントさん、雑誌の編集さん、新聞記者さん、広告代理店さん、PR会社の方の前で、映画『バーフバリ』について話そうとしたら、誰一人、『バーフバリ』の存在自体を知らなかったこと。
③今朝、シッターさんに「今夜、あれの最終回ですよね!」と言われて、「え?」返したら、「え、お母さん、『ブラックペアン』観てないんですか?」と、ものすごくびっくりされたこと。
とくにSNSの情報は自分と感覚の近い友人知人の情報ばかりが集まってしまうから、半径50メートル内でのできごとを「当たり前」と思いこんでしまいやすくて、本当に怖いなあ、って思いました。
東京は別の国 東京でも別の国。
ときどき呪文みたいに唱えよう。
東京つながりで、明日の朝、テレビ東京「なないろ日和!」さんに生出演させていただきまーす。関東の方はテレ東さんで、それ以外の方はBSジャパンさんで見られるようです。
んでは、また。
(参考)日本は2つの国からできている!?~データで見る東京の特異性~
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