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家無し宿暮らしな「新生活」-Week 9 &10

毎週木曜日に更新できなくなったことへの心苦しさが晴れてしまった。

「まずい」と思えていた事を「まずい」と思えなくなること、人間はどうしたって慣れてしまうこと、致し方ないという言葉で片付けるしかないこともあるってわけです。

ということで私は禁忌を犯すことにしました。

Week9&10合併号」にしてしまえば、また木曜更新のルーティンを取り戻せる。一番まずいやり方で、このまずい状況を脱する。

肉を切らせて骨を断つ!

さて、2018年12月〜2022年11月まで続いた男二人のルームシェア生活は、私の角を取ってくれたのでしょうか。私は丸く滑らかな大人になれたのでしょうか。そんなことへの興味も失われてきた今日この頃、家無しホステル暮らしは3ヶ月目に突入しております。

※そして本記の投稿は結局金曜朝になってしまいました…なんとか骨は断てたのかなー、こっちの骨までちょっと断たれてる気もするなー♩

Day 62〜の様子

だいぶ仕事に忙殺されている様子が伺えます。

そんな中でも宿には本当に助けられてる。何度だって繰り返し訴求したくなる、CITANの利便性と文化性のバランス。馬喰横山駅と東日本橋駅という、仕事に使用する二つの駅が最寄りであるのは勿論、周辺地域にナチュラルワインの店が多い点も魅力的。また、混雑する土日は一階の宿泊者専用スペースで、平日の仕事終わりはホステルラウンジのソファでビールを飲みながらなど、作業スタイルにメリハリをつけられる点も美味しい。

それから、「皆が知っている場所に寝泊まりしている」という安心感もあるかもしれない。CITANの名前は東京の西側にまで轟いているので、例えば幡ヶ谷でCITANの話をしても通じることが多い。東東京では言わずもがなだ。皆が憧れる高級ライフスタイルホテルというより、文化的にハブとなる場所、近隣住民であれば一度はコーヒーか地下のバーを利用したことがある場所、そういう認知された場所を拠点にしていることの、双方向の安心感(私がどこに泊まっているかに興味がない人がいかに多いかなんていう前提を持ち出したりしないでほしい)も、結構自分の現状QOLを上げる上で重要なファクターとなっている気がするのだ。

まだまだ、だいぶ仕事に忙殺されているみたいだ。「自分偉い」と言う方法でしか自分を鼓舞できないのは、精神的な不調をきたしている証拠。本当に頑張って結果を出しているなら、馬鹿みたいに高い服だとかアクセサリーを買って身に付けて好きな音楽を聴きながら街を闊歩すればいいのだから。

まぁ私の場合は酒を飲むことでしか満たされない側面があるので、Day 63のように酒を飲めても身体が追い付かない日には、どうしたって「自分偉い」と自分自身を抱き締める他ない。

あと「『なんだかんだ』自分偉い」って言っちゃう抜け目の無さがキモい。「自分なんて卑小な人間である」という前提を踏み台にして高く跳躍しようとしてる感が小賢しい。

違うんですよ。人間はみんな一様に偉いかみんな一様に偉くないか(どっちにしても同じこと)なんです。他人と比べる必要なんてないんだから、「偉さ」という概念を持ち出す必要は全くないんだよな。

そしてだからこそ、たまには「自分偉い」って言って自分を抱き締めてあげる戦略もまた、効果的なんだよな。

忙殺されすぎて、笑いが漏れている。しかも無駄に色んな笑い方しちゃってる。リーマン通り越してOLになっちゃってる。小さい頃からの夢だったんだそうな。

それにWeek 8でNetflixに喧嘩を売っていたのに、しっかりFirst Loveにハマっているのも、ちゃんとWeek 8をもう一度読んでもらうためで、抜け目無くて偉い。本当に私は抜け目が無くて、偉い。

トレイラー観るだけで泣けるのも、偉い。

そしてこの夜は、近所付き合い飲みをした。岩本町と馬喰町に飲むワイン好きの友人と、水天宮前のナチュラルワイン×焼き鳥のお店へ。

摂取した内容物に関しては、最近飲んだナチュラルワイン-86を読んでいただきたい。※未発表

東日本橋エリアを中心に、清澄ら辺から蔵前辺りまで縦横無尽にイーストしていくスタイル。つまりはこれだと、自分の人生を成り立たせるために必要なスタイルはこれだと、家を失いつつも確立してしまった今、ある意味で幡ヶ谷で働く土曜日こそが、マジで精神の安寧に一役買ってると気付く。

