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最近飲んだナチュラルワイン-68

導入文を考えて10分が経過したのでため息をついてから元気よく挨拶をしてもう一度ため息をついて、始めたいと思います。はぁ、おはよう!はぁ。

・イタリア、ピエモンテ
・カッシーナ・タヴィン
・モンストロ2020/グリニョリーノ

台風の影響で街に人がいない時間、自然発生的貸切状態のラウンジで楽しむカッシーナ・タヴィン。土着品種を使って自然に作ったワインをポップに落とし込んでいる、素晴らしい造り手です。

キリッと辛口ですが莫大なエネルギーを秘めていそうな味わいです。少しずつ苺感を感じるようになり、さらに時間が経つとアプリコットや桃など別の顔も出てきて、どんどん楽しくなっていきました。背筋を伸ばした屈強なボディガードのように苦味が付いてきてくれるので、引き締まって助かるのよ。最後の方はオリも一緒に、ポテトも一緒に。

130本くらいでしょうか、私は控えめに35本程度を担当しました

・スロヴェニア、プリモルスカ、ゴリシュカ・ブルダ
・クメティヤ・ナンド
・レ・ヤンタル2018/レブーラ(リボッラ・ジャッラ)100%

キュヴェ名のヤンタルは「琥珀」を意味するそう。本当に美しい液体ですね。

国境によって畑がイタリアとスロヴェニアに分断されてしまったという過去を持つ造り手。個人的にはオレンジワインにハマり始めた当時に感動して以来、本当に好きな造り手でもあります。

そしてレブーラ(リボッラ・ジャッラ)というブドウもまた、個人的には圧倒的に優勝している品種でして、ヤンタル2018もまず香りが秀逸ですね。口に含むと思ったよりもドライですが、すぐに色んな味が追いかけてきます。エキス感たっぷりのアプリコット、それから蜜のように濃厚な印象にも変わり、スパイスのニュアンスを感じつつ、鼻から抜けるフローラル&ハーバル感。

何段階ものニュアンスを隠し持っていてうっとりするような複雑さ、しかしそれらを全体として捉えた暁には、単純に、しかしどこまでも果てしなく美味しいだけなのです。

時間をかけてゆっくりと一杯を味わった後にお代わりをしてグビッと飲みたくなる、そうやってこちら側の飲み方にも影響を与えるような最強のワインでございました。

・イタリア、ラツィオ
・セーテ
・トロピカーレ2019/オットネーゼ、トレッビアーノ、モスカート等

セーテのトロピカーレ2019を。名前からして見た目からしてトロピカルですが、味も予想通りにトロピカルで、しかし予想以上に美味いワインです。

陽気なキャラクターですが身体にするりと忍び込むように染み入る、ある意味陰湿なような優しいような側面もありますし、何よりキレのある酸味が素晴らしい。タンニンも程よく、ほんのり塩味が乗ってる点が、この造り手に強く惹かれる理由です。Seteは「渇き」の意味。

SO2無添加で同日飲み切り必至のワインが多いですが、秒で美味しいことから7人で一杯ずつ飲めばオーケーですね!

だいぶ前の記事ですがSete特集もぜひ読んでやってください〜


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