私は代々木八幡をすでに失った人間ではあるが、まだ幡ヶ谷には行ける。イースト菌で大発酵を遂げてしまった自分さえ、幡ヶ谷はまだ受け入れてくれている。

そうそう、最後に蕎麦を食べたんだった。午前3時にオープンする「そば千」。ここは3時まで飲み続ける猛者たちが集う「酒豪伝説系立ち食い蕎麦」。まぁ金曜夜はそんな感じで3時過ぎに激混みだったけど、月〜金の朝はしっかり出勤前の方々で整然と賑わっているのでしょう。

でも朝なら私は「田そば」(小伝馬町)or「福そば」(人形町)に行きます度を超えておすすめです。それから土曜日なので幡ヶ谷Sanita出勤。果てしなく忙しない日々の中でも、土曜日に幡ヶ谷に行くというルーティンは決して変わらない。

なんでわざわざ感があるのも否めないけれど、でもそんなわざわざ感のあるルーティンに支えられているのもまた事実。どれだけ東東京を愛していても、他の地域にお出掛けしないで永遠に係留させられてたら腐っちゃうし、今は本業が五反田オフィス出社なわけだが狭いオフィスでパソコンと向き合っていると「早く幡ヶ谷でワイン注ぎてぇ」と思い馳せるわけ。かといってSanitaが暇なときは「誰も来ねえなちくしょう、執筆してぇ」となるわけ。まぁSanitaが暇なときはプルースト読めるからいいんだけど。

それこそFirst Loveでも重要な役割を果たした「プルースト効果」(特定の匂い(あるいは音でも良いだろう)で記憶が呼び起こされる現象)で有名な、プルーストの「失われた時を求めて」を読む時間として、ここ1ヶ月ほどはSanita勤務時の暇な時間帯を利用している。なんといっても「失われた時を求めて」は世界で一番長い小説である。日本語訳にして原稿用紙約10,000枚の長さ。でも多分、トマス・ピンチョンの「重力の虹」の方がより難解で時間かかりそう。

まぁどっちも読破するつもりしかないけど。そう考えるとマジで無駄なことに悩んでいる暇がないんだよ。

1. そもそも現在の程度で仕事に忙殺される期間は今後2~3年続く
2. 今年27歳、向こう2~3年は肝臓のことを気にせず飲み続ける必要がある
3. この人生においてプルーストとピンチョンを読破しなければならない

マジで無駄なことでクヨクヨしている暇はない。さぁ今日も頑張ろうか。

1月最後の日曜日は、元同居人がタコス屋で出店しているイベントに顔出し。馬喰町の「摩天楼珈琲」は日替わりで店主の変わるシェアリングコーヒー店。和歌山を拠点に活動する美容師兼バリスタの方と繋がれて楽しかった。

元同居人のタコスは相変わらず美味しかった。

でも、真実の愛(仮)を見つけ出す前と後で、劇的に味が変わったわけではないんだよな。

つまり、真実の愛は隠し味にならないってわけだ。さぁ、どうする?

お前がタコス屋としてもう一段階ステップアップするために、愛は関係ないと来た。さぁ、どうする?考えろよ。愛なんかに頼らず、自分の頭で考えて行動して切り拓けよ。

https://www.instagram.com/yudalman/


忙殺デイズもそろそろ終わり(人生の?)が見えてきたところで、Week 9終了。相当身体的にやられて、それが紡ぎ出す言葉にも反映されて散々な日々だった。

この記録は2023年の終わりに「年始の自分偉すぎる!」って感動する上で重要である。死にそうなくらい疲労が溜まってても、まだ死んでないし、どうせ今年の年末だってまだ死んでないんだろうから。

でもマジで1週間ずっと睡眠時間が5時間に満たないのは、本当に身体に良くないって分かったから、作業量と酒の量を変えずに、しっかり睡眠時間を確保したい。酒の量は変えずに。

Day 68〜の様子

さて、Week 10は素敵なライフハックで幕を開ける。

8時過ぎに宿を出て8時15分の電車に乗るのが出勤のルーティンだったが、もっと早く出社せざるを得ない事もある。そこで表出するのが「仕事前コーヒー難民」問題だ。

CITANにはBerth Coffeeが併設されてて、近所にはBontin Cafe、Parlors、ØL La Cabina(豆はFuglen)などのスペシャルティコーヒー店がある。代々木八幡にいた時代はFuglenとSwitch Coffeeのヘビーユーザーだったし依然大好きだが、浅草のFuglenや茅場町Switchなんかは出勤前に行くにはちょっと遠い。

どこも早くて8時にオープンだし。白羽の矢が立ったのはBontin Cafe。ここであれば7:45くらいにテイクアウトさせてもらえることが判明した。

こういうちょっとした差がルーティンを形成すると考えると、人生全体にも多大な影響を与えることが容易に想像できる。7時台に美味しいコーヒーを飲むライフハックで、私は私の人生を変えてみせよう。と妙な方向に意気込む前に、飲酒量を減らして睡眠時間増やしたら人生変わるけどな普通に、まぁそんな風には変わらせないけどな。

なかなか自分に厳しいね。甘やかしたり戒めたり、緩急をつけたセルフコントロール術に長けてらっしゃる。さすがは俺っち。

そうそう、久しぶりにスニーカーを買った。靴を3足しか持っていない家無し人間の選ぶ靴として、非常に微妙なラインに位置するスニーカーだとは思う。でもソールとかロゴ色とか形状的バランスとか、色々惚れる点が多くて迷う余地がなかった。今後も消費活動を行う際には第一に、迷わないこと。

私は、衝動買いしか、信じない(あるいは熟考の末、最初の衝動を信じてもっと早く買っておけばと後悔する買い物しか。とはいえ、その熟考やらその間に生じた会話やら自体に価値は宿る)。

この日は諸事情により起床したのが8時過ぎちゃって歯磨きだけ済ませるとすぐに宿を飛び出したが、これについてはおそらく3月以降に述べる。でも述べ忘れる可能性大なので、「伏線回収リマインダー」業に従事してくれる方、1リマインド葡萄酒1杯で募集します。

しかしながら、少しの寝坊なら遅刻せずに済むというのが、やはり駅近宿に宿泊するメリットとしてデカい、デカすぎる。

Day 71。一旦CITANとお別れをした。2月の浮気な心。まぁまた舞い戻ってくるんだけど。別に舞って戻る必要はないか。ずっと待っててくれるわけだし。

おそらく次は2月後半ずっとお世話になる。ダンスはその時すれば良い。ハッピーバレンタイン、チョコレートディスコにしけ込もう。

髪を切りました!前回も本シリーズで報告したけど、あれはいつの話だっけ。2023年1月もあっという間に髪が伸びてました。

さて、私は小伝馬町のHostel DENに移動した

この宿のマネージャーは外国人観光客向けツアー業の同僚なのだが、DENのアットホーム感はなかなか凄絶である。外から丸見えなコタツがあって、外国人達はそこから抜け出せなくなっている。アットホーム感もとい、家感である。

今回は短期滞在だが、CITANとの兼ね合いで今後また滞在日数を伸ばしていきたい宿の一つとなりました。

観察と感想

CITANを一旦出たとはいえ、引越し先は同エリアのHostel DEN。

CITANに比べるとより「家感」にコミットした宿で、会話を通して人々が効率よく繋がっている印象を受けた。大好きな「田そば」なんかは近いし、コーヒースポットのCASTORに関しては、DENの真隣だし。あとCOMMISARYなんかも近くなった。

とはいえあと数日でまたCITANに戻るし、2月後半は前半よりも重要な用事をいくつか控えてるので、重要な思考は結局CITANで練ることになりそう。Week 11以降はもう少し落ち着いて執筆できそうです。

そういえば、CITANに泊まってるいつの日かに、ルームメイトが大きなため息をついた。歩き過ぎて身体的に疲れたのか、あるいは意中の相手とのデートにこぎ着けて安堵したのか、二段ベッドの薄いカーテンではまるで遮ることのできない、それはそれは大きなため息であった。

ため息って悪くないと思う。幸せが逃げるとかほざかれてるけど、むしろ自律神経的にはプラスなんじゃないすか。

そんな他人のため息にはほっこりした私ですが、午前4時過ぎに部屋中にイビキを轟かせた別のルームメイトは一生許さない。まぁ顔も分かんないわけだけど。

こうして日々、私は誰かをジャッジしている。誰もが誰かをジャッジしてる。ため息のあいつはOK、イビキかいたあいつはF You。勝手に丸とバツを繰り出して、1億人総何様時代というわけだ。

ところで、同じドミトリーに泊まっている者たちにルームメイトという言葉を使用したわけだが、それはもちろん浜町で4年間一緒に過ごした佐伯雄大(29)を指してルームメイトと言う時と、心持ちがまるで異なる。当たり前に当たり前すぎることだが、一期一会の出会いと4年という人生の質を変えかねない期間を共に過ごすことでは、インパクトを起こせる確率が桁違いだ。

特に、一期一会の出会いで何かを得ようと、躍起になっていない人にとっては。私は現在、一期一会の奇跡的な出会いへの関心が、殆ど皆無である。

P.S.
本記を投稿した現在、五反田では雪が降ってる。
気持ちが良い朝ですね。
今日も頑張りましょう。


